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電車旅日記 〜流鉄流山線〜

お久しぶりです。メルシィです。

先日、流鉄流山線気まぐれ下車の旅をしてきました🚃

こちらの路線は全6駅、全長5.7km、始発から終点まで乗車時間わずか12分というからなんとも愛らしい。

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出典:流鉄HP


幸屋→馬橋→小金城趾→流山→平和台→鰭ヶ崎の順で廻ったので記録をば!

◆幸屋


JR新松戸駅から徒歩で行けるから、こちらをスタートにした。

ローカル線っぽい路線を見つけるものの、肝心の入口がなかなか見つからない。周りには電車から降りてきたらしき高校生らが集団で歩いているというのに…!旅の初っ端からこんなに苦労するとは、先が思いやられるなあ。。。

かれこれ10分くらいだろうか、駅らしきところをぐるぐる回ってようやく入るべき道を理解した。裏路地の奥の空間にそれはひっそりと佇んでいた。なんと、一回目に来たときは駐車場の行き止まりかと思ってスルーしてしまっていた場所であった。


後で調べてみると、こちらの幸屋駅はマンションの1階に併設された、世にも奇妙な構造をしているらしい。
えー!そんな使い方ってありなの!?たしかに、駅がそれ単体じゃないといけないって法はないもんね。固定概念ぶっ壊し万歳。

幸屋駅ホームのベンチ。淡い色合いがどこか懐かしい。

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◆馬橋


JR馬橋駅と繋がっているだけあり、栄えていそうな雰囲気。面白いピクトグラム(表現あってるかな?)があったので撮影。駅名の漢字が遊び心のあるデザインで楽しくなる。

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駅前には商店街が広がっていたり、美しい並木通りがあったりと、住みやすそうな街並み。


通りがかりの文具屋さん「木屋」で、墨の匂いがする金箔消しゴムがあった。いつも買っている墨汁メーカー製のもので、物珍しさでついつい購入。消しゴムって普段の生活でほぼ使わないのに「ジャケ買い」しちゃうんだよな。きっとこれをコレクターと言うんだろうな。


駅に戻る道すがら、銀杏並木通りを「路面清掃車」なるものが通るのを発見。見ると、車が通った後は落ち葉が綺麗になくなっている!!落ち葉はホウキじゃなくても掃除できるんだな〜またひとつ新しいことを知ったのであった。

◆小金城趾


この駅は、6駅の中で唯一、複線になっている。丁度どっちにも電車が止まっていたから写真を撮ってみた。流鉄流山線は5、6種類の色の車両がランダムに来るみたい。どれも味わい深い色合いだ。

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時刻表。レトロでいい感じ。

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こう言ってはなんだが、駅の外には何もない。コンビニは疎か、個人商店のようなものすらない。線路沿いにはススキとセイタカアワダチソウ群が一面に拡がっていた。ワイルドな自然が力強く、美しい。


駅の西口を進んでいく。のどかな田園風景が広がる。川原沿いにトタンのまあるいお家を見つけた。街歩きで出会うトタン屋根が好きです。あの錆びた感じがなんとも味があって私を魅了するのだ。

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それにしても、この地は柑橘類やパパイヤ的なもの、柿など、民家でもたくさんの果物を育てているな。自分のお庭で育てた果実を食べる、なんてささやかな贅沢、体験してみたいなあ。


少し歩くとテニスクラブを発見。マダムグループが嗜んでいる模様。
すぐ近くに女躰神社なるものを発見した。なんだか艶かしい?響きではあるが、気になったので参拝してみた。

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40分くらい散策したので、駅に引き返して反対口方面に進んでみる。小さなお城のようなものがポツンと見えたので向かうも、どうやら個人の敷地内のようで近くまで寄ることができなかった。地主なのかな。

さて、気を取り直して今度は前方に伸びる急勾配な坂を登っていく。
少し歩いたところに、石碑とお花を見つけた。小金城趾の由縁が刻まれていた。

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特に事前にググったわけでもないのに、こういうスポットに出会えて思わず笑みを漏らす。
これぞ、散策の醍醐味!

看板には近くの歴史公園を紹介していた。せっかくなので歩いてみることにした。
大谷口歴史公園に到着。

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戦国時代の豪族の城のお堀などを復元してある公園のようだ。
公園の中は空気が澄んでいて、パワースポットさながらである。
お堀の形が珍しい云々が説明書きにあった。歴史、城好きなら楽しめるかもしれない。

さて、そろそろお昼の時間だ。駅に戻るとしよう。

◆流山


このまま次の駅に行ってもいいのだが、お昼ご飯が確実に食べられそうな終点流山駅に先に向かうことにした。腹が減っては戦はできぬ。

駅を降りて改札外に出ると、観光客向けのパンフレットが数種あったので手に取ってみた。周辺の流山本町は江戸回廊と言われ、昔ながらの老舗が立ち並ぶ地域だという。
これは先に来ておいて大正解だった!!個人的にはこういう木造の立派な建物を見物することが、とても好きなのだ!流山も小江戸な雰囲気がある街だったのか、同じ県民なのに今まで知らなかったとは全く勿体無いものだなあ。


駅でもらったmapであらかじめ目星をつけた食事処に足を運ぶ。
「蔵のカフェ+ギャラリー灯環(とわ)」さん。俗にいう蔵カフェ、行くのは初めてなので胸が高鳴る。
お店の入口。

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流山本町のお店は、このように一軒一軒店名が書かれた行灯が立ち並ぶ。行灯には地元の作家さんの切り絵が使用されている。お店ごとに切り絵も違うというから歩きながら見るだけでも楽しい。

お店の中に入り、様子を確認。カウンター席に座らせていただいた。
こちらのお店は、平日でも人気がある上、今はコロナで席数を減らしているみたいなので、予約なしで入れたのは本当にラッキーだった。

牛すじカレーと自家製スイーツ、ホットティーを注文。
待ち時間のあいだに2階にあるギャラリースペースを見学。クリエイターさんたちによる陶芸や布小物などの作品が置いてあり、実際に買うこともできるらしい。素敵な空間。


1階の席に戻り、店内を見渡す。目の前には「麹マイスター」の証明カードが飾られていた。そんな資格があるのか、すごいなあ〜 壁には芸能人たちのサインが。あの「モヤモヤさま〜ず」も来たみたい!期待が膨らむ。

「お待たせしました。牛すじカレーです」

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待ってましたー!色とりどりの野菜を見て心踊る。
「いただきます!」
優しくもスパイスが効いていて、とても美味でした。ふふ♩
休日は時計を気にせずにのんびりと食事ができて幸せだ。

カレーをいただいた後は、お目当ての「みりんスイートポテト」

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流山はみりんが有名な地域らしく、せっかくなのでここならではのみりんスイーツをいただこうと思った次第である。
醤油ソフト、塩アイスなど最近は調味料とスイーツを掛け合わせたものも出回っていて、だいぶ抵抗は薄れているように感じる。


さて、お味のほどは…
「思った以上にみりん…!!でも美味しい!」
ソースのベースにみりんが使われていて、クセになる甘さだ。
そして、スイートポテトも重厚でやみ付きになる。
そんなこんなしていたら1時間半くらいお店に居座っていた。
予約は90分制の模様なので、そろそろと店を後にする。


「ごちそうさまでした!!」
は〜極楽!

満腹になったところで、いよいよ江戸回廊巡りです。


・笹屋商店(ふとんや)さん
ご主人が布団の生地を使ってブックカバーや小物入れなど様々な雑貨を作られているそうで、店内にもあった。ハリがあって素敵な感触でした!


・あかり館@雑貨konocono 雑貨屋 あかりとパン

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なんだか不思議な店名で、何屋さんなのか頭が追いつかない。
どうやら雑貨屋兼パン屋さんのようだ。店内に入ると、こうばしい香りが鼻をスーッと通る。パンの匂いは個人的に好きな香りトップ3には入るから、テンションが上がるのなんの!


店内のほとんどは小物やアクセサリー、鞄などの手作り雑貨だ。温もりを感じられる場所。2階には、和紙を使った照明と合わせて、切り絵作家さんのギャラリーが展示されていた。「和」が感じられる癒しの空間だった!


・万華鏡ギャラリー見世蔵

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赤紫色に染め上げられた綺麗な店頭幕がお出迎え。
お店の中には様々な作家さんが作った万華鏡が展示されている。
店員さんが親切に一つ一つ回して説明してくださった。
貝殻が入ったもの、オイルを入れてゆっくり中身が動くもの、周りの風景を細かく切り取って鏡の中に閉じ込めたもの…どれも本当に素敵で、思わずうっとりと見入ってしまう。
店内には巨大万華鏡もあり、自分の顔を中にはめて記念撮影もできるみたいだ。
記念のスタンプを押して、お店を後にする。

◆平和台


流鉄流山線は江戸回廊と並行しているので、お隣の平和台駅には徒歩で向かうことにした。
道中、流山キッコーマンの工場を見つける。マスク越しでもみりんの香りを感じることができた。
見学は行っていないそうなので、想像力を働かせるしかない。


流山でのみりん生産は200年以上もの歴史があるというから驚きだ。
(ちなみに、都道府県別みりんの生産量は千葉県が1位だという!これも知らなかった!)
この先もずっとずっと伝統を守り続けて欲しいと願う。

平和台駅に着く。久々の商業施設、「イトーヨーカドー」を発見。ブックオフ店内で物色をするも、お目当の品はなく断念。


駅前に素敵な美容院を見つけた。

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美容室と理容室が同じ建物の1階と2階にある、あまり見たことのない構造だ。注目すべきは看板の字体で。端っこが太くなった飾り文字でレトロな雰囲気にトキメキを感じる。
さて、いよいよこの電車旅も終盤に近づいてきた。

◆鰭ヶ崎


結果的に旅の終着地となった鰭ヶ崎駅。難しい感じだが、「ひれがさき」と読む。
だんだんと足に疲れが溜まってきたので、あまり寄り道はせずに南流山駅に向かい、帰路につく方針にした。


鰭ヶ崎は住宅地と商店が程よい感じで立ち並んでいる。


マンションの1階のスペースでは少年たちがバスケットボールで遊んでいた。
西の方角には夕日が見えそうで見えなかった。夕日の向こう側に行く脚力は、残念ながらもうのこされていなかった。

だんだんとあたりが暗くなってきた。
路地を歩いていると「○○センター」というこれまたレトロな字体のお店が顔を出している。なんのお店かなあ。お店の前に到着…









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あ、東京靴流通センターか(笑)
チェーン店も侮れないなあ。

ポップなバナナジュース専門店を見つけた。高校生が部活帰りに飲むやつだなこれは。


そうこうしているうちに南流山駅に到着!

いい旅でした!流鉄よありがとう!また遊びに来るね!

所感

私は大学生ごろからメトロやローカル線の日帰り旅にハマっていて、ゆる〜く続けている。

今回は前日というかもはや当日までノープランで、群馬か埼玉か千葉かで迷っていたほどである。流鉄を選んだのは、気軽そうでフリー切符があったからというなんともテキトーな理由だ。でもこういう無計画な旅もたまには楽しい。

流山駅の粋な雰囲気は想定外で、思いのほか楽しめた。またのんびりとお出かけできたらいいな。

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