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注意が聞けない子。「聞かせる」のがゴールですか?

学童クラブで働いてきたわたしの経験上の話。

基本的なことだけど、子どもには「やって欲しいこと」を言うほうが伝わりやすいことが多い。

「やってほしくないこと」に構わないという方法も。
ex.「走らないで!」は「歩こうね」

プラス、端的に理由がつけられると通りやすいことも。
ex.「危ないから、両手で持とうね」

多数に向けて伝えるときは、その上で対象をしぼる。
ex.「"今本を読んでいる人"、私が話をしているので、私の顔を見ましょう」

おふざけが止まらない子に対してそれをやめてほしくて、
「いい加減にしなさい!」「やめなさい!」は
「かまってもらってる」ことになって楽しくなり、エスカレートするので基本はNG。

その行動に対するリアクションはせずに、(言葉はあれですが、無視する)
「さ、お片付けしようね。できるかな?」
みたいに、してほしいことを、ただただ伝え続ける。

たとえば多勢に向けて話しているときに
ひとりだけお喋りや遊びがやめられない子がいたとする。
すると、見かねて他の子が「おい!」とかその子に声をかける場合も。
それで収まる場合もあるし(それはそれで良い経験なのでアリ)、それでもやめない子もいる。

「ねえあの子まだやめないよ〜」とうんざりした感じで訴えてくる子も。
そういうときは、張本人にも聞こえるように
「うん。大丈夫。◯◯さんも本当はわかってるはずだから。今がんばってやめようとしてる。きっとやめてくれるよ。」
とかなんとか、言う。

それでできるときもあれば、そうじゃないときもあります。
わたしはそれ自体はどちらでも良いと思っていて、
根気強く、できるようになるときがくる、信じて待つ、の姿勢で様子を見ている。
その瞬間、その日、そのときに「完璧」にできることなんてほとんどない。
100点がいきなりとれるわけない。
そこがゴールなのか?何が一番「その子にとって」「ここにいる子どもたちにとって」大切な経験になるのかを
常に頭の隅に置いておくと、力づくで「今の状況をどうにかしよう」という考えには至らないと思う。

それじゃその場がおさまらないよ〜ってときもあると思うんだけど、それを「ダメ」と考えなくてもいいと思うんだよね。個人的には。
まとまらない日もあるものだと割り切る。
もっと大切なことが目の前にある。
そこから子どもたちが学ぶこともたくさんあるはず。

極端にいえば、強制的にやめさせる必要があるのは
命に関わるときだけ、とおもっている。

「その日」の子どものコンディションもすごく関わってくるし、、
今日は注意がすんなり入るな〜ってときもあれば、
あー今日は誰が何を言ってもダメだ、というときも。
子どもたちも人間なので当たり前。
家庭や学校での色々な感情を引きずって、学童に来てる。
すんなり聞いてくれたときは、ありがとう!ってとっても褒める。

…まあ、このシンプルなことで全部うまくいけば苦労しないんですが、
一応、抑えておくべきというか、知っておくべきことではあるとおもうから、自分が忘れないためにも記録として残す。。

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