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社会人の学び直しには「実学」ではないことが重要ではないか?〜社会人大学院で教鞭をとっていて思うこと〜
※本文章は2018年に mediologic.com で書いたものの転載です。昔のブログの記事をnoteに徐々に移植しています。社会構想大学院大学は社会構想大学院大学に校名変更しています。
これは全くもって個人的な意見なのだけれども、今年の4月から東京・高田馬場にある「社会情報大学院大学」という社会人大学院で教鞭をとっていて思うこと。
二年間という「時間」と「学費」を”掛ける”学生たちに対
【クリティカル・リーディング】〜巷に溢れるマーケティング関連書籍・文章、セミナーなどにやたらと触れる前につけておくべきスキル
(特に)実務家が実用書的なマーケティング本などを読み、
「おおお!なんて良いことが書いてあるんだ!」、
「この本、わかりやすい!」
「なるほど!○〇〇は古い!これからは○○○○だ!!」
「○〇〇は役に立たん!○〇〇○を活用すべきだ!」
といった、“素直”な感想コメントを挙げているのをよく見かける。
そうした話題の本を手に取って読んでみると、「・・・・・?????」となることがあり、前後の文脈
「社会人大学院生のための実務研究論文・研究成果報告書の書き方」(資料アップデート v5.1 2024.04.12)
私が教鞭をとっている社会構想大学院大学の院生向けに作っている資料を公開しております。
専門職大学院では論文形式のものを求められないところも多いのですが、「実務研究論文」や「研究成果報告書」という形態で数万字の成果を求められる修士課程の社会人院生には役立つかと思いますので、広く公開させていただきます。
現在 ver5.1
あわせてこちらもお読みください。
社会人大学院生に、1年次が始まる前にでも、或いは1年次の5月ぐらいまでに読み終えてもらいたい本 〜 社会構想大学院大学コミュニケーションデザイン研究科高広ゼミより
はじめに〜社会人大学院生の論理的思考不足は大きな課題 リカレント/リスキリングという言葉が知られるようになり、社会人が大学院にて学び直す機会が増えています。また、社会人向けの専門職大学院はどこも人気なようです。
この専門職大学院、文科省の定める基準においては「論文相当」のものの執筆を必要としないところもあったりするのですが、修了要件に入っている場合は相応の文字数、だいたい4〜5万字程度を最低限と
「価値」と「価値共創」について
Naresh K. Malhotra による、S.L.VargoとR.F.Luschによる「サービス・ドミナント・ロジック」の視点からの「価値」と「価値共創」に関する短い、しかし基本的で重要な解説。
以下は、
の冒頭に寄せられた、Malhotraによるintroductionより。
*の箇所は訳だけでは読み取れない部分として高広の解説として付け足してあります。
マーケティングの観点か
適切なコメント・意見とならない原因は、“読めない”ことに起因するのだろう。
「クリティカル・リーディング」ができる人とできない人の一番大きな違いは、読んでいるときに、自分の意見・考え・枠組みだけで書かれてることを解釈・理解しようとしているかしていないかかな、と。つまり、「クリティカル・リーディング」ができる人は、書かれていることと自分との位置を確認できて読んでいる。
「いやそういうことは書かれてないんだけど」
という解釈や意見を発してくる人というのは、結局のところ、
「ナラティブ」とは何か?についての整理と実務への適用の考察〜文献レビューの基礎トレーニング 【 #社会構想大学院大学 #高広ゼミ の授業より】
※社会構想大学院大学 コミュニケーションデザイン研究科において担当しているゼミ(通称・高広ゼミ)で行っている内容・課題について、その一部をたまに紹介しています。
ゼミでは以下の課題を出しています。「ナラティブ」については、本田哲也氏やロバート・シラー氏の以下の本が出てから、ずっと話題ですよね。
ただ、「ナラティブ」という語については以前より存在しており、高広ゼミではその整理を通じて、論文な
社会情報大学院大学高広ゼミ 後期 論文講読 使用論文リスト
社会情報大学院大学の高広ゼミでは、2021年前期はサービスマーケティングの文献を一冊購読しましたが、後期においては学会誌や紀要などに掲載されている「論文」を講読するということを行っています。
単に”講読”するといっても修士課程での”講読”なので、
1)毎回、あるトピックに関して講師(=高広)が選んだ2本の論文を講読する。
2)それぞれの論文について抄訳と考察を発表する発表者を1名ずつ