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2018年5月の記事一覧

川柳と140字小説のコラボレーション

川柳と140字小説のコラボレーション


消しゴムが擦り寄ってくる過去一つ

『修正液では消せません』作・悠凜
 
 
(み、見られてしまった…)
 
 おお、仏よ…!
 
 見開かれた人気№1男性社員の目。見つめ合う、なら聞こえはいいが、むしろ『未知との遭遇』状態の微妙な空気。
 
 まさか、社内堅物№1の異名を誇る私が!
 階段でコケて、空中大回転した所を目撃されるなんて!
 
 神様仏様ケシゴム様!私の過去より彼の記憶を消して~!

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コラボ作品集《端午の節句》 2

コラボ作品集《端午の節句》 2

 
 
 
『父』 
 楽な儲け話に失敗し、ふらりと家に帰った俺に

「酒はやらねぇぞ、ケツが青いうちはちまきでも食ってろ」

 親父はそう言った。
 季節は五月。見慣れた古い鎧兜が、その時もまだ飾られていた。

 あれから15年。ちまきを頬張る息子を膝に乗せ、俺は仏壇の中の親父と静かに酒を酌み交わす。

 心配かけたな、親父。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
☆俳句

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コラボ作品集《端午の節句》1

コラボ作品集《端午の節句》1

『継ぐ波に乗せ』
 
 
「ほら、しっかり持て!」
「持ってるよ!」
 
 息子の為に親父と幟を持って奮闘する。
 
(うわ…)
 
 重さに焦り、しなる幟を立てた時には汗だくだった。
 
 「フ〜」
 「何だ、若いもんが」
 
 笑う親父に、ふと思い出す。
 
(親父は昔、一人でやってくれてたんだな)
 
 はためく親子鯉を見上げれば、抜けるような青空だった。

俳句 kusabue

140字

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