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[小説]ある統合失調者の記憶

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妄想の時に経験した内容を小説として書き始めました。健常者からみると、統合失調者の世界がどのように映っているか、理解の一助になれば幸いです。
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記事一覧

[小説]ある統合失調者の記憶 6話 弁護士事務所

[小説]ある統合失調者の記憶 6話 弁護士事務所

今回は前回よりもさらに長く8800字くらいです。前回は、世界恐慌が起きるという妄想の始まりを書きました。今回は、ついに妄想を受け入れてしまいます。そして、妄想は際限なく拡大を始めます。

 震度計は、大学の研究室、市役所内など日本全国に設置されている。多くの震度計の周りは、冷たいコンクリートで塗り固められているそうだ、他の影響を受けないために。人の感覚では地殻の変動を読み取ることはできない。震度計

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[小説]ある統合失調者の記憶 5話 PCモニター

[小説]ある統合失調者の記憶 5話 PCモニター

今回は、長く8100字くらいです。前回は、妄想の入り口に入りかけた話でした。今回は、妄想が次第に形となってきます。

 天才科学者が謎を解いていく有名なテレビドラマで放送しているミステリがあります。天才科学者は謎が解けそうになると、近くにあったチョークやサインペンなんかを手に取り、床や壁によくわからない方程式をたくさん書き始め独自の推理を展開し始めます。意味不明な数式に一体どんな意味があるのかよく

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[小説]ある統合失調者の記憶 4話 ホームサーバー

[小説]ある統合失調者の記憶 4話 ホームサーバー

 今回は、4700字くらいです。前回は、息子の発言から心が有り得ない世界に放り出された瞬間を書きました。今回は、詐欺の話をしながら少し遠回りしつつ妄想の世界に入り込んだ直前に何があったのかお書きします。

 わたしは、2021年春に転職したときに減る年収をどうやって、補填するかということを毎日のように考えていました。わたしのそのときの悩みに気づく人がいたなら、儲けるためのビジネス書を勧めたかも知ま

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[小説]ある統合失調者の記憶 3話 屋内駐輪場

[小説]ある統合失調者の記憶 3話 屋内駐輪場

第三話は、4200字程度です。前回は、ベランダから息子が見た不思議な出来事をお書きしました。そして、屋内駐輪場での出来事から、わたしの心の中にイメージされた映像が、少しづつ広がりを見せて徐々にわたし自身を蝕んでいきます。

 2021年の年度初めは、順風満帆からはほど遠いものでした。
 わたしは、ある出来事から自己保身しか考えない上司と硬直しきった会社に見切りをつけ、転職を考えるようになっていまし

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[小説]ある統合失調者の記憶 2話 ベランダ

[小説]ある統合失調者の記憶 2話 ベランダ

第ニ話は、4200字程度です。前回は、発端となった時差式信号機の周りで起きたことをお書きしました。そして、今回も息子の発言に揺さぶられるわたしの心を書いています。この不安は墨を一滴一滴垂らすようにわたしの心を淡く染めていきました。

 時差式信号機の近くをとおる車が急ブレーキをかける音を聞くたびに、わたしの心の中に小さな不安が少しづつ、水の入ったコップに一滴の墨を垂らして黒いモヤがゆっくりと広がる

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[小説]ある統合失調者の記憶 1話 時差式信号機

[小説]ある統合失調者の記憶 1話 時差式信号機

第一話は4200字です。第一話は、統合失調症を患うきっかけとなった事件を書いていきます。統合失調者がどのような道筋で妄想に染まっていくのかご覧ください。

 あなたは幻覚というものを感じたことはありますか。自分が幻覚を見るようになった時、インターネットで調べたのですが、幻覚は現実ではないものを見る幻視と、現実にはないものを聞く幻聴などがあって、現実には存在しないことを感覚してしまうことだそうです。

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