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自分を裏切った分だけ自分を追い込む

自分を裏切るとは

今から話すことは、一定の人からすれば、実に当たり前で、当然のことを話しているように聞こえるのかもしれません。しかし、自分と他人に大きな隔たりを感じる人にとっては、どうしてなのかを理解することが出来るものになるかもしれません。

人の行動というものは、先ず自分の中でこうした方が良いとか、こうしたいという心が先に動いて、思考が働き、行動に繋がっていくものです。しかし時として、心にそぐわない行動を引き起こしたりしてしまうものです。自分が感じた通りに、自分が動かないのです。

例えば、道を歩いていて、道に迷って困っている人を見かけたとします。あなたの中で助けないといけないと思いながらも、そのまま、何もせずに、素知らぬふりをして通り過ぎてしまうことであるとか。

それは、何かに対してどうあるべきだという、自分自身の心を裏切ったことになるものだと言えます。

そう思うと、僕は過去に自分の心をたくさん裏切ってきたように感じました。自分は素直でありたいのに、なんども誤魔化していたり、自分に嘘はつかないと決めたのに、未だに、自分を裏切っては、気持ちに正直になれていないものだからです。更には、どんな時も、人に優しくしたいと思ったり、相手の立場になって考えることを決めたにも関わらず、僕自身は面倒に感じ怠ったり、安易に行動してしまったりしてしまっているのです。

自分への裏切りはどう影響するのか

僕自身、それがどう自分に影響したのかは、明確に分かっている訳でもありません。しかし、僕の無意識の部分にある、心と思考の関係性が崩れてしまっていることは、なんとなく感じることが出来ました。

自分を信用していないとか、自分が信じられないことは、自分の可能性を自ら潰してしまうことに、ようやく気づくことができました。

その可能性の部分を考えてみれば、自分自身の裏切りによって、どれだけ自分自身が追い込まれてしまうものなのかが、僕には理解出来ました。

それは、自分と他人の間にどんどん隔たりを大きくするものになってしまうのでした。自分への信用できない部分は、そのまま他人に対しても、疑いの目を向けてしまうからです。

例えば、先ほどお話しした通りに、僕は自分に嘘をついてしまったという自負を持っています。すると、他人に対しても、こう感じるのです。もしかしたら、この人は嘘をいっているかもしれないと。

人の話を聞こうと決めていたのに、自分自身の怠りによって、裏切ってしまったと感じているうちに、他人も、自分と同じではないかと感じてしまうのです。もしかすると、自分の話を聞いてくれてないかもしれない。そもそも聞く耳など持っていないかもしれないと疑ってしまうのでした。

そして、一旦、自分の感情に背くと、全ての思考や感情が、何をしようと自分が正しいものだと主張するようになります。周りの世界を自分への裏切りを正当化する視点から見るようになるということ。

僕自身も、自分を疑うのではなく、人を疑うようになっていました。あの人は怠け者だからとか、思いやりがないから、人を評価することが出来ないから、鈍感で嘘つきでひどい人間なんだと、どんどん人への不信感を強めていくものでした。

そして、自分のことは、正当化しようとし過ぎる為に、何も見えなくなってしまいます。自分は正しいとしか、思えなくなってしまうのです。自分は間違っていないって思いたい気持ちが、いつしか、自分はどんな時も間違っていないと思い込んでしまうのです。

こうした影響から、どんどん自分と他人との間に、隔たりを作り、壁を感じるようになるのです。全ては、自分への裏切りによるものであると言えるのです。

よく、人は鏡であるといえるのですが、それは、自分と人との関係性が自分と自分との関係性を反映しているものであるからということです。

僕はいつしか、自分が出来ない理由を、人のせいにしていたのです。僕自身が行動しない理由を誰かの欠点に結び付けていました。自分の都合のいい考え方しか出来ないようになっていたのです。

はたして、そこに僕自身の成長はあるのでしょうか。そんな自分自身が良い人生を切り開くことが出来るでしょうか。そんな自分が幸せであると感じることは出来るでしょうか。

そこに、僕は気づく必要があったのです。

自分を認められなければ、人を認めることは出来ません。
自分を評価できなければ、他人を評価することは出来ません。
自分に価値を感じなければ、人の価値を感じることは出来ないのです。
自分自身を信用出来なければ、人を信用することは出来ないものです。

その逆も然りです。人を認めたり評価出来たり価値を感じることが出来るからこそ、自分自身を評価できるものになるというものです。

僕自身が自分を裏切り続けた分だけ、自分を追い込んでしまうものです。つまり、自分の気持ちに素直でいることが、どれだけ、豊かな人生や幸せな人生に結びついているのかということを教えてくれるものであると言えるのです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー

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