見出し画像

「命」を繋ぐ医療への貢献を誓い、大手上場企業からスタートアップへの転身 - 執行役員 兼 Sales Manager 藤原 将志

こんにちは、メダップnote編集部です!

今回は、「経営から、病院を変える。病院から医療を変える。」という、メダップのVisionを営業面から牽引する、執行役員 兼 Sales Managerの藤原さんにフォーカスしました。

藤原さんの医療に対する強い思いや、メダップが目指す病院経営のあり方について、深掘りしていきたいと思います。


キャリアの選択軸と医療を身近に感じるようになったきっかけ

───藤原さんのお人柄や思いが存分に出たインタビューにできればと思いますので、よろしくお願いします。

藤原:
こちらこそよろしくお願いします。

───ではまず、藤原さんのご経歴から簡単に教えていただいてもよろしいでしょうか。

藤原:
はい。2012年に早稲田大学を卒業後、新卒でキーエンスに入社しました。

キーエンスでは一貫して法人向けSalesとして従事しており、中小企業から大企業まで幅広いお客様とコミュニケーションを図ってきました。主な商材としては在庫管理や生産管理に関わるバーコードリーダーを扱っていました。

6年目からリーダーやマネジメントを任され、自身でSalesとして売り上げに貢献するだけでなく、部下の育成にも力を入れてきました。

その後、2019年にカケハシに入社し、フィールドセールスを担当した後インサイドセールスの立ち上げも経験しました。

そして、2020年5月より縁あって一人目のSalesとしてメダップにジョインし、Sales組織の立ち上げやSalesマネージャーとしてメダップのサービスである『foro CRM』のシェア拡大を担当しています。

───もう少し藤原さんのお人柄が分かるように、深掘りさせていただければと思うのですが、まず、大学卒業後、新卒でキーエンスを選ばれた理由を教えていただけますか?

藤原:
そうですね、今思うのは「厳しい環境に自分の身を置きたかった」ということだと思います。

高校時代は部活に明け暮れ、全国大会出場を目指すために惜しみない努力をしてきた一方で、大学ではどこにでもいる大学生として特に打ち込むものもなく日々を過ごしていました。

そんな対照的な日々を振り返った時に、自分はやはり、「努力をすることで高い目標を達成する」という生き方にやりがいを感じると思い、社会人生活はできるだけ大きな目標を掲げ、成長を最大化できる環境に自分の身を置きたいと考えました。

努力を継続することで高い目標を達成し、スキルや給与の面で自分の持てる可能性を広げられると思い、受けた会社の中で最も自分の価値観に近いキーエンスに決めました。

仕事中の私、後でDev.のカンさん(左)と
CREの黒川さん(右)が議論中

───キーエンスでマネジメントもご経験されて、非常にご活躍されていたと思いますが、大きく異なる医療業界への転職を決意したきっかけはどういうものだったのでしょうか?

藤原:
きっかけは2つあります。

1つ目は尊敬する父の死を目の当たりにしたことです。

2017年頃、営業成績的には毎四半期達成し、前年比も伸ばし続けており、メンバーのマネジメントにも携わり、外から見れば順風満帆な営業マンだったと思います。

そのようなタイミングで最愛の父が突然がんを宣告されました。何の前触れもなく訪れた出来事であり、当時泣きながら電話をかけてきた母の声は今でも忘れられません。

ただ、私の中では正直イマイチピンとこず、「がんと言っても手術すれば治るんでしょ?つい最近も一緒にご飯食べて元気だったしさ。」などと考えていました。

しかし、残酷にも父のがんは既にステージ4の肝臓がん。骨髄にも転移しており、余命は1ヶ月ほどと宣告されました。後にも先にも、父の涙を見たのはその宣告された時が初めてでした。

それからの細かい経緯は省きますが、父はがんの宣告から約2ヶ月後に56歳でこの世を旅立ちました。短い時間ながらも、最後の夜は母と妹と家族4人で一緒に過ごすことができました。

父が入院している時に、今でも忘れない出来事が一つあります。亡くなる約2週間前、薬の副作用でボロボロになりベットで横たわり、「身体が暑い」と言う父をうちわで扇ぎながら、なんと声をかけていいか分からず、ただ時だけが過ぎていきました。

時間も遅くなったので「そろそろ帰るね」と一言だけ発した私に対して、父は言葉を振り絞るように「仕事、忙しいのにわざわざありがとな。無理せず身体に気をつけて…」と言いました。

このような辛い状況でさえ自分以外のことを第一に考える父の姿を見て、私は本当に幸せな家族で何不自由なく生きてこられたのだなと、尊敬と感謝の気持ちで一杯になりました。

この時、私は父のように自分以外の人や社会のために、自分自身の力で自分が与えてもらった幸せ以上のものを世の中に還元していきたい。

できれば父との時間を最後まで懸命に繋いでくれた、医療というフィールドでそれをやっていきたい。そのように思い、それを自分の中で勝手にですが父との約束とし、それまでのキーエンスとは別のフィールドで働くことを考え始めました。

父と1歳の私

2つ目は息子の存在です。

父の死から少し時間が経ち、妻が妊娠し息子が生まれることがわかりました。この時により一層、「自分の父が私に残してくれたこと・伝えてくれたことを、私自身が息子にも残していきたい。」「息子たちの世代に何か良いものを残していきたい。」そういう思いが強くなりました。

上記のような自分自身の思いの実現と今までキーエンスで培ってきたスキルを、より社会課題の解決に活かせる会社を探し、様々な縁もあり調剤薬局向けのSaaSツールを提供しているカケハシに入社することを決めました。

転職によるギャップと、より課題の多い非診療領域との出会い

───お父様の闘病される姿を見て、医療業界へのジョインを心に決めたのですね。

大企業であり給与水準も非常に高いキーエンスから、業界の異なるスタートアップに転職をする際の周囲の反応はいかがでしたでしょうか?

藤原:
まず一番近い存在である妻からの反対はなく、快く転職に賛成してくれました。

もちろん、給与面での大幅な乖離はあったため十分に話し合いを設けたうえで、最終的な決断をしました。自分のことを誰よりも理解してくれている妻だからこその意見だったのではないかと思っています。

あの当時、快く転職に賛成してくれた妻には今でも感謝しています。

───初めての転職で不安もあった中で、奥様が良き理解者になってくれたのは大きかったですね。その上で、キーエンスからカケハシに転職することで、企業規模の違いに伴う仕事の進め方などのギャップはありましたでしょうか?

藤原:
たくさんありましたが、大きく分けると2つあります。

1つ目は、経営陣との距離が近いということです。自分たちが目指すVisionの実現に向けて、社会課題の解決に本気で取り組む経営陣と間近で働けるというのが、キーエンスでは味わえなかったのでとても良いギャップでした。

前職のような大きな会社では、直接経営陣と話す機会はなく、1事業のチームを動かしている感覚はあるものの、社会課題の解決に向けて会社を動かしている感覚はありませんでした。

それに比べてカケハシでは、経営陣と話をしながら二人三脚で会社を動かしているというのは新鮮であり、自分にとって非常に楽しかったですね。

2つ目は、Sales観点での病院との商談の難しさです。スタートアップでは市場にない新しいコンセプトの事業を展開していることに加え、会社の認知度も低く、市場に受け入れられていないという状態から始まるので、そこが難しいと感じました。

キーエンスでは、会社名を名乗ると顧客からは一定の信頼が得られており、一定のスキルが身につくと製品の価値を理解していただいたり商談を進めることに大きな苦労はしませんでした。

一方で、当時のカケハシはまだ知名度が低く、自分たちがこの市場でサービスを展開する理由や背景、意義を語る必要がありました。これに関してはキーエンスでは経験したことがなかったので、楽しくもあり難しいと感じる部分でもありましたね。

左の西海さんはカケハシ時代からの付き合い

───スタートアップでは会社のバックがないために、自分の営業力がより試されるというように感じるのですね。

藤原:
そうですね、営業のプロセスで「4つの不」というものがあります。

その最初の壁である「不信」と2つ目の「不要」の壁については、キーエンスの時はさほど苦労せずクリアできていましたが、カケハシやメダップのようなスタートアップではその壁をまずちゃんとクリアする必要があります。

「不信の壁」をクリアするには、サービスを提供する理由に加えて、サービスの実績や有用性、業界の現状を深く理解することが必要になります。

また、「不要の壁」に関しては、病院が抱える課題を的確に理解した上で、それに対する提案が不可欠です。

さらには、その課題が複雑に絡み合い明確になっていない場合もあるため、現場の業務や業界の動向を熟知した上で寄り添いつつ、課題を特定していくことが重要になります。

簡単に乗り越えられるものではないため、自身が本気で会社のVisionや業界を良くしていくことに共感し、この会社で社会課題の解決に取り組むという思いがなければ実現できません。

───確かにその点はすごく難しい部分ですね。「不信の壁」をクリアするのに医療という業界特有のハードルの高さもありますか?

藤原:
医療業界はミスが許されない業界であるため、リスクや変化に対する抵抗が大きいように感じますね。

また、スペシャリストの集まりでもあるため、対峙する方々にリスペクトを抱き、サービスの価値をエビデンスを持って理論立てて語ることができないとうまくいかないように感じます。

もちろん、世にないサービスであれば、国の医療政策の方向性を加味して「なぜこのサービスを提供してているか」を明確に伝えることも重要だと考えています。

───ありがとうございます。医療業界にキャリアチェンジをし、組織の立ち上げやマネージャーとして様々なご活躍をされた後、カケハシからメダップにジョインしたきっかけをお教えいただけますか?

藤原:
きっかけは、たまたまCEOの柳内さんに声をかけていただいたということでした。

その当時はあまり転職する気はなかったのですが、話を聞いていると自分の思い描いている人生やVisionにフィットする点が多く、転職を検討し始めました。

実際にジョインを決めた理由としては2つあります。

1つは、メダップが病院経営から課題を解決していくというものであり、自分自身思いのある医療業界により深く関われると考えたからです。

前職のカケハシで医療の奥深さと面白さを感じ、その当時から今後もより深く医療業界にかかわりたいと考えていました。

そんな矢先に出会ったメダップは、病院経営という医療の中でも非診療領域の課題を解決するVisionをかかげており、医師が中心の診療領域よりも解決されていない課題が多く、日本の医療の持続性を考えたときにインパクトが大きい領域だと言うことがわかりました。

「医療に関する資格や専門知識などはないが、それでも自分が医療に役立てるフィールドがここにはあるのではないか。」そのように思い、きっとメダップで働くことが先の父との約束を果たすことでも有り、自分自身も納得のいく仕事なのではないかと考え、「よし、チャレンジしよう」と思い決断しました。

もう1つは、一から営業の組織作りに挑戦できそうだと思ったことです。私自身が目指している社会貢献や世の中で解決されていない課題をテクノロジーで解決していくことはスタートアップのような会社がチャレンジしていることが多いと思います。

スタートアップの世界でそのような課題解決を実現するためには、組織作りや文化の浸透などは必要不可欠だと考えており、そういった部分に挑戦できるメダップに魅力を感じました。

また、メダップは『foro CRM』以外にもマルチプロダクトで病院の抱える課題を解決し続けていくので、組織・文化作りの繰り返しになるとも思い、そのような経験を初期のフェーズから携われることにもとても惹かれました。

予算達成のお祝いケーキを囲んで記念撮影

メダップとして目指す目標と、その実現に向けた組織の在り方

───カケハシでご活躍されていたので、メダップへのジョインが個人的にもすごく気になっていました。そんなメダップにジョインされて2年くらい経過していると思いますが、入社から現在に至るまでの担当業務やご経験をお聞かせいただけますでしょうか?

藤原:
メダップには2020年5月にセールスマネージャーとして入社しました。

当時はSalesが私一人だけだったので、商談に加え、リード獲得などのインサイドセールスも担当していました。

また、マーケティング活動の一環として学会や展示会の準備から実行、自社セミナーの企画から運営まで幅広く経験しました。今はSales組織も拡大し、メンバーも増えたため、自身はセールスマネージャー専任として組織作りに注力しています。

───かなり幅広い業務を担当されていて聞くだけでも大変だったのがよくわかります。どの組織でも成果や実績をあげ、ご活躍をされてきた藤原さんがSalesとして業務を行う上で、工夫していることや意識していることがあればお教えいただけますか?

藤原:
意識しているのは、病院業界としてのあるべき姿を考えることと現場の課題に寄り添うことのバランスですね。

病院業界では診療報酬の改定など常に変化が求められており、目の前の課題を見ているだけでなく理想的な医療体制や病院経営を自分自身でしっかり理解し会話しなければいけません。

また、診療報酬などの制度があることを理解しながら現場の課題に向き合わなければ、病院からの信頼を得ることもできません。

課題の背景には病院業界特有のものがあったりしますので、このバランスを意識しながら、病院として本当に困っている課題の解決策として『foro CRM』を提案する必要があります。

自分自身が業界の知識をアップデートしながら、病院の信頼を得た上で現場の課題を解決していくことが求められていると思います。

───確かに他の業界に比べて、変化に対してハードルが高い業界だと思うので、あるべき姿を考えて何かを感じてもらうということは、重要だと素人ながら思いました。そんな病院に相対しているSales組織としての直近の組織目標はどういうものになってますでしょうか?

藤原:
定量的、定性的な面がありますがここでは定性的な部分で回答できればと思います。定性面は、地域医療連携のステークホルダーに日本で一番寄り添い、課題解決をする組織になるということです。

Sales組織としてはこのようなことを掲げて日々活動しています。先ほどの、あるべき姿を考えることと寄り添うことのバランスにもつながりますが、こういった組織を目指すことによって病院が求めている真の課題解決ができ、病院経営を変えていけると確信しています。

病院の声を聴いて、社内で共有し、それをいち早くプロダクトに反映することで、病院の方々にとってより使いやすいプロダクトを自然と作っていけるような組織にしていきたいと思っています。

Mtgは大体いつもこのスタイル

───ありがとうございます。壮大な目標であり、正解がないからこそやりがいがあるかと思います。現在メダップでは優秀なメンバーが増えてきており、藤原さんがメダップに入るきっかけにもなった「組織作り」というのができ始めていると思うのですが、その組織作りに対しての思いを教えていただきたいです。

藤原:
私自身はVisionを一番大切にする組織にしていきたいと考えています。

一人一人がVisionをしっかりと持ち、組織のVision達成のために個人のVisionを達成することで、よりパフォーマンスの高い組織ができると信じています。自分一人では達成できないと思っているので、Visionや方向性を明確化し、そこに共感してくれるようなメンバーと一緒に仕事をしたいと思っています。

そのために、常に言葉で伝えられるようにする必要があると考えています。私は、これまでマネージャーとしてはどちらかというと背中で語るタイプだったのですが、今後メダップで理想を実現するためには言葉でメンバーに伝えられるよう意識していきたいですね。

加えて、組織は一人で作るものではないため、メンバーに適切な権限移譲を行い、全員が納得感を持って現場のPDCAを回せる迷いのないチームにしていきたいと思っています。

───藤原さんからVisionという言葉が繰り返し出てきていますが、メダップは会社全体でもMission・Visionを大事にしている組織だと思います。メダップやSales組織のVisionに対して共感性の高い人というのはどういう人なのか、また理想像があれば教えていただきたいです。

藤原:
個人的には、成し遂げたい”事”に向かうために、役割や役職関係なく全力でサポートし合えるマインドを持った人がメダップに合う人だと考えています。

困っている人を助けたい、世の中の負を解決したいという”事”に向かっていける人で、その上でメンバーを含めた”人”の力を最大限発揮することを考え、助け合える人が良いと思っています。

他の業界に比べ医療業界や病院について深く知る必要があり、また複雑な課題にチャレンジしているので、一人でそれを解決しようとするには限界があります。

メダップではそれを前提に、Leverage others(人の脳みそを借りよう)というValueを推奨していますので、それを体現できる人や応える人が実際に社内でも多いです。

メダップと私が成し遂げたいVision

────ここまで藤原さんの「過去」「現在」についてお伺いしたので、ここからは「未来」についてお伺いしたいです。藤原さんが今後メダップにおいて成し遂げたいVisionはどういったものでしょうか?

藤原:
私はメダップのVisionに共感して入社しているので、Visionである「経営から、病院を変える。病院から、医療を変える。」を何かしらの形で実現したいと思ってます。

海外では病院運営を医師が、病院経営は事務のプロフェッショナルが行うという役割分担になっています。日本ではまだまだ医師が運営も経営も行っており、事務はあくまで医師をサポートするという形がまだ多くなっています。

そこに対してメダップがプロダクトを提供することで、生産性を上げ、医療を後の世代にも続く健全な形にしていくサポートを実現出来たらと思っています。

また、医療という重要なインフラを経営で支え、責任感のある仕事をされている病院の事務職の方々によりスポットが当たるような社会にしていきたいです。

この仲間となら
どんなに厳しい山でも乗り越えられる!

────日本における病院の在り方を変えつつ、広義での「医療」を変えていきたいという藤原さんの熱い思いが伝わりました。最後に今後メダップにジョインしていただく未来の仲間に向けたメッセージをいただければと思います。

藤原:
私はメダップのMission・Visionがすごく好きです。医療業界に少しでも興味があり、世の中のために何かを成し遂げたい、世の中の負を解消したいと思う方は是非一度話をさせてください。

私から、メダップがなぜそれをやっているのか、なぜそういう思いを持っているかなどをより詳しくお話をさせていただきます。

メダップのMission・Visionを達成することで、自分たちや次の世代に日本の医療が持続していくと信じて日々活動しているので、そのような世界の実現に共感できる方と一緒にお仕事ができたらと思います。



編集部より


メダップは、今後さらなる組織拡大を目指しています。

この投稿を見て、メダップに興味を持っていただけた方や、もっと詳しく知りたいと思っていただけた方はお気軽にお声がけください!

お待ちしています!


この記事が参加している募集

社員紹介

入社エントリ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?