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無理して元気になる必要はない
誰からも好かれたかった
まだ、何も持ってはいないと自分に自信がなかった頃でした。成功するためには、人脈が大事だということを知りました。だから、誰からも好かれる人間でなくてはならないと思うようになりました。
自慢したい訳ではなかったのですが、あの人と知り合いだと言いたかったんです。結局は、自慢したいんじゃないかと言われても仕方ないけれど、本当は、どんな気持ちだったのか、今なら分かります。
僕には、何か特質な才能もなければ、これといったスキルもない。本当に、何もなかったから、とにかく安心したかったんです。何よりも早く安心したかったのです。自分は、もう大丈夫だって思いたかったのです。誰かと知り合いだからって、何か、安心出来るものではないはずなのに。
誰かと知り合いにあるために、僕は自分を偽り続けたのです。それを、全部努力でカバーしていました。話し方は本を読んだ。人から好かれるには、どんなスキルが必要なのか。本を読んでは、実践していたのです。そのとき読んでいた本は、全てスキルや方法が書いてあるものばかりでした。人から好かれるのには、リーダーとは、フォロワー数を稼ぐのには、そうしたものばかりでした。そうやって、誰もが好意を持たれるような人間になるために、全力を注いでいたんです。
活発であり、朗らかであり、ポジディブで元気でいようと、そして、みんなに元気を与えられるような存在になりたいと。でも、その時に装った偽りが次第に重くのしかかってきたのでした。次第に元気でいることが、憂鬱になってきたのです。でも、どんなに苦しくても偽りを脱ぎ去ることはできませんでした。
自分は誰かよりも劣っている。
その気持ちが何よりも、僕を突き動かしていたからです。
自分らしく生きると決めたのは
こうした自分を変えたのは、人生の挫折を経験して、何もかも失って分かったからです。偽り続けた自分も積み重ねてきた人脈も、本当に辛い時に、何も役には立ちませんでしたから。本当に必要なものでもなく、人生にとってかけがえのない価値があるものではなかったのです。
その頃に、僕の心を大きく揺さぶられた言葉に出会ったのでした。
「あなたは別に他の人たちに劣っているわけじゃない。ただ、違うだけなんだと。」
そうだったんだ。僕は、誰かと比べてはずっと劣っていると思っていました。だから、自分を偽って、人に好かれようとしていたというのに。
人生とはそういうものだと、勝手に思い込んでいたんです。人より輝けるものを持つことが出来ない人間は、そういう生き方しかできないものだと。
でも、そうじゃなくて、みんなそれぞれ、人よりも劣るとか勝るとか、そんなことは考える必要はなかったのです。
人と違うことは個性。みんな違っていい。僕は、何か分からない基準を満たそうと、必死に努力して、自分を忘れて、見えない他人に振り回されていただけだったのです。
自分らしく生きていいんんだと思えたとき、人生の路線を変えたのです。これまで、夢だと思っていたことも、何だか違うように感じてやめました。
それから、何かが変わったようで、何も変わってないようでした。何が自分らしいのかを求めるように悩んだり迷っていたんです。
だけど、もう無理して、元気な振りをしたり、もう無理をして、人のご機嫌を取ることはなくなりました。未だにぬぐい切れない部分もあるけれど、元気がなくなった時は、自分に寄り添うことが出来ています。
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最後まで読んで頂きありがとうございます。
今日も皆さんにとって素敵な一日になりますように。
メルシー
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