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【たった300円】仙台・浦霞試飲の旅【酒レビュー】

リーズナブルでうまい日本酒だと、浦霞が好きだ。

すっきりとしつつもフルーティーな甘さがある。癖が少ないため、食前食中関わらず、いつでも飲めてしまうところが魅力的だ。

浦霞との出会いは学生時代の西友だ。初心者にも飲みやすいため、この出会いを期に日本酒にドはまりした。思い出深い銘柄である。


『そんな浦霞が試飲できる』と聞いて、青春18きっぷを手にし、遥々宮城まで訪れたことがある。2021年度は試飲を行っていないのが残念だが、落ち着いたら行ってみたいところリストに加えていただければ幸いである。

もちろん、コロナ前である。数年前とは世界が変わってしまった、いや本当に。

『鹽竈』って読める?

仙台駅から仙石線に乗って約50分、本塩釜駅に着く。海に面した港町であり、駅から降りるとほんのり潮の香りがする。

所在は塩竈市であり、竈は釜の旧字体である。住所を書くのが大変そうである。

ここにはパワースポットとして名高い鹽竈神社がある。これは塩釜の旧字体であり、初見で読むことは不可能に近い。

海上安全・大漁満足・武運長久・国家安泰・安産守護・延命長寿、交通安全、必勝・成功と、あらゆることにご利益がある。


地元では『しおがまさま』と呼ばれる霊験あらたかな神社である。実際、参拝したあとのご利益だと、

・好きなアーティスト(吉澤嘉代子さん)の野外ライブが快晴でめちゃくちゃ良かった
・憧れの人(SUSURUさん)に直接出会えた
彼女ができた

ということが1ヶ月の間に起こったのだ。しおがまさま、さまさまである。


酒蔵の貫禄

と、塩釜神社について語りたいところだが、それはまた後日。今回は浦霞の試飲について書いていく。

本塩釜駅から徒歩5分くらいのところに酒蔵はある。白く塗られた壁は手入れが行き届いており、丁寧な仕事ぶりが伺える。


やってきました、浦霞。いよいよ試飲できるぞ……と期待に胸を膨らまして入店する。店内はとても涼しい。

店内では先客が利き酒をしている。やはり人気なのだろう。店員さんに「利き酒をしたいのですが」と伝えると、先客のテイスティングを待ってほしい、と返答があった。凛とした和装の女性であった。接客対応がとても良かったのも印象的だ。


店内をぶらぶらしていると、店員さんからお呼びがかかった。夏限定の「純米夏酒」、冷酒の「純米生酒」、純米吟醸酒の「浦霞禅」、純米原酒に漬けた「浦霞の梅酒」をそれぞれ、おちょこ一杯ずつ飲める。

4杯飲んで、なんとこちら、300円。安すぎる。酒蔵の貫禄だ。これも現地ならではのサービス価格である。

それに、試飲後はおちょこを頂ける。素晴らしすぎる。このおちょこ、うらかすみ・URAKASUMIと、ひらがなと英字のロゴが入っていたり、底が分厚かったり、なかなか手が込んでいる。酒好きには最高のお土産だ。


個性豊かな4酒類

折角なのでレビューをしてみる。比較対照は純米酒 浦霞である。冒頭に出てきた、はじめて買った日本酒だ。

このなかで1種類を購入した。どれを購入したか想像しながら読んでほしい。

まずは夏限定の「純米夏酒」だ。

まさに夏にぴったりの爽やかさ。純米酒 浦霞もライトな飲み口だが、夏酒はより飲みやすくなっている。辛口になったのではなく、甘くなり、飲んだときのくさみが少なくなっている。のど越しもさらっとしていて、暑い日でも飲みたくなってしまう。アルコール度数がやや低めなことも関係しているだろう。緑色の瓶は涼やかで、ラベルのデザインも良い。

次は冷酒の「純米生酒」だ。

こちらは宮城県内限定の一品。夏酒と同じく夏にしか販売しない。純米酒 浦霞と同じく辛口で、一方、味が濃いめだ。だが重くなく、フルーティー。生酒らしいフレッシュさに、浦霞の特徴である米の甘みが加わり、4種のなかでは一番複雑な味だ。アルコール度数はやや高めで、味の濃いアテが欲しくなる。

続いて、純米吟醸「浦霞禅」だ。

この日本酒はイタリアで人気だという。というのも、飲み口が白ワインのようだからだ。米のくさみがなく、ブドウのような洋ナシのようなフルーティーさがある。吟醸酒ゆえの甘さ、飲みやすさも特徴的だ。鼻を抜けたときの香りが4種のなかでは一番上品で、パーティー用や土産物にもいいだろう。数々の賞を受賞しており、味の保証はバツグン。愛らしいパッケージも魅力的だ。

最後に、純米原酒で漬けた「浦霞の梅酒」だ。

飲んだときのインパクトはこれが一番大きかった。フルーティーで甘みのある浦霞と梅とが合わないわけがなく、甘すぎない上品な梅酒に仕上がっていた。いや、梅酒というよりかは梅フレーバーの浦霞、といっていい。飲んだ瞬間は梅の香りが華やぎ、糖類の優しい甘さが舌を包み、そのあとを浦霞由来の米のうまみが追いかけてくる。単体でも、食中酒にも良い。ソーダ割もいいが、繊細な味のため、きもち加える程度に留めたい。


さて、このなかで購入したのは……



純米生酒、キミに決めた!

ということで、正解した方はコメント欄に書き込んでください。もれなくオススメの日本酒情報を提供いたします。

ほろ酔いの旅路はこれから

試飲でほろ酔いになったあと、塩釜神社に参拝、オススメされた牛タンが食えず、ヤケになって乗った松島観光船、モデル顔負けの鳥との出会い、満腹仙台二郎。東北大学散策からの、老舗喫茶で満腹ランチ、東日本大震災の余波を見て帰宅した。

最高の仙台旅行だった。
いつかまた試飲できる日を願ってやまない。

上記のことは後日書く予定です。
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