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【おすすめ本】SNSマーケティングの基礎が一気にわかる!『僕らはSNSでモノを買う』

マーケティング関連の本を初心者でもわかりやすく紹介していくブログの第5弾。Kindle unlimitedでも読めるものを選書し、手に取りやすく、なるべく身になるポイントを紹介していこうと思います。今回は飯高悠太さんの著書『僕らはSNSでモノを買う』を紹介します。本書は、SNSをビジネスに役立たせたい方やマーケティングの初心者の方や経営者、企業のWeb担当、広告代理店の方々にとって基礎的な内容が身につく内容となっています。


■本の詳細
『僕らはSNSでモノを買う』
著者:飯高悠太
ページ数:247ページ出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
初版:2019/8/29
ページ数:247ページ

■著者プロフィール 
飯高悠太さんはSNS
マーケティングの第一人者

飯高悠太さんは1986年生まれ。2014年株式会社ベーシックに入社後にWebマーケティングメディアferretを立ち上げ、創刊編集長に就任されています。その後2017年に株式会社ベーシックの執行役員に就任。2019年には株式会社ホットリンク マーケティング本部長となり、現在執行役員CMO。これまでに複数のWebサービスやメディアの立ち上げ・東証1部上場企業を含め100社以上のコンサルティングを経験されているSNSマーケティングのスペシャリストです。

■はじめに 
情報の99%が届かない時代だからこそ
中小企業にとってはチャンス到来

 現在世界のWebサイト数は19億にものぼるといわれています。2021年の月間アクセス数のベスト3は1位のGoogleが925億、2位のYoutubeが346億、3位のFacebookが255億となっています。そんなに大量の情報があるなかで、自社のサイトを届けたい人に届けること自体、とても大変なことです。せっかくオウンドメディアやSNSを立ち上げたのにほとんど見てもらえなかったり、広告を出して見てもらえたとしても、モノが売れないという悩みをもつ企業は多いはずです。
 しかし、そんなネットに情報が氾濫する時代だからこそ、中小企業やベンチャーはとてもチャンスの時代であり、下克上を起こしやすい時代はないと飯高さんは書いています。なぜなら中小企業が情報伝達や発信において大企業に肩を並べることができるのはSNSの活用であるとつづきます。
つまりそれは多くの広告予算のある大企業がかならずしも勝利するのではなく、少ない資本であっても効果的なマーケティングができるようになり、本当によい商品やサービスが届けたい人に届けられる時代になったということを表しています。
 SNSは誰でもメディアを持つことができます。けれども誰もがコンテンツをつくれることはわかっていても、いかに情報発信をし届けたい人に届けることができ、ビジネスといかに結びつけるのかということを理解している人はまだまだ少ないのではないでしょうか。
 本書ではそのような方々にSNS時代のユーザー行動について分析した飯高さんが、情報発信方法や購買につなげるテクニックを数々の事例を交えながら紹介しています。SNSでビジネスをしたい方々にとってはひとつの突破口になるかもしれません。

■1部のポイント1
ほんとうにSNSで
モノが売れるのか

 SNSでモノを売る。本書のメインテーマについて、飯高さんは自信をもって「売れます」と書いています。いくらアマゾンといったネットを介したデジタルマーケットでの購買が増加しているとはいえ、リアルでの購買に比べればまだまだ少ないです。
 しかし、SNSがデジタルマーケットだけの購買につながるわけではありません。たとえばファッションアイテムの場合、SNSでの投稿を見てリアル店舗へ行くきっかけが生まれそこで改めて商品を触り、試着し購買に至ることもあります。そういった場合でも購買へのきっかけはSNSが初動となっており、3分の2の人がSNSで購買やイベントなどへの参加を決めているそうです。

■1部のポイント2
購買決定には、広告よりも家族や友人、
知人という近しい人の推薦が最も影響力がある

  SNSを活用するために企業は広告を出したりSEO対策で検索上位を狙おうとします。しかしそれだけではこれからの時代、商品を販売することは難しくなることでしょう。なぜなら検索ワードを狙うライバルが増えるほど広告の費用対効果があわなくなりますし、SEO対策をしてもライバルが多いことで埋没していくからです。情報の99%は見られないということがつねにネットでは起きています。
 購買決定には、広告よりも家族や友人、知人という近しい人の推薦が一番影響力のあることがわかっています。つまりSNSというのは、そういった購買決定への影響力にダイレクトにつながりやすいようにできています。情報がほとんど届かない時代だからこそSNSを活用することで情報を届けやすくなり、かつ購買への影響も与えやすくなるのです。

■1部のポイント3
SNSでモノを売るのは
UGCが重要

 UGCとはUser Generated Contentsのことで企業の広告とは関係なく、ユーザーが自分の意思に基づいて投稿した口コミやコンテンツのことです。
 飯高さんはこのUGCこそがSNSマーケティングで重要であるといいます。UGCが増えることによってユーザーのアテンション(関心)は増え続けていくので、売り上げが伸びていくことがわかっています。
 しかしそのために多くの企業がSNSというとフォロワーを増やすことによって拡散力が高まり情報発信がされやすくなり、購買につながると考えていることがほとんどではないでしょうか。けれどもフォロワーが少なくても拡散をしてくれる熱心なフォロワーのほうが多くいればフォロワーの数よりも情報は届きやすくなります。フォロワーは数よりも質を意識することがきわめて重要になっています。

■1部のポイント4
SNS時代の購買プロセスは
ULSSAS

 これまでマーケティングにおける購買プロセスとして最も知られているのがAIDMA(アイドマ)の法則です。AIDMAはAttention(注目)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)の頭文字を取った略語であり、商品やサービスの購買プロセスを表したものでしたが、インターネット隆盛となってからは、Attention(注目)→Interest(関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)の5段階の頭文字を取ったAISAS(アイサス)の法則も注目をされるようになっています。
 飯高さんは、本書でSNS時代の購買プロセスはULSSAS(ウルサス)の法則と名付け、次のように説明をしています。

“ULSSAASというのは、UGC(口コミ)→Like(いいね)→Search(SNSで検索)→Search2(ヤフー、グーグルなどで検索サイト)→Action(行動・購買)→Spread(拡散)を指す造語。SNS時代に、どのように情報が伝播するかを追いかけた結果生まれた概念”

 みなさんの行動を振り返ってみるとわかると思いますが、ファッションでもグルメでも旅行や家具やいろんなイベントでもSNS上でさまざまな投稿や口コミを見ることにょって、さまざまな行動が開始されているのではないでしょうか。そう考えていくと、いかにしてUGCを生み出す投稿や企画を作り出すことがどれだけ重要なのかわかるはずです。
 本書では実際に飯高さんが手がけた多くの事例からUGCを生み出す企画や成功例を紹介していますし、SNSのそれぞれの特徴が書かています。どのようにUGCを生み出し拡散していくかを知りたい方にはとても参考になるはずです。

■2部のポイント1
UGCを発生させるための
コンテンツマーケティングとは

 2部では、コンテンツマーケティングのテクニックが書かれています。インターネット隆盛の時代にオウンドメディアやブログや動画の配信といったコンテンツマーケティングが注目されています。冒頭に述べたように世界には19億ものサイトが存在しています。それでもコンテンツマーケティングはなぜ注目されるのでしょうか。コンテンツマーケティングには、欲しいと思っている人だけではなく、サービスや商品を知らない潜在層にも届く可能性があるからです。これまで、そのような潜在層を掘り起こすためには、マス広告といわれるテレビや紙媒体の広告がメインでしたがどうしても費用は高額となります。
 けれどもオウンドメディアを運営しブログや動画の配信といったコンテンツマーケティングは費用を抑えながら潜在層に届けられる可能性が高まるので、中小企業などにとっては最適な手法のひとつです。このコンテンツマーケティングとSNSマーケティングを組み合わせることによって、より購買や顧客獲得をしやすくなるのです。

■2部のポイント2
コンテンツマーケティングで
PV数よりも大事なこととは

 SNSマーケティングでは、フォロワーが多いことだけがよいことではないように、コンテンツマーケティングでもPV数が多ければよいということではありません。
 飯高さんは「オウンドメディアの一番の目的は、広告で届かない層にリーチすること」であり、「間接的なコンバージョンへの貢献」が評価ポイントになると書いています。また、何を重要視するかというのは、それぞれの企業によって異なるはずです。PV至上主義ではなく、しっかりとなにを目的と考えることが必要です。このことについての事例は飯高さんが編集長を務めていたferretを引き合いにターゲットの絞り方やペルソナの設計についてとてもわかりやすく解説されています。ぜひ読んでみてください。

■まとめ

 本書は、SNSでビジネスをはじめたい登場人物の2人に対して飯高さんがSNSマーケティングのポイントを伝える対話形式となっているのが特徴です。対話の中で初心者の疑問点を解決していくように進行していきますので、SNSマーケティングについて知りたい人に向けた編集には、とても好感がもてました。
 それにマーケティング用語があまり使われておらず、内容自体とてもわかりやすく書かれています。SNSでビジネスをしたい方、SNSを活用したいビジネスチャンスを拡げたい、SNSマーケティングについて興味のある方におすすめしたい良書です。

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