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報告論文 『上海で体験したCOVID-19対策と中医学』
2021年下半期に日本中医薬学会にアクセプトされた報告論文を、学会側からの許可も頂いたので、こちらに貼っておきます。 2022年1月11日に日本で出版した『上海清零〜上海ゼロコロナ大作戦』を執筆するにあたって、執筆内容の一部をまとめたミニ・ダイジェスト版になります。
編集・査読などの関係で、デルタ株の段階の内容になっていますが、オミクロン株に対しても、中国の防疫体制の方向性はほぼ同じです。
四川省成都のCDC(疾病予防コントロールセンター)の奮闘、1例の感染源を短時間で突き止めるために
大学医学部で勉強した医療関係者ならかならず知っている感染症対策の基本は、感染病学の教科書にも、もちろんちゃんと書いてあります。
①感染源を見つける②感染ルートの遮断③感染し易い人の保護④ワクチン接種。
なので感染者が増えすぎると大変になるから感染者が少ないうちにきっちりと手を打たないといけないのは基本中の基本です。
感染源を見つけて、感染ルートを遮断すること。
これはとても地道な作
2020年2月2日の第10号通知 家庭内感染を防ぐための武漢市の決断
2021年8月19日のニュースで、新型コロナ自宅療養者が、首都圏1都3県で6万人近くにという記事が報道されました。正直、ビックリしています。なぜなら、感染コントロールを強く行っている中国の対策では、自宅療養は絶対にあり得ないからです。中国では、軽症はもちろんのこと、無症状でも必ず専用病院に隔離入院させなければいけないからです。すくなくとも、2020年2月2日以降は。
この方針を真っ先に決めた
揚州のクラスタ発生の失敗から学ぶこと
8/17 上海では8/2に発生した中リスクエリアが低リスクエリアに戻り、2週間で上海市全体が低リスクエリアになりました。結局、感染者は1人だけで、職場関係者がほぼ100%ワクチン接種していたことが功を奏してか、クラスタ発生に繋がらず、住宅地1カ所を封鎖するだけで済みました。空港関係者はそもそもリスクが高く、日頃から定期PCR検査が行われていますが、改めてその検査の重要性が認識されました。我々医
もっとみる元中国衛生部長高強氏のメッセージ〜「ウイルスとの共生はあり得ない」
新型コロナ対策は、「ウイルスとの共生」を目指す開放型か、厳格な隔離を続ける中国のような「ゼロコロナ」封鎖型か。中国側の意見として少し興味深い記事が出ていたのでnoteで紹介しておきます。中国の防疫対策を理解する上で、参考までにご覧ください。
2003年4月20日、SARSが中国で猛威を振るっていた頃、中国衛生部(いわゆる厚生労働省)のトップに急きょ就任した高強氏。突如記者会見に登場。当時、情
6/26 鐘南山院士の広州からの報告(情報量が多く、重要なのでnoteに要約しました。)
■広東省の現在の状況から
①5/21 深圳塩田港など。α株。6/24までに確定例4例、無症状12例。6/6〜6/24で18日間感染者ゼロ。収束。
②5/21 広州荔湾区は、δ株。広州・佛山・湛江・茂名の22箇所に拡散、6/24現在で167例。(6/27現在、広州エリアがすべて低リスクエリアになっています。)
③6/14 深圳宝安空港は、δ株ですが、広州とは違うタイプ。6/24現在、深圳4例、東莞
4/9 中国の新型コロナ状況(雲南省の経過)&上海ワクチン関連情報
久しぶりに更新します。
4/9はまたPCR検査を受けました。上海市政府の規定により、上海の医療関係者は2週間に1回定期検査を受けなくてはいけません。このように我々は常にモニタリングされています。もし陽性が出れば、追跡もし易いですし。もちろん、うちの病院の医療スタッフほぼ全てがワクチン接種済みです。
先ずは、中国で久しぶりに市中感染者を出している雲南省の状況から。多分、雲南省のミャンマーと
3/28 中国の新型コロナ状況(ワクチン接種累計1億本突破)&上海情報(高齢者向けも接種スタート)
日本で療養施設で療養中の方の死亡ニュースを耳にして、とても残念な気持ちになります。と同時に、中国とは根本的に方針が違うことを改めて認識しました。
中国式では、
海外戻り・濃厚接触者→宿泊施設で集中隔離。
無症状・軽症・普通・重症・重篤→専門病院で隔離治療。
輸入例・市中感染例ともに、今でも同じ方針になっています。
3/28発表 3/27 中国大陸新規感染者状況。◉市中感染確定0
◉海外輸
3/27 中国の新型コロナ状況(江西省で1例の確定例)&上海情報(映画館の対策)
私は上海で1月に2回接種しましたが、上海のワクチン接種、かなり本腰になってきました。我々の様な医療機関は3月末までにスタッフ全員の9割以上の接種率達成が必要と通知があり、まだ受けていない残りのメンバーも急きょ接種に行きました。もし、身体的に接種できない人は、医師による証明も必要になっていて、当局からのチェックも入るとのことです。中国では、今年7月末までに2回接種5.6億人(接種率40%)目標で、
もっとみる3/26 中国の新型コロナ状況&上海情報(各地で一般向けワクチン接種の受付開始)
上海でも、ワクチン接種の動きが活発化しています。先日ご紹介したとおりに、3/25から60歳以上の接種予約が始まっていますが、これにあわせて18〜59歳の無職・フリーター・退職者(但し、香港・澳門・台湾・外国人は除く)・60〜75歳への接種予約が始まりました。我が家の住宅地でも通知が貼られています。70歳以上の高齢者に関しては、家族と一緒に接種会場に行くようにとのこと。接種予約は、掲示されているQ
もっとみる3/23 中国の新型コロナ状況&上海の状況(いよいよ3/29から一般外国人へワクチン接種予約開始)
3/23 中国衛生当局は、中国生活で欠かせない健康QRコードに関して、今後も全国統一、政策一致を進め、PCR検査結果、ワクチン接種状況、中・高リスクエリアに行ったかどうかの情報などを統合し、個人での申告が必要ないような仕組みを進めるとのこと。日常生活や移動で、健康QRコードはますます重要になってきますね。ホテル宿泊時などで色々面倒な書類を出さなくても良いのは便利かも。
西安市の続報。西安市第
3/20 中国の新型コロナ状況&上海情報
上海虹橋空港を利用したとき、カートを消毒するマシーンが導入されていて、驚きました。
3/15に海南島に入るときの防疫対策は、健康QRコード緑+検温、
海南島でのホテル宿泊時の手続きも、健康QRコード緑+検温、
3/18に上海虹橋空港へ戻ってきたときの防疫対策も、健康QRコード+検温。
中国国内の旅は、低リスクエリア間なら、1週間有効のPCR陰性証明は必要なくなり、随分便利になりま
3/19中国の新型コロナ状況(陜西省で市中感染1例)&上海情報
タイトル写真は、海南島石梅湾です。海水が非常に澄んでいて、海水浴するにもとても気持ちよかったです。今回の海南島旅行では、念のために1週間のPCR検査陰性証明を持参し、ワクチン接種証明も持っていったのですが、結局、1度も使うことがありませんでした。ちょうど海南島旅行中に日本のフジテレビの「とくダネ!」からオンライン取材もあったのですが、中国でのワクチン接種状況を少し解説させていただきました。
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3/18 中国の新型コロナ状況&上海状況(上海で市中感染者の入院例0に)
上海から飛行機で2時間半。中国の南国、海南島三亜(タイトル写真)に行っておりました。中国では全土が低リスクエリアになり、いよいよ旅行やイベントなどを再開する動きが出て来ました。実際、海南島へも多くの高齢者・若者がリゾートへ遊びに来ていました。ホテル宿泊も、1週間以内のPCR陰性証明は必要なく、健康QRコード緑と検温でOKでした。
実は、中国政府文旅部では、3/12に、今後は低リスクエリアでの
3/14 中国の新型コロナ状況(3/16より健康QRコード緑で中国国内移動が自由に)&上海情報(日本から輸入例2例)
3/16 より中国各地の移動が、健康QRコード緑で自由に往来できるようになります。2/22に河北省石家庄藁城区全域、望奎県で低リスクエリアになり、中国全国で低リスクエリアが達成されたためです。その結果、健康QRコードが緑であれば、7日以内のPCR陰性証明も原則不要になります。所謂ゼロコロナ達成ですね。
https://t.co/C3rZdPyH19?amp=1
これまでここでご紹介してき