【子宮頸がんは予防できる】健康の結論-堀江貴文

#読書記録 2021.01.09 2冊目

■なぜ、この本を読もうと思ったのか?

2018年6月、ピルの処方のために定期的受診をしている婦人科で子宮頸がん検査を受けたところ、要精密検査の結果でした。

すぐさま次の段階の精密検査として、コルポスコピー検査と組織診を実施。状態としては「軽度異形成」とのこと。

医師から受けた説明は、以下のとおりでした。
・子宮頸がんは、HPVというウイルスに感染してかかる病気である。
・このHPVウイルスは、性交渉をしたことのある男女ならば、8割がかかったことがあるもの。
・HPVウイルスの種類のうちの90%は、一過性の感染であり、病変には至らない。
・あなたは、子宮口の上皮に、HPVウイルスに感染している部分が一部ある。(軽度の場合、3分の1以下程度が感染し異状がある状態)
・長期間放置すると、いずれは癌になる可能性もある。
・薬などで積極的な治療をする段階ではなく、体の免疫機能により数年かけて治っていく。
・6ヶ月毎にコルポスコピー検査と組織診で状態をモニタリングしていく。

「このまま癌になったらどうしよう」「そうしたら、自分は家族を残して先に死ぬのか」と、不安な日々を送ったことを、今でも思い出して涙が出ます。

2021年1月現在、今でも軽度異形成の治療は継続中。
コルポスコピー検査は多少なりとも痛いし出血もあるし、何より検査のために頻繁に通院しなければならない。
検査をすれば、結果を受け取るためにまた病院へ行かなければならない。
「時間」を何よりも大事に思っている私にとっては、自分の時間を犠牲にすることは、何よりも辛いことでした。

そんなとき、友人から「HPVって、ホリエモンが予防普及やってるよね。ワクチンで予防できる病気なんだって。」と言われました。

え、それってどういうこと????
詳しく知りたい!!

これが、私が今回この本を手に取ったきっかけです。

【本を読む目的】
・HPVウイルスの予防方法が知りたい。
・そしてそれを身近な人に伝えて、病気を防ぐきっかけにしてほしい。

■この本から学んだこと

性交渉によって感染するHPVは、日本では女性の問題としてクローズアップされがちだが、男女問わず感染するウイルスである。
男性のがんや性感染症も引き起こすため、アメリカやカナダなどでは男性の予防も推奨されている。
アメリカやカナダなどでは女性のみならず男性へのHPVワクチン接種も推奨されている。

出典 第6章今知っておくべき「HPV」とは?
健康の結論-堀江貴文(2018年)

私もずっと女性の問題だと思っていたので、この記述を読んで驚きました!
まさか、男性の癌も引き起こす可能性があるとは...。
そうだとすると、夫にもワクチン接種をしてもらったほうが、リスクを回避することができていいのではないかと思いました。
(この本によると、自費ではあるが男性でも5〜6万円程度でワクチン接種が可能とのこと)

現在、日本で認可されているHPVワクチンは、「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類である。
(中略)
このどちらかのワクチンで子宮頸がんを起こすウイルスは約70%が予防できるという。
合理的に考えれば、接種しておきたいHPVワクチンだが、日本では副反応問題により2013年6月以降、積極的接種勧奨が差し止められた。
(中略)
しかし、ワクチン自体は定期予防接種の対象であることから、自治体によっては対象年齢であれば公費の助成があり、無料で受けられる。

出典 第6章今知っておくべき「HPV」とは?
健康の結論-堀江貴文(2018年)

まずこれを読んで、「副反応」ってなんだろう?となりました。
副反応とは、ワクチンの接種によって起こる、免疫付与以外の反応のことであるとのこと。

次に、どんな症状が報告されているかを調べたところ、以下のとおりでした。
・軽度のもの 発熱、接種部位の痛み・腫れ、注射の痛み・恐怖による失神等
・重度のもの アナフィラキシー(重いアレルギー)、ギランバレー症候群(手足の神経障害)、急性散在性脳髄膜炎(頭痛、意識低下、脳神経の疾患)等

つまりは、ワクチン接種によって何らかの副作用(副反応)があることがあるってことですかね。
私は、風邪で病院から処方された薬で、全身に湿疹ができたことがあります。医師から処方された薬だって副作用が起きます。

また、過去にインフルエンザの薬であるタミフルを処方された子どもが、異常行動を起こすこと(飛び降り等)が世間で騒がれていましたが、タミフルは未だに有効な薬として処方が継続されています。

このことから私は、どんな治療にだって、ある程度のリスクは付きものなのだと考えます。

「病気にかかること」と「予防するためのワクチンで、体に何らかの副反応が起きること」を天秤にかけて、どっちが怖いのか?って話ではないでしょうか。

副反応が出る確率は、HPVワクチン接種者のうちの0,03%とのこと。
私は、「いつか子宮頸がんになるかも」という不安な気持ちを抱える現在のほうが、副反応より怖いです。
もしも10年前に戻れるなら、私はHPVワクチンを打ちたい。

また、HPVワクチン接種との因果関係を示す根拠は報告されていないとのこと。

平成29年11月の厚生労働省専門部会で、慢性の痛みや運動機能の障害などHPVワクチン接種後に報告された「多様な症状」とHPVワクチンとの因果関係を示す根拠は報告されておらず、これらは機能性身体症状と考えられるとの見解が発表されています。

出典 公益社団法人日本産科婦人科学会ホームページ
http://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=4

もちろん、副反応が怖いという気持ちはわかります。
そして、本人が副反応として自分の身に起きた症状を認識しているのだとすれば、HPVワクチン接種を他人に勧めない理由もわかります。
でも、他人やマスコミの言うことを丸ごと信じて、自分で情報を調べて判断することをせずに、今予防できるかもしれない病気を予防するチャンスを潰してしまうとしたら、それはもったいないことだなぁと私は思います。

副反応が起きるリスクと、子宮頸がんになるリスクのどちらをとるのかは、それぞれ個人が自身で判断することです。

自分の体のことなんだから、判断の結果は、自分だけに返ってきます。
だから、真剣に向き合って、自身で判断するしかないと私は思います。

私は、初めて性交渉をする10数年前にHPVワクチンのことを知っていたら、きっと受けていたと思います。
世の中の80%が感染しているのだとしたら、きっと自分もかかると思うから。
病気によって、不安な感情で、毎日を辛いものにしたくないから。

この本を読んで、ますます「情報を得ること」、そして「自身で判断すること」の重要性を感じました。

誰かが、ワクチン接種を判断する機会がないまま、私と同じようにHPVウイルスに感染して、不安な気持ちを抱えないで済むと嬉しいです。


情報が一方的にならないために、次はHPVワクチン接種反対派の本を読もうかなぁ。(あるのだろうか...)

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

https://www.amazon.co.jp/dp/4046022302/ref=cm_sw_r_cp_apa_fabc_lQD-Fb898K575

※アフィリエイトはしてないです。
探す方が便利かなぁと思ったのでリンク設置しています。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?