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自分に自信が持てるような話

自信はあった方がいいの?

「そんなに自信がないんだったら、辞めたらいいのに。」と、言われたことがあります。僕は、そこに疑問を感じるのです。はたして、自信があるかないかで、やるかどうかを決めるものなのでしょうか。それは、過去にこんな経験をしたからでした。

僕が自ら手を挙げて企画した仕事がありました。そんなに君が言うならと、会社からオッケーをもらうこと出来まました。しかし、企画立ち上げの段階から、僕が自信がないと言うものだから、同僚に不思議そうな顔で、じゃあ何でやったのと言われたのでした。

その時は、確かにと思いました。自信がないのにやるなんて、上手くいくはずがない。そう思ったからです。不安ばかりが先行して、細かいところまできになってしまうものだから、はじめのうちから、なかなか前に進みませんでした。僕の頭の中でも、かなりイメージをしては、あそこで駄目になったら、ここでもし失敗してしまったらと、シュミレーションを繰り返していました。その結果、思いの外、良いものになりました。その企画は成功と言っていいものでした。

そして別のある時です。僕は企画を考えた時から自信がありました。当時の流行をちゃんと抑えた企画でした。会社のみんなも素晴らしい企画だと褒めてもらいました。自信があったから、少しぐらい問題があったって大丈夫だろいうと構えていました。結果は見事に大失敗だったのです。トラブルに上手く対処することが出来ずに、終わってしまったのです。

今、このふたつの出来事を経験したから、自信なんているのかどうか疑問に思うのです。

そもそも、かつての僕の中では、自信があった方が良い結果に繋がるものというのが、大前提でした。でも、それでは説明がつかないのです。

僕のように自信があればあるほど、過信してしまいやすいものです。自信がなければ、その分だけ慎重にもなります。そう考えると、自信があるかないかは、とても重要な気がします。しかし、自信があるから良い結果につながるかどうかなんて考えるのは無意味なことなのかもしれません。自信で結果は推し量れないものです。

自信とは

ある人が、自信と言うものは積み上げたもの。積み上げたものは、あっという間に崩れてしまう。高ければ高いほど、崩れたときのショックも大きいものだと仰っていました。どれだけ自信があっても、ほんの一瞬で自信を失うことだってあります。その時のショックは、自信があればあるほど、ショックも大きくなります。

本当にそう感じます。では、自信とは一体どんなものでしょう?

考えられることで言えば、自信とは、何か根拠が必要です。「これだけやってきたんだから。」「これまで、ずっと上手くいってきたんだから。」「前にも成功したから。」「誰にも負けないくらい成長したんだから。」と、いったように。

そうした根拠はもちろん大事なことです。しかし、時に自信はとても曖昧なものになりはしないでしょうか。確証がないのです。例えば、「あの人の方が努力している。」「ずっと上手くいっていた人が失敗した。」「同じようにしているのに、思うような結果にならない。」「何か別のことで失敗した。」そう考えると急に自信がなくなることもあります。自信ってとても脆いものに感じます。

こんなあやふやで脆いもので、自分をはかるのは、危険であるといえるのです。

思えば、学生から社会に出た時に、僕らは何度も自信をへし折られては立ち上がってきた経験があります。そうしていくうちにいつしか、方程式のようなものが出来上がってしまっている。

誰よりも努力する→自信につながる→良い結果に終わる

でも、本当にそうでしょうか。どれだけ努力しても良い結果に終わるものではありません。スポーツの世界を見れば、分かる気がします。

しかし、その一方で、学びはじめてから、耳にした「自信」があります。それは、根拠の無い自信です。自分に自信があるという人がいますが、実に根拠の無いつかみどころのないものです。

しかし、この根拠のない自信は確かに大切なものです。それは、「自信」と言う言葉通り、「自分を信じる」というもの。そこには、持って生まれた才能や、誰にも負けないくらいの努力も必要はないのです。そこには結果だって関係ありません。むしろ、何が起きても自分は乗り越えられるというものに近いものです。これまでの、僕が思ってきた自信とは、種類が違うものである気がします。

持つべきものは、この根拠の無い自信ではないでしょうか。良い結果が出る為の自信ではなく、何があっても大丈夫の自信。どんなことでも自分を送り出すことが出来ると言えるのですから。

だから、何かに挑んだり挑戦するのには、自信があるから挑むのは、大きな誤解であるということです。本来、自信とは成功する為の自信ではないということです。そこを意識するだけでも、生きやすさを感じたり、自分の意識を大きく変えられるのではないかと思います。

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メルシー

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