彼女の自慢の足
その人にとって最悪と思えるほど
一度堕ちるところまで堕ちると
それ以上は堕ちないと誰かが言ってた
突然すぎる災難が運命だとしても
この先長い人生を生きる人にとって
それはとても残酷すぎる
夢も希望も無いって
昔聞いたことがあるけど
今ほど無口じゃなかったことは
みんなも知ってるはず
派手なサイレンの音を
真夜中の街に響かせて
彼女の自慢の足には
憎しみの跡を残す
どうでもいいやと思う時もあったと
その時一緒にいた仲間の一人が言ってた
そう言ってから
長いまつ毛をふせて唇噛んでた
ここから見える景色は変わらないから
時が流れてることさえ
分からなくなるけど
あの冷たい風が身体から離れない
夢も希望も無いって
昔聞いたことがあるけど
今ほど無口じゃなかったことは
みんなも知ってるはず
派手なサイレンの音を
真夜中の街に響かせて
彼女の青春も幸せも
全てを遠ざける
派手なサイレンの音を
真夜中の街に響かせて
彼女の自慢の足には
憎しみの跡を残す
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