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   夢を叶える

 ウィーンに長いこと住んでいた間に、賑やかな友達がたくさんできた。私は叶うのなら素敵なクールな人たちの仲間入りしたいと思っていた。不思議とそんな人達から誘われる機会が増え、段々とその仲間に染まっていった。

 私は自分のスタイルに気を使い、格好良く着こなし目立ったせいか、いろんなところから声がかかった。ウィーンではおしゃれな人が少ないし、ましてや私が日本人女子だから、ちょっと高く評価されたのもあると思う。 

 私の「未来の世界」が始まったのもその頃からだった。それまでは人に隠れて生きていたように思う。

 友人のロビーは医者で、カリスマがあり誰よりも素敵だった。そんな人はどんな生活を送っているんだろう。世界中に友達がいて、毎週末飛び回っている。パリ、ロス、ヴェニス…… とにかくやる事なす事全て派手。彼のパーティーも有名で、相当な人が毎回やってくる。仮装した人達が溢れんばかり現れ、ダンスホールは床の底が抜けそうだった。伝説話のオンパレード。とにかく楽しかった。

 そんな彼も去年結婚した。相手は料理のエンターテイナー。彼に敵わないくらい魅力のある人で、二人が出会った事を自分のように嬉しく思う。森の中にハーブ畑のある別荘を作り、今度は落ち着いた雰囲気でゲストを迎えている。

 次は別のカップルだけど、初めましてで一目惚れして一緒になった話。彼は同性との経験が無かったのに「自然」に生まれる愛をその人に感じてしまった。二回目のデートの時相手からプレゼントをもらった。中身を開けたらLVのキーホルダー、それもなんと、鍵付き!一緒に住もうって。究極サプライズアプローチ。

何故こんなことを書いているのか分からないけど、似合うパートナーが見つかるって宝くじみたいって思う。私は同性愛者ではないけど、どんな愛でも素敵だと思う。

 そろそろ五月でお誕生日も近いから、誰か素敵な人が私にも現れると良いな、って夢みている。

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