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【一年前のNOTE】人間関係の悩みー解決方法はコミュニケーションではなく妥協だった。

「べき」という柔軟ではない考え方が自分を追い詰める。結局のところは、あらゆるストレスの原因は、凝り固まった自分の思考だったりするわけだ。実は「べき」と言い切れるような物事なんかほとんどない。ストレスを上手に受け流せる思考パターンを作るためには、この考え方が大事だろう。

この一年で経験したストレスになることを色々考えてみたが、やっぱり「変えられないもの」のことをグチグチ悩んでいることが多い。コロナ禍なんか恨んだってどうしようもないのに。

人間関係は、常に悩み(ストレス・疲れ)の原因だけれど、それもまた、相手に変わってほしいという無理難題が根っこにあるようだった。

人間関係に関して、より柔軟な考え方をするために、最近、読んだ本(なぜ、それを好きになるのか? 脳をその気にさせる錯覚の心理学 (角川SSC新書)竹内 龍人 ) の中で興味深い思考法を発見したので紹介してみたい。

コミュニケーションより妥協

人間関係を突き詰めれば突き詰めるほど、やっぱり「他の人を変えることはできない」ということに気づかされる。変えようと思うからストレスがたまる。でも、だからと言って仲良くなれないわけではない。

この考え方は、アメリカの心理学者、ジョン・ゴットマンの「結婚生活を成功させる七つの原則」という本に基づくもので、目からウロコが落ちた。

結婚生活で問題を抱えた時に「コミュニケーションを増やすべき」と言う人が多いのだが、ゴットマンはコミュニケーションを増やせば増やすほど不満や怒りをぶつけあってしまうので逆効果になると論ずる。

率直に話し合えば話し合うほど、ムカッと来ることも増えるわけで、互いに思っていることをぶつけ合ってうまくいくようなら、最初から苦労しない。大喧嘩になるのがオチだ。

ゴットマンによれば、夫婦の問題の7割は解決不可能で、そんな夫婦がうまくやっていけるかどうかは「妥協」にかかっているという。ゴットマンは、夫婦が友情に基づいて互いに落としどころを探ることを「妥協」と呼んでいる。
考えてみれば、夫婦の背景・育ち・性格は全く異なっており、お互いに100%意見が一致することなど、ほとんどない。そんな二人がうまくやるには、お互いに妥協(譲歩)し合うしか方法はないというのだ。

これは、人間関係における一つの最適解だ。相手に期待すればするほど失望するし、怒りや悲しみを感じる。自分と同じように、相手に考えてもらうことを願っている限り、その願いが叶うことはないだろう。いつまでも、ストレスを抱え続けることになる。

だから、無理なことは無理と理解したうえで、違いを認めつつ(期待せず)、それでも一緒にやっていく方法を探ればいいのだ。

絶対自分が正しいっていう妄想

年齢を増すにつれて、この辺はより柔軟になってきたところだけれど、どんな問題においても自分が絶対正しいなんて言えない(ことを理解してきた)。

私は毎日、日記を見直しているけれど、半年前、一年前、二年前、三年前、さかのぼれば、自分の考えがどれだけ変化しているかが分かる。その時には、この方法しかないと思い込んでいたことも、全く違う道があったことが分かる。後になれば分かるようになる。その時には分からなくても。

その時には、絶対に納得できなかった人の意見が今になると分かるようになったりする。だから、意見がぶつかる時は折れてみるのも一つの方法だ。以前、プロジェクトで同僚と意見がぶつかり合って前に進まなくなった時、先輩に相談したことがある。かなり年上の先輩で、これまでさんざんその手のことを経験してきたから、含蓄のあることを教えてくれた。

「必ず、この方法じゃなきゃいけないってのはないよね。〇君が、そこまで言うんだったら、その方法でやってもらえばいいんじゃない。もし、それでだめだったら、今度は君の方法を試せばいいんじゃないかな。」

ほんと、いいこと言う。あの時から6~7年経って、ようやく先輩の言わんとすることが分かってきたけど、そんなに柔軟に考えられなかった。それが「若い」ってことなんだろう。「べき思考」を上手に手放せるようになると、だんだんと気持ちは楽になっていくのかもしれないね。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq