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人にどう見られているのか

「みんな」や「世間」はどこにもいない

「お前はせこい人間だ」これを、過去に勤めていた会社の、そこまで仲良くもない方に言われたことがありました。自分のことを、知らない癖に何を言っているのかと突き返せればよかったのですが、当時の僕は全部を飲み込んでしまいました。

僕は簡単に落ち込んみました。ショックでした。そして、自分を疑ったのです。どうして、せこい人間だと思われてしまったのだろう。悩んだ結果、僕は出した答えを導きました。一生懸命になって、率先して仕事をもらいに行っていたことがいけなかったんだ。そう思い認めてしまうと、途端に、みんなの目がそう言っているように思えたのでした。

更に別の話になりますが、飲食店の店長を勤めていた頃、その日の売り上げが取れなかった時には、お店のオーナーに呼び出されて、こう言われました。「お前はどうしようもない人間だ。」「死ぬ気でやらないお前に何の魅力があるのか。そもそもお前には価値はないんだ。」「だから、寝る時間があるくらいなら営業しろ。」今、考えると、人を雇い入れる人の発言ではなく、その言葉を聞けば、一刻も早く離れるべきだったと思えるのですが、その当時は、売り上げが取れないのは、店長である自分の責任であり、オーナーの言う通りだと、ここでも全てを受け入れ飲み込んでしまったのです。

そして、休みもなく睡眠もほとんど取れなくなってしまった僕は、次第に精神が弱ってしまいました。その頃、街を歩けば、みんなが僕のことを価値がないように言っているように聞こえていきました。それを理由にどんどん自分を追い込んでしまうことになってしまったのです。

そして、ひと昔前のことです。これらの当時の僕のことを知っている後輩や同期、友人が当時のことを話している時に、ひょんな事から、当時の僕のことをどういう風に見ていたのかを聞くことが出来たのでした。

当然、せこい人間だとか、価値がない人間だったとか、そういうネガティブな言葉が返って来ると思っていると、必死で頑張っている姿で羨ましかったが心配だったとのことでした。意外な答えに驚いたのを憶えています。

そのことを今、振り返ってみて気づいたのです。人をどう見るのかというのは人それぞれなんだということ。

だとしたら、

みんなの声はどこにもない。世間の目というのはどこにも存在しない。
そもそも、みんなというのは誰を指していたのでしょうか。

本心を言うと、僕のことを良いと言ってくれる人もいれば、僕のことを嫌いだと言っている人もいます。そして、ほとんどの人が何も思っていないし、何も感じていません。ですので、世間の目とかみんなが思っているということは、存在しないということです。

タフになる

自分のイメージとは、対する人によって異なるということです。だから、世間の目が気になるとか、みんなの声が聞こえるというものは、自分自身の心の問題であるということなのです。

他者との比較して、自分自身が感じていることこそが、他者の目線や声であるかのように思い込んでいるだけだったんのです。

そのことを理解することが出来ていれば、悩み苦しむのではなく、心の異変に、すぐに気づくことが出来て、改善に取り組むことが出来ます。

このことが、どれだけ自分をタフにしてくれるものになるのか。僕は実感しているのです。

昨今、SNSの普及と共に、顔が見えない相手からの批判や中傷に悩まれている方は多くいらっしゃるのではないかと思います。僕も実際に心にもないことを言われたことがあります。しかし、このことをきちんと理解できていれば、顔の見えない関係でのことだと割り切る事ができるのではないかと思います。その逆も然りです。

人にどう見られているのかよりも

多くの本を読めば、簡単に自分が他人からどう見えているのかなんていうものは、実際に他人に聞いてみないといけないと描かれてありました。実際に、僕自身も偶然に聞くことが出来たから、自分を他人がどういう風に見ていたのかを知る事が出来ました。

きっと、そうすることでしか、人にどう見られているかなんて知り得ることはできないんだと思います。精一杯考えましたが、他に方法がありませんでした。しかし、実際に、人に自分のことをどう見えていますかなんて聞く人はいないのではないでしょうか。例え聞いたとしても、正直に答えてくれるかどうかも分かりません。実際に多くの人が他人はどうでもいいと感じているらしいものなのですから。

だからこそ、僕は自分の心を解放してあげる方法をこうして探すようになりました。他人目線から、自分を解放出来る方法や考え方を。その答えは、やはり自分の中でした。自分との信頼関係や自己理解であるということ。どんなことを他人に言われたとしても、誰よりも自分自身が自分を理解しているという自負があり、誰よりも自分を信頼することが出来ていれば、自分の気持ちを迷わず選ぶことが出来るからです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー


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