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大人は学ばないと子供以下になる?!〜大人に学びが必要な理由

衝撃的な文章を読みました。

大人は、何もしなければ、次世代の子供より劣る存在になってしまう。

つまり、人工知能やコンピュータテクノロジーなど常に進化している近代社会では、大人もその進歩に応じて変化しなければ、次の時代の子どもに更には追い抜かれるよ、ということ。

その通りなのですが、毎日繰り返しの仕事の他に学んでいる大人、ってどれくらいいるのでしょうか?

この衝撃的な文章は、立教大学経営学部の教授、中原淳先生による「働く大人のための「学び」の教科書」という本にありました。

私はありがたいことに、アクシデントによって会社員を卒業して以来、日々打ちのめされては仲間に助けられ、毎日が「学び」の連続であると実感しています。しかしふと、新入社員で入社した大企業にずっといたら今頃どうなっていただろう・・と思うことがあります。

今日はこの中原先生の本を参考に、大人がなぜ学ばないといけないのか、何を学べばよいかについて書きます。

遭難を避けるために必要な学び

なぜ今、大人に学びが必要なのか?
ここに書かなくてもすでに多くの人がお気づきのように、人生の働く期間が長くなり、ひとつの会社やひとつの仕事だけを続けることで逃げ切れなくなったからです。(ピンと来ない方は、ベストセラーになった「LIFE SHIFT ――100年時代の人生戦略(著)リンダ グラットン, アンドリュー スコット」などご参照ください)

そのために、この本では、人生の中でキャリアの「登山と下山を繰り返す」ことが必要になったと述べています。そして中原先生は、「下山」や「再登山」に残念ながら失敗し、降格・降級されたビジネスパーソン自信へのインタビューを重ねることで見出した、下山で遭難する人の共通点をこう書かれています。

「変化に応じて学びなおすこと、変化することから逃げてしまった人」

こうならないために、降格などの外的圧力に直面する前に、自ら学び直し、変化することを、中原先生は勧めています。

今こそ学びのタイミング!

「変化」というと、昨年からの感染症の影響によって、ほぼ全ての企業や個人になんらかの変化があったり、今後変化が見込まれるのではないでしょうか。

実際に私の周りでも、感染症の拡大で大きく働き方が変わる中、今の仕事に対してモヤモヤを感じている人が急増しており、ざっくり6割程度の人ははモヤモヤを感じ始めている実感があります。
このモヤモヤこそ「変化」の兆し。今こそ学びなおしを始めるとことで、遭難したり痛みなくスムーズな下山と再登山ができそうです。

日本の事情

一方、中原先生は、日本の「大人の学び」の現状は「悲劇的」と述べています。気になったのでデータを探してみました。以下の資料を見ると、米国では14%なんと7人に1人がフルタイムの教育機関で学んでいるところ、日本では3%程度、30人に1人程度と、日本の「大人の学び」はガラパコスの気配です。

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(引用)内閣府: 平成30年度 年次経済財政報告  第2章 人生100年時代の人材と働き方 https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je18/pdf/p02023.pdf

このような「学ばない人」が多い日本において、右にならえで過ごしていると「学び」のきっかけはほとんどありません。「学び」に踏み出すには「社会人になってもまだまなぶの!」と周囲に言われたとしても、自分の意思で踏み出す必要があります。

大人は何を学べばよいの?

「学び」が大切なことはわかった。でも、大人はどうやって、何を学んだらよいのでしょうか?私の周りでも同様の「学び迷子」さんにたくさん出会いまいます。

中原先生による大人の学びのポイントは「他人に強制されることなく「自ら決める」という点です。

中学校や高校では、基本的に学校の授業を受ければよかったし、大学ではカリキュラム通りに履修し、卒業すればよかった。けれども、大人の学びは自分で決めなければいけないのです。決して誰も
「就職何年目の営業職ではこんな科目を学びましょう」
「50歳までにはこれをマスターしましょう」
とは教えてくれません。上司が助言してくれたとしても、決めるのは自分です。
何を学ぶか、どのように学ぶかも、自分自信や周囲の状況を考えながら、自分で決めるしかないのです。

資格試験は要注意かも?

自分で決めるしかない大人の学び。そんな中で、とてもわかりやすい学びがあるのです。それは合格というゴールのある「資格試験」「学び」といえば「資格試験」の発想の人もとても多いのですが、これには要注意です。

私も(仕事で必要だったからですが)資格をたくさん持っているので、気持ちはわかります。資格は確かにわかりいやすいし、答えがあるので勉強していて気持ちが良いのです。でも、私はこれからは、資格試験はよっぽどでないと取りません。これからの答えがない時代は、知識とは違う学びが必要だと感じているからです。
この問題にまつわる中原先生のインタビュー記事の抜粋しておきます。 

資格を取ったからといって、勝手に「お客」が集まってくれるわけではない
資格試験はビジネスになっていることが多いですね。つまり、資格取得は、他人を利することになる」

(引用)仕事人生で成長し続ける越境のススメ :「学び=資格取得」と考えるのはなぜダメか 中原淳 日経Xwomanより
https://aria.nikkei.com/atcl/column/19/122700146/013100010/

学びを始めるヒント

資格試験=学び でもない、それではどうすればよいの?

中原先生は、長年の研究の裏付けをベースに、大人の学びの「3つの原理原則」をあげられています。これだけでも大人が学びを始めるヒントになりそうです。

1.少し背伸びをしたことに挑戦する。
その中でも、①楽しみを感じること、②感謝されること に挑戦する。

2.行動と振り返りを繰り返す

3.他人とつながりの中で学ぶ

このポイントだけ見ても、少しぼんやりして、どうしたらよいかわからない人も多いでしょう。実はここまででまだ本の半分なのです。この後には具体的な大人のための学びの方法についてはみっちり書かれています。

次回は、中原先生の研究に裏付けされた、具体的な大人のための学び方から、超多忙なワーキングマザー(本当はペアレントなんですけどね)に実践しやすい学び方について書きます。今日は長くなったのでこのへんで。(おしまい)

(追記)続編書きました🔽



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