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今日(2022.10.4)の日経新聞記事より:「マック全店で紙ストロー導入」「培養肉、本物にうまさ肉薄」

本日の日経新聞の朝刊で気になった記事を紹介します。

今日取り上げる2つの記事は、私も関連した投稿を以前より発信しているので、合わせてそちらも紹介します。

1.マック全店で紙ストロー導入 脱プラ、年900トン削減【日本経済新聞2022.10.4朝刊、電子版】

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この記事は、日本マクドナルドが、全店舗で10月7日から順次、紙製のストローや木製の食器を導入するという内容です。

これは、私も以前投稿(↓参照)しているように、4月施行の「プラスチック資源循環促進法」に日本マクドナルドが本格的に対応を開始するということです。


2-1)プラスチック資源循環促進法とは

プラスチック資源循環促進法の目的は、プラスチック製品の製造から廃棄までの資源循環を促し、廃棄量削減に向けての取り組みを推進することです。

年間250トン以上プラスチック廃棄物を排出する事業者に対し、どれくらいの量を減らすのか、再利用についての取り組みを目標として制定するように義務付けています。

また、削減対象となる12品目の特定プラスチック製品を年間5トン以上扱うコンビニやホテル等の事業者に対し、削減に向けた目標の制定と対策を講じることを義務付けています。

【対象12品目】
コンビニ等で使われる「1. フォーク」「2. スプーン」「3. ナイフ」「4. マドラー」「5. ストロー」の5品目。

ホテル等で使われる「6. 歯ブラシ」「7. シャワーキャップ」「8. くし」「9. ヘアブラシ」「10. カミソリ」の5品目。

その他、「11. ハンガー」「12. 衣類カバー」の2品目の計12品目が対象。

2-2)なぜ、日本マクドナルドが日経新聞一面で取り上げられるのか

この法律が施行されてから、メーカーやコンビニ等、既に多くの企業がプラスチック製品の削減に向けて取り組んでいます(↓の投稿を参照下さい)。

この法律は、2021年6月に公布され、そして2022年4月より施行されており、今回の日本マクドナルドの対応は、どちらかと言えば遅いのではと思います。

日本マクドナルドは、以前、ゴミが多く環境に悪いイメージが強く、その払拭に努力して来ました。

マクドナルドは、認知率も非常に高く、以前の環境に悪いイメージを、その後かなり改善して来ましたが、実際にゴミの絶対量は多いと思います。

その日本マクドナルドが今回のように、法律に対応して具体的な対応をしたという記事は、特に競合の外食産業には気になるし、それにより、競合他社も、それ以上に削減を図ろうという意欲も湧きます。

ただ、一面に日本マクドナルドの記事がこのように出ると、日本マクドナルドが非常に先進的なイメージが出るので、その辺は、私見ですが、大きく取り上げ過ぎなのではと感じています。


2.[ビジネステック] 培養肉、本物にうまさ肉薄 鶏や牛の細胞を増殖させ「収穫」 年30万人分製造、米社が工場計画【日本経済新聞2022.10.4朝刊、電子版】

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この記事は、見出しのコピーに感心しました。

「本物にうまさ肉薄」というコピー、日経新聞ではなかなか見られない秀作だと思いました。

この記事では、細胞培養、発酵、AIの技術の進化により、食肉の代わりとして工場で生産される代替肉の味や食感が「本物」に近づきつつあるということを事例を交えて紹介しています。

培養肉については、私も世界の食料問題や環境問題を解決できる素晴らしい技術だと注目しており、これまでにも以下のように投稿して来ました。


2-1)そもそも培養肉とは

「培養肉」とは、ウシやトリ等の動物から取り出した少量の細胞を、動物の体外で増やしてつくる「本物の肉の代用品」のことです。

2013年、オランダのマーク・ポスト教授が、世界で初めて培養肉でハンバーガーをつくり、試食会を開催したのが始まりのようです。

今後、人口増加や食生活向上が進行すると、牛肉を大量に供給することで、地球環境を大きく破壊してしまう恐れがあります。

そんな状況の中で、この培養肉は大変注目されています。


2-2)夢の技術から実用化技術に

今年の前半に培養肉について投稿した時は、まだまだ夢の技術かなと思っていましたが、今日の日経では、ほぼ本物と同じものができる技術になっていることに驚いています。

日経新聞の記事では、代替肉を作る主な技術として「細胞培養」「発酵」「AI」を挙げていますが、中でもAIの技術発展により、培養肉が驚くべき速さで開発されているような気がします。

この記事には何社かの事例が載っていますが、アメリカのイースト・ジャスト社の記事の内容が印象的なので紹介します。

「見た目も食感も、鶏のむね肉そのもの」
「生産にかかる期間は4~6週間と、食用鶏の8割程度」
「もはやSFではない。人類の歴史で初めて、動物を殺さずに肉を販売」

この他、イスラエルのアレフ・フォームズ社は、「細胞を生きたまま成形できる最新の3Dプリンター技術を活用」しており、外観も本物そっくりに仕上げる技術もできています。

また、同じくイスラエルのリミルク社は、「酵母に牛乳と同じたんぱく質を作らせる精密発酵という技術」により、牛乳と全く同じ成分を持つ飲料を生産するそうである。

培養、発酵技術に絡めて、AI、3Dプリンターの最先端DX技術が融合し、夢の世界がスピーディに実現する時代がやって来ています。


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