escape, but struggle
高度経済成長を経て日本の豊かさが安定してきた1980年代に、思索に耽る余裕のあった世代の心を浅田彰の『逃走論』が掴んだという。
立ち止まることなく、パラノから逃げる。
そこからバブルをきっかけに「失われたn年」なんて言われてどんどんしんどくなり、今となっては逃走する余裕も、そんなことを大っぴらに言い出せる空気もなく、降りかかる大きな痛みを「エモ」と「笑い」を駆使して、感傷的そして幻想的なものに作り替え、あるいは自虐と冷笑の素晴らしいバランス感覚でダメージを最小限に抑え往なして