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起業家の心得。Wixから学ぶ、ピンチから最大のチャンスを掴むコツ


こんにちは。ニューヨークでデザイナーをしている mihomi です。

起業家に必要な数あるマインドセットのうちの一つとして、レジリエンス(跳ね返り、弾力、回復力)があります。例えば、何らかの理由でビジネスに問題が生じた場合、早急に対応し解決策を見つけ、更にそこから何かを掴むことや、凹んだら跳ね返し、それをバネにして良いものへと変換するパワーのことです。本稿は、Wix が商品名にまつわるSNS炎上の件から、最大のチャンスを掴み取った、”レジリエンス” についてお話しします。

Wixってなに?

Wix はホームページ作成サービスと運営を提供する企業です。イスラエルを拠点とし、日本を含む世界190か国でグローバルにビジネス展開。

SNS炎上。その結果... 

その Wix が、ディベロッパー向けプロダクトの商品名を変更しました、と今回ブログで発表。


変更理由はその商品名、"Corvid" が、世界的なパンデミック、COVID-19(新型コロナウィルスの正式名称)に似ているからです。多数ユーザーからの指摘でSNSが炎上。その結果、Wixのブランディングにも悪影響を与えかねないと言う理由から、プロダクト名変更を決定。そして商品名を "Velo" に一新しました、との報告です。

私はもともと Wix ユーザーだったので、以前からこの商品名を知っていました。去年の春初めてこの名前を見た時は、ちょうど新型コロナの第一波感染拡大の頃と相まって、 ”えっ、何これ?” と、戸惑ったのを覚えています。

Wix の発表から、Corvidは、非常に頭の良いカササギと言う名前の鳥であること、このプロダクトの特徴がカササギのように緻密で複雑である、との理由がネーミングの由来であったこと、そして、このプロダクトはパンデミックが始まる一年も前から発売されていたこと、を知りました。

そして、この新ネーム、"Velo" は、"Velocity" (速さ) から派生。ユーザーがこのプラットフォームを使い、素早く開発する様子からインスピレーションを得た、とし、この素早さこそがWixの強みだと強調しています。

" at Wix - we work fast and react even faster. " 
我々は素早く仕事をする、そして、更にもっと素早く反応する、と。

パンデミックの名前のようだと多くのユーザーから揶揄され、去年8月から5ヶ月後のタイミングで、この新名称を世に送り出しました。そして、それに伴い作成されたプロモーションビデオがこちらです。


ビデオでは、わかりやすく軽いユーモアを交えたタッチで、古い名前のネーミングの由来と問題点を取り上げ、名称変更の経緯に触れながら、新しい商品名を紹介しています。そして、最後にとても印象深いパンチラインを残してくれています。

それがこの、”Your move, @Corona” のツイートです。
日本語に訳すと、”次はあなたの番ですよ、@コロナビールさん” です。

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コロナビール宛に、商品名変更をユーモアで促しています。(実際にはパンデミックにおいてコロナビールの売り上げが増加したとの情報も...)これをおもしろいと感じるのか、そうでないかは、皆さんにお任せします。2021年1月現在で、世界の感染者9000万人、死亡者190万人以上となった未曾有のパンデミック。COVID-19に抱く思いも人それぞれに違うでしょう。ただ、私がこの件で学んだことは、Wixがとても勇敢にこの問題に取り組み、平和的に解決しようと知恵を振り絞った、レジリエンスな企業であると言うことです。そして私はこの出来事をポジティブに受け止めます。YouTubeのコメント欄を見ると、新ネームを好意的に捉える人が大多数。多くの人がそのユーモアに魅了されているようです。

レジリエンスの真髄

ビジネスを営む上でトラブルはつきものです。しかしそれをどのように扱い解決するのかは、その企業次第。対処法を間違えば、更なるブランドのダメージにつながる可能性も。今回の Wix の件は、問題を真摯に受け止め、素早く対応し、最善策を捻り出しただけなく、ブランドのイメージアップにまで貢献したと言う、まさにレジリエンスの真髄とでも言うべき事例ではないでしょうか。皆さんはどのように思われますか? 


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私は、ニューヨークのアートスクール卒業後、数々のリアルワールドでのプロジェクトを通じ、本物の ”ビジネス戦略としてのデザイン” を習得しました。アメリカ式デザインで世界的に活躍されたい方、なんだかよくわからないけれど、ご自身のコーポレートサイトに危機感を感じている、テックスタートアップ関連の方、あなたの会社の魅力を最大限に引き出すブランディングに興味のある方など、こちらまで お気軽にご連絡ください。

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