見出し画像

サピエンス科学(Sapiens Science)#20

(20)
 
 
 織田信長 - Wikipedia

 
――織田信長
 
 この人物が歴史上に成したことを知りたければ、ウィキペデアのURLを貼り付けておくので是非、参考にしてほしい。
 そちらの方が詳しいし、彼の事跡を語ることは、特にこのサピエンス科学(サイエンス)の上では必要ではないので割愛したい。
 
 さて、織田信長である。
 
 …おや?
 ここでおかしいと思ってくれる人物がいれば、それはこのエッセイを注意深く読んでくれている証拠である。そして、こう言うはずだろう。

 随筆家(エッセイスト)は明治以前の日本に「Art(アート)」はなかったと言ってなかっただろうか?なのに何故それ以前の日本人を取り上げるのだろうか?
 
 …捉え間違えてはいけない。
 それは「芸(藝)術(アート)」の事であり、「Art(アート)」とは意味が異なる。
 
 いや、そうではない。あなたは小さなヨーロッパを源流とする社会以外には存在しなったと言わなかったか?
 
 …成程、確かにこの時代は大航海時代であり、日本(当時のジパング)は明らかにアジア全体をみても「外輪郭世界(アウトサイダー)」だった。その理論で言えばそうである。
 
 だが…、である。
 結論を言うようで申し訳ないが「Art(アート)」とは何も小さなヨーロッパ社会だけの独占ではない。
 ホモ・サピエンスが存在する社会ではいくつも成り立つ意識であり、それが他の文明域の人類と摩擦し、同化され、やがてその結果、ホモ・サピエンスとして進化し得たとする「知恵のある人」としての個体認識なのだ。

 だから「外輪郭世界(アウトサイダー)」における社会でも、その萌芽は当然起こりえるし、ひいてはそれらが対立して、糸の様に纏わりついて、いわば「進化」を伴わせたホモ・サピエンスの全体意識の塊こそが「ボビン」だと、エッセイでは表現していたにすぎない。
 
 では、良いだろうか。

 話は逸れたが、ここで――織田信長を取りあげる意味は何なのか。

 彼はどのような「Art(科学)の体現者(アーティスト)」なのだろうか。
 

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?