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【紫電】

29
詩・長編小説と同時進行で書き綴る、何と呼べばいいか分からないものたち。此処に残ったものは、何時か必ず武器に為る。
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記事一覧

紫電 29

紫電 29

言わんこっちゃあない
酒なんて一人で飲めや

君はどれだけ迷惑を掛ければ気が済むんだい?

褒められて嬉しかったのは本当です

引き際を知らんからこうなるんです

大人しく歯車の一員になってりゃいい
だけどもそいつぁ俺の信念が許さねぇ

刻まずして後悔するくらいなら
切り刻んでなお己の醜さを知れ

情けないねぇ。

キツく感じる山手線のブレーキ
奇しくもあの舞台となったお隣

本当に届くのかねぇ

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紫電 28

紫電 28

もう愛なんていらない。

 そこらでよく見るテーマパークのビニール袋。抱える本人は疲弊し切っている様にしか見えない。

 車内で異国語を話しながら日本語で話す女性と抱擁を重ねる男性。良いねぇ、愛し合っているねぇ。

死へと秒を読む心臓

 夢が醒めなければ、あの楽園が如きひとときを無限に味わえるのかなぁ。でも、逆に超現実的な悪夢からの解放も訪れない。

 人生の電源を切るのは実はとても簡単だという

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【詩/紫電】27 春の蟲

【詩/紫電】27 春の蟲

ムシの名を持った満月。

 時代は都が先陣を切って進む。順応せねば、古臭い方法で朽ち果てて行くのみ。

 成功する条件は容易且つ難解。

【名を轟かせる】

 例えば、居眠りを扱き下ろし選ばれた例の国会議員。蓋を開けば一度も仕事をせず報酬は多額。

 例えば、VTuber。先鋭を切った著名アーティストはスパチャで億単位を稼ぐ。十分の一でも、何千万もが報酬になるだろう。

 一度名が売れれば、それに

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紫電 26

紫電 26

心地良き気怠さ。

 疲労。社会復帰のリハビリ。

 日々如何に銭を使わず生きていくかで頭一杯。生きていくってしんどいね。

 ゆっくり風呂に浸かりながら、好きな音を吸い込もうそうしよう。

 脳味噌はとってもよく仕事をするが、心身共に追いつけない。

 すれ違った黄緑色のヘッドライト。

 警鐘・警鐘。

 風呂から上がったらココアを飲んで眠ろうか。

 推し×和。最高です。

紫電 25

紫電 25

これは何という花だろうか。

 昨晩犯したものは過ちとは思わなくなっている。綺麗だった。

 久々に部屋の窓を全て網戸にした。もう三月なのに、肌寒い風が吹き抜ける。

 花粉症では無い事が幸いだ。可愛い猫がだめになってしまったが。

 らったった。

 I'm Sorry. #Nowplaying (2023/03/03 15:34:26)

 真実の人ってなんだろう。どうやったらなれるのだろう。

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紫電 24

紫電 24

眠らない街が眠る時。

 中央分離帯でタクシーを捕まえた若い男は、助手席に乗ると加熱式煙草の吸殻を窓から捨てて去っていった。

 ホストらしき二人と共に歩く派手髪の女三人。路地裏には発泡酒片手に煙草を吹かす髭面の男。

 眠らない街が寝ている間、昨晩闊歩した連中の倍以上はあろう大人達が、残骸を片付けていた。

 絶叫。歩こう。

 もてなしの街、巣鴨。

 檸檬の添えられた墓。四年程前に未熟な授業

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紫電 23

紫電 23

REBORN

 酒場でコーラを一杯飲んだ。次に会う時は笑顔で仲間と。

 決断。情状酌量はお上に任せます。

 青い鳥は不調らしい。

 本当に三月になったのか。なんだろうこの虚無感は。食い扶持探さねぇと。

 順序を考えろ。気分では無く、思考。

 食欲が起きない。

 何故震えが止まらない。死にたがりの癖にびびってんじゃあねぇよ。

 眠らない街から、早寝の町へ行く計画。不安。

 謎の緊張

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紫電 22

紫電 22

激声と 哀愁色の 羊達

 迷える大羊を卒業しようと思う。

 最後の日にここに来れて良かった。

 如月の終着、弥生の始発。

 現地知らずして妄想だけではものは書けず。現状を眼球に焼き付けて綴ろうぞ。

 素敵なお店に素敵な店主。再開したらまた来ます。

 俺の持つ武器は流れる九十九のひとつに過ぎないのか又は九十九に溺れぬ一なのか。試す時である。

 首括る前に、腹括れ。

 いつでもおさらば

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紫電 21

紫電 21

浜風が嘶きながら走り去る。

 百階相当を歩いた。

 優しい御老人だった。

 肉体的に疲労が溜まったが、精神的に満たされた一日だった。

 私の現状は何処へ行く?

 あと一年、血反吐を垂れ流してでも動くか、或いは節制を極めて止まるか。

 機会はあと一度であろう。もう一度踏み潰されたならば潔く引こう。

 羊達の絶望に深く共感。何度聴いても何度聴いても全身に鳥肌が立つ。

 ともかく生きろ。

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紫電 20

紫電 20

暗中を 二十歩歩けば 霧の中

 目覚めの珈琲を飲んで、暖かい炬燵で眠った。起きた時、眼球の中で蛍が踊っていた。

 京都へ行きたい。自分だけのペースで、誰にも何にも縛られず、数日間滞在したい。そして何か得られるものを探したい。

 霧はいつの間にやら晴れていた。

 霧中の私。夢中になれれば。

 社会復帰をせねばならぬ。さもなければ、リビング・デッドの仲間入りだ。

 入浴。桃の香りは崇拝する

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紫電 19

紫電 19

月と木星と金星が並ぶ夜

 賑やかでありがたいひとときだった。毎度の事ながら感謝感謝。

 楽しいひとときの後には必ず悲しいひとときが訪れると決まっている。

 眠って逃がす事に成功。まだ微かに虚しさは残っているが。

 まぁそうよね、そうですよね。

 こいつはね、業界用語よ。

 私の中に烙印がひとつふえました。おめでとう。

 病魔、夢魔、悪魔、様々な魔物が脳裏を過ぎっては嘲笑って消えていき

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紫電 18

紫電 18

聖邪の行進は僕の上を歩く

 深夜2時に炬燵で目が覚めた。睡眠導入剤は流石は薬ということで、3時半から更に3時間眠れた。起きたら、朋輩が来ていた。

 龍の間。名の由来は至極くだらなく、そして私の家らしい部屋である。

 それにしても陽が雲に隠れてしまってはこんなにも寒いのか。何もせずとも手が悴んでやってられない。

 よくもまぁ龍の間ですやりすやり眠れるものだ。感心する。あの極寒の間で……。

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紫電 17

紫電 17

ドブ川で仮眠する流木へ愛を

 感受性。四コマ漫画ですら涙する。

 これは普通なのか、はたまた特殊なのか。

 そもそも普通って何?一般的って何よ?

 昔から感情移入し易い性格だった。ぬいぐるみひとつでさえ、一度愛着が生まれれば家族同然だと今でも思っている。

 昼も夜もずっともに助けてもらえた。本当に感謝してもしきれない。不安定な僕を支えてくれてありがとう。読んでくれてるか、届いているか分か

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紫電 16

紫電 16

冷たいドラマチック

 息が上がるのが早い。体力落ちてきてる。

 推しのあたたかいまなざし。すてき。

 喉が渇く。

 自称悲観主義尚且つ現実主義。俺に愛を語るなら相応の経験をしてからで頼むぜ。悪いな朋輩。

 昨日は五千字程執筆する気力があったから米を炊いたのだが、いざ朝になってみるとどうにも食欲が湧かない。いつもの事だが。

 詩人の綴る小説は、小説書きの綴る小説とは毛色が異なって面白い。

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