見出し画像

紫電 20

暗中を 二十歩歩けば 霧の中


 目覚めの珈琲を飲んで、暖かい炬燵で眠った。起きた時、眼球の中で蛍が踊っていた。


 京都へ行きたい。自分だけのペースで、誰にも何にも縛られず、数日間滞在したい。そして何か得られるものを探したい。


 霧はいつの間にやら晴れていた。


 霧中の私。夢中になれれば。


 社会復帰をせねばならぬ。さもなければ、リビング・デッドの仲間入りだ。


 入浴。桃の香りは崇拝する文豪を連想させ、また同時に淡い記憶を鮮明に霞ませる。


 閃光のアイデンティティ。


なんとなくうまくいく気になって
掲げていた自信は
いつしか気づいた時にはもう
空っぽの栄光


 二月もあっという間に終わってしまう。輝け、閃け、燃やせ。


闇も未来もこの手で撃て


 時たま聴くこのアーティスト。声も歌詞も優しく柔らかく感じるのです。


 風呂から上がる頃には煮物にも火が通っているだろうな、大丈夫かな。


 夕方には出発、道混んでるだろうな。


 Popは重い私には軽過ぎる。やはりRock、それもとびきり重たい想いを込めたものを。


 世界へ慟哭の声よ届け。


暗闇へと向かい身を投げる


 AMが終わる。Who am I?


 PMのご登場。You are Poison Man.


この記事が参加している募集

私の作品紹介

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?