見上げたら虹が...

言葉に興味があります。 感じたこと、思ったこと、考えたことを表現できるようになりたい。

見上げたら虹が...

言葉に興味があります。 感じたこと、思ったこと、考えたことを表現できるようになりたい。

最近の記事

(本日記)【きみのお金は誰のため】

【きみのお金は誰のため】 著者 田内学 発行所 東洋経済新報社 想像していなかったラストにポタポタ。 トンカツ屋の息子「優斗」は突然の雨に降られ、アメリカの投資銀行に勤めている「七海」に連れられ、とある洋館に入る。 そこにはお金の正体を知る「ボス」がいた。 「ボス」から次のお題を出され、考える。 お金の謎1「お金自体には価値がない」 お金の謎2「お金で解決できる問題はない」 お金の謎3「みんなでお金を貯めても意味がない」 格差の謎「退治する悪党は存在しない」 社会の

    • 「絵本日記」【もうじきたべられるぼく】

      【もうじきたべられるぼく】 作 はせがわゆうじ 発行所 中央公論新社 ぼくはうしだからもうじきたべられるのだそうだ。 さいごにおかあさんに会うために生まれ故郷の牧場に行く。 回想する「ぼく」 食べろ食べろと言われて丸々大きくなった スリムになってウマさんみたいに走りたかったな 故郷の空の色、空気の匂いを懐かしむ。 兄弟としあわせそうなおかあさんをみつけた。 そんなところに明日食べられるぼくが現れたら悲しむだろうな 挨拶しないでその場を立ち去る。 『「悲しませるためにき

      • (本日記)【光であることば】

        『読んで想像して考えてまた想像して』 光であることば 著者/若松英輔 発行所/小学館 著者を初めて知ったのは、土曜日の朝刊のコラムで。 孤独とか静寂とか内面を表す言葉に焦点を当てて深堀していく内容がとても興味深い。 言葉の意味の向こう側を問うようでいつも 「うーん」てなる。 土曜の朝の楽しみのひとつ。 グラグラするタイプなので、ひとつの言葉からたくさん連想できるようになりたいと思う。 グラグラを悪いことだとは思ってないけれど、グラグラ中はしんどいからなるべく早く解放され

        • 「絵本日記」【ビロードのうさぎ】

          【ビロードのうさぎ】 マージェリィ・W・ビアンコ/原作 酒井駒子/絵・抄訳 ビロードのうさぎはクリスマスの日にぼうやの家にやってきた。 さわり心地のいいビロードのうさぎにぼうやは一緒に遊んだ。 だけど、新しいおもちゃが来て、ビロードのうさぎは忘れられました。 おもちゃの棚の中では値段の高い、機械仕掛けのおもちゃが「じぶんこそほんものだ」 「ほんものそっくりだ」と言って威張って自慢をしていました。 布でできているだけのビロードのうさぎは気おくれして小さくなっていました。

        (本日記)【きみのお金は誰のため】

          「絵本日記」【ずっーとずっとだいすきだよ】

          【ずーっとずっとだいすきだよ】 絵と文 ハンス・ウィルヘルム 訳 久山 太一 エルフィーとぼくは、一緒に大きくなった。 ぼくの背が伸びる一方で、愛するエルフィーは太って動作も鈍くなっていった。 ある朝、目覚めるとエルフィーは・・・ 絵が水彩画でとても柔らかい。 相思相愛の様子がよく伝わって ぬくぬく温かくなる。 それ故にその時のぼくの気持ちを思うと 締め付けられる。 誰にでも、 ずっと元気でいて欲しい相手があると思う。 でも、どんなに泣こうが喚こうが それは「自然の理

          「絵本日記」【ずっーとずっとだいすきだよ】

          「絵本日記」【みんなたいほ】

          【みんなたいぽ】 文 マントウ・ザ・ピーポー 絵 荒井 良二 発行所 ミシマ社 パンチのある絵とリズムのいい文体。 だけど「うーん」と唸った絵本。 ぼくは おまわりさんだ。 わるいやつを つかまえて ろうやにいれる。 それが ぼくのしごと。 人をひどい言葉で傷つけた女の子を「たいほ」 人と違う色で悪口を言われて人を殴った男の子を「たいほ」 車で電柱にぶつけた女性を「たいほ」 ビルや家を壊す台風を重力を「たいほ」 ろうやで「はんせい」しなさい でも、

          「絵本日記」【みんなたいほ】

          「絵本日記」【ぼく】

          作 谷川俊太郎 絵 合田里美 発行所 岩崎書店 衝撃を受けた絵本 「自死」がテーマの絵本 『ぼくは しんだ  じぶんで しんだ  ひとりで しんだ  こわくなかった  いたくなかった (本文より)』 何が理由なのかは一切書かれてない。 絵が吸い込まれるような透明感で、日々の日常を淡々と描いている。 それだけに、生きたくとも選択せざるを得なかった「ぼく」の心情が沁みる。 「ぼく」に何があったのだろう? 「ぼく」はどうしたかったのだろう? 考えることが大切なのかもし

          「絵本日記」【ぼく】

          【春風と桜】

          春風にのって桜舞う いつも思う 旅立った人が話かけているよう 目に見えない春風は 花びらを使って 「元気にしているか」と 元気にしているよ あたながいない寂寥感は この先も変わらないと思うけど たくさん、注いでもらった分 笑ったり、泣いたりして 綺麗になるから 春風と桜 キュンとなる季節

          「絵本日記」【いちばんしあわせなおくりもの】

          【いちばんしあわせなおくりもの】 作・絵 宮野 聡子 発行所 教育画劇 元気な「こりす」は、のんびりな「くまくん」が大好き。 ふたりは、日が昇ってから沈むまでいつも一緒。 「こりす」は「くまくん」の喜ぶ顔が見たくて、何か贈り物をしたい。 自転車や、セーター、レンゲの花束。 ぜーんぶ、やんわり却下される。 もう何も浮かばなくて、しょんぼりする「こりす」は思わず「くまくん」に叫んだ。 「ねぇ、くまくんに しあわせな きもちに なってもらいたいんだ! どうすれば、 きみは う

          「絵本日記」【いちばんしあわせなおくりもの】

          (本日記)【お金にふりまわされず生きようぜ】-レストランたてなおし大作戦-

          【お金にふりまわされずいきようぜ】-レストランたてなおおし大作戦- 著 田中靖浩 / ウサミ  イラスト 秋山貴世 主人公はケントくん。小学5年生で洋食レストラン元気亭の息子。 パパは元気亭のオーナーでコックさん。 昨今の不景気でレストラン経営がうまくいってなくて、パパとママの仲が悪い。好きなゲームのおねだりしにくくて、貯金箱を割ったその時、ウサギが現れた。お金のことをよく知っている「ウサやん」だった。 「ウサやん」から指南を受けるケントくん。学んでいるうちに、お金ででき

          (本日記)【お金にふりまわされず生きようぜ】-レストランたてなおし大作戦-

          「絵本日記」【PING-あなたの こころの つたえかた】

          PING―あなたのこころのつたえかた― 作 アニ・カスティロ 訳 内田也哉子 発行所 ポプラ社 「ねぇ、いきるってさ・・ ぼくらは ピンッって するだけ  ポンッと するのは あのこしだい ピンッと きみが ポンッと あのこが ピンッ きみが なげる  ポンッ あのこがかえす きみが めいっぱいの えがおを みせたら  あのこは どんな かおを みせるかな? もちろん、 あのこの すてきな ポンッを おもいえがくのも いい でも、 わすれないで。あとのポンッは あのこ

          「絵本日記」【PING-あなたの こころの つたえかた】

          「絵本日記」【BLUENO】

          【BLUENO】ブルーノ 作 Fukase 発行所 福音館書店 やさしい王様が治める平和な王国がありました ある日、王国に暴風雨が襲い、国をメチャクチャにしていきました。 この絵本は表と裏、両サイドが表紙となっていて2つの視点でお話が進んでいきます。村人の1人タルカスの視点と王様の視点。 最愛の1人娘が家の下敷きになり、重篤です。 タルカスは、王様が好きでした。 王様がきっと助けに来てくれると信じていました。 でも、王様は助けに来ませんでした。 タルカスは1人娘を失いま

          「絵本日記」【BLUENO】

          「絵本日記」【おばけのキルト】

          【おばけのキルト】 文:リール・ネイソン 絵:バイロン・エッゲンシュワイラー 訳:石井睦美 キルトは、みんなとちょっと違うおばけ。 パッチワークでできている。 ママもパパも友達もシーツなのに… みんなは飛べるのにキルトは飛び上がるのも大変だし、飛ぶのもゆっくり。 何枚もの布を縫い合わせて、綿が入っている分、重くて高く飛べない。 軽やかに飛ぶみんなが、とても羨ましいキルト。 実は、おばけって人間が怖い。 そんなおばけの楽しみ。 人間のハロウィン。 いろんな仮装をしているの

          「絵本日記」【おばけのキルト】

          「絵本日記」【いつでも会える】

          【いつでも会える】 作・絵 菊田まりこ 出版社 学研 みきちゃんと飼い犬シロの心温まるお話 みきちゃんとシロはとっても仲良し。 なにをするのも一緒。 シロは、毎日うれしくて楽しかった。 ある日、みきちゃんはお空になりました。 理解できていないシロはみきちゃんを探します。 どこ? どこ? どこ? どこ? どこ? みきちゃん どこにいるの? シロってよんで あたまなでて 配色は、白・黒・黄色だけですが、みきちゃんを思うシロの気持ちがよく伝わります。 悲しみに沈むシロ。

          「絵本日記」【いつでも会える】

          「絵本日記」「すきになったら」

          【すきになったら】 作::ヒグチユウコ 発行所::ブロンズ新社 女の子?とワニさんの想いの掛け合い。 設定はかなりシュールです。 一部抜粋します。 すきになったら しりたくなる あなたのすきなものを すきになったり あなたにとって だいじなものをりかいしたくなる だっていっしょにいたいから… 余計な言葉は一切なく、平易な言葉だけれど大切な想いが心にダイレクトに響く。 大人になると、良くも悪くも、いろいろなことが落ち着いてくる。 忘れたくないものまで否応なしに。

          「絵本日記」「すきになったら」

          「絵本日記」【からあげビーチ】

          【からあげビーチ】 さく:キリーロバ・ナージャ え:古谷萌 五十嵐淳子 発行所:文響社 ニヤニヤ、爆笑した絵本 待ちに待った夏休み。 からあげ家族は、「べんとうかー」に乗ってビーチにやって来た。 タコや大豆ミート。里芋やハラール(※)など、そこには世界中からたくさんのからあげが集まっていた。 衣はジッパーで離着できるとか、発想が柔らかくてツボがいっぱい。 絵もポップで好き。 爆笑してるばかりではなく、ちゃんと大切なメッセージもある。 考え方や、体質、宗教(ベジタリアン

          「絵本日記」【からあげビーチ】