mcikoma

葬儀司会者という立ち位置から 遺族さんのお気持ちに寄り添い15年。 気が付けば担当させて頂いたご葬儀は 1000件を超えました。 その年月の中でうかがってきた たくさんのエピソードを基に 心温まるお話を 綴っていこうと思います。

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葬儀司会者という立ち位置から 遺族さんのお気持ちに寄り添い15年。 気が付けば担当させて頂いたご葬儀は 1000件を超えました。 その年月の中でうかがってきた たくさんのエピソードを基に 心温まるお話を 綴っていこうと思います。

最近の記事

【それぞれの葬儀のカタチ】

亡くなったばあちゃんは じいちゃんの唄う「越中おわら節」に 合わせて踊るのが大好きだったという。 「おらもよ  おらのヘタクソな唄に  合わせてくれてよ  笑いながら  踊ってる婆さんが  1番好きやったんよぉ。」と 遺されたじいちゃんも言う。 ならば。 この葬送の最期は じいちゃんに 越中おわら節を 唄ってもらうしかないじゃない⤴️ 「え?そんなんしていいが?  葬儀で?  寺さん怒らんけ?  ふざけるな。って言われんけ?」 私の提案に 娘さん方はビックリしてい

    • 【葬儀で「笑う」ということ】

      まだ40代の若さで 逝ってしまった女性のお見送り。 彼女は看護師であり 妻であり 3人の子をもつ母であり 嫁であり 故郷青森に 父が存命する娘でもあった。 闘病3年。 ずっと側でその看護をしてきた 夫や子どもたちは どこかで覚悟を決めていたのだろうか。 取り乱す様子もなく 談笑する余裕を見せていたけれど。 青森から駆けつけた父の背中は 娘を失った落胆と 見知らぬ地に1人立つ孤独感で 小さく震えていたんだ。 ☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️ 「3ヶ月前に  この子

      • 【退職金が消えた日。〜笑い飛ばしてくれた妻へ】

        ガンが見つかった時には すでにステージ4だった妻。 享年74。 闘病たった数ヶ月で 逝ってしまったのだそう。 その亡骸を愛しげに 見つめながら ご主人がこう話を切り出しました。 「俺な、、、  まだこいつに借金を  返し終えてないんだよ」と。 借金? そう聞き返した私に ご主人はこんな夫婦のお話を 教えてくれたんです。 長年勤めあげた会社を 定年退職してしばらく経った時の事。 ご主人はその手にした退職金で 「投資」という どでかいギャンブルに出たんだって。 大

        • 【先逝く妻から受け取りしバトン】

          【先逝く妻から受け取りしバトン】 これは とある夫婦の物語。 悲しくて悲しくて あったかい絆の物語。 妻に癌が見つかったのは 今から2年前のこと。 青天の霹靂だった。と 夫が振り返る。 ただ幸いな事に手術は成功し 効果絶大な抗がん剤も 存在するという。 治ると信じていた。 きっと元気になる。 そう思い疑わなかった。 ところが、、、 妻の運命に あまりに残酷な風が吹いた。 その【確実に効く】抗がん剤は 妻の体質にどうして合わないと 突きつけられたのだ。 それでも

          夫婦愛のカタチ

          この仕事をしていると 色んなカタチのご夫婦に出会います。 色んなカタチがあって 色んな温度がある。 よくも悪くも(笑) みんな違って みんないい。のだけれど。 先日 結婚ってホントいいもんだよ❗ 夫婦って素晴らしい関係だよって 見せてくれる夫婦愛に 出逢わせてもらったんです(^ー^) 今回はそんな夫婦愛のお話。 亡くなったのは83歳のじいちゃん。 喪主さんは その連れ合いのばあちゃん。 とび職で仕事一筋だった じいちゃんに代わって 田んぼも家のことも 姑さんの介

          夫婦愛のカタチ

          【これが私のグリーフケア】

          「これは立派なグリーフケアやわ。  間違いない。  こんなカタチのグリーフケアを  初めて見せてもらいました。」 そう言葉をかけてくださったのは 先日。私が葬儀の司会を 担当させて頂いたお宅の 故人の娘さん。 緩和ケアの病院の 看護師さんをしておられるそう。 ケアのプロに そう認めてもらえたことに ちょいと小躍りしそうだった私(笑) 私はなあんにも 特別なことはしていないんだけどね。 ただただ ナレーションを作りたいからという名目で 通夜が終わったあと ご家族やご親

          【これが私のグリーフケア】

          【あたわったもの~お利口に生きないススメ】

          わかっちゃいるんだよ。 自分のキャパくらい。 それを超えたらツライってことも。 でも 負けず嫌いだったり 無駄なまでに 意地っ張りだったりするとさ キツイとわかっているのに キャパ超えのとこまで 背負ってしまう訳さ。 そうやって 大した器も持ち合わせていないくせに 肩肘張りまくって 半世紀生きてきた私の頭を ガツンとぶん殴ってくれる ばあちゃんの生き方に 出逢わせてもらったんだ。 【あたわったものを  素直に受け入れて生きろ】ってね。 今回お見送りの司会を務めさせて

          【あたわったもの~お利口に生きないススメ】

          【なんでそんなことに腹を立てるの?】

          我が子ながら。 こやつもってるなあ(笑)と思うほど💧 他の子がなかなかやらかさないことを 色々やらかしまくりながら どうにかこうにか 無事成長してきた我が家の二男。 現在17歳。 こやつがやらかすことは マンガかよ?という ツッコミをいれずには いられないことばかり。 二男のやらかした事例だけで 本が書けそうな量。 高校受験の当日。 電車に置いていかれ 新聞に載ってみたりね💧 (写真にまで写ってるし(笑)) 頭のネジが一本抜けてるんじゃないか?と 心配になるくらい

          【なんでそんなことに腹を立てるの?】

          【隊長の味噌汁】

          今回。わたしが お見送りの司会を務めさせてもらったのは 93歳のじいちゃん。 このじいちゃんは… 【特攻隊】の生き残りだったんだ。 終戦間際 特攻隊へと送り込まれた 飛行機乗りだったじいちゃん。 当時じいちゃんは17歳。 隊員たちのほとんどが 二十歳前後の若者だったそう。 自身に出撃命令が出る日を待ちながら 何人も何人も散るためだけに 飛び立っていく仲間たちを 見送る日々を送っていたある日。 兄のように慕っていた じいちゃんの隊の隊長にも 出撃命令が出たんだって。

          【隊長の味噌汁】

          【言っていいこと。悪いこと。】

          身内のことって 自分で悪く言うのは良くても 他人さまに言われると カチン❗とくるものだったりしませんか? 自分のことなら 多少のことは流せても 身内のことはそうはいかない。 俗に言う 身内根性ってヤツですわな。 家族はもちろん。 友人や仲間も然り。 「ウチの息子。  ホントあほなんよー」 と自分でも言うくせに 「お宅の息子アホだよね」 と誰かに言われたらビミョーにカチンとくる(笑) アホなのは ホントなのに(笑) 人間ちゃ 面倒くさい生き物だ。 この秋。

          【言っていいこと。悪いこと。】

          【葬儀参列時のマスク】

          最近よく聞かれるんですよ。 「葬儀参列するときのマスクって  白?黒?  グレーとかしていったら  やっぱりマズイ??」という質問。 正直。 葬儀業界にどっぷりいる私にもわからんのよ。 だって風邪ひいてる人以外が 葬儀場でマスクしているなんて 今までなかったんだから💧 決まりなんてないのよ。 しきたりすら まだ作られるには日が浅いしねぇ。。、 なのに。 何がどうなってそうなるんか?は 知らないけれど。 葬儀参列時のマスクは「黒」じゃなきゃならん。 なんていう説が

          【葬儀参列時のマスク】

          【上手な叱り方】

          とある 100年生き抜いた ばあちゃんのお見送りで 教えてもらったお話なのだけれど。 これがね。。。 育児書には 書いていないであろう 深イイ教えだったのよね。 ばあちゃん流「上手な叱り方」 「例えば 子どもが食事中に 行儀の悪いことをしていて 味噌汁をこぼしたとするやろ? そのときな。 その瞬間に どう声をかけるか?が大事なんよ。 一番いかんのは 「何しとるん‼️」と 呆れたり怒ったりすることなん。 この瞬間は怒っても 叱ってもいかん。 こんときはな こう声

          【上手な叱り方】

          【命を戴いているということ】

          喜寿を迎えた私の母。 普段はちょいと天然で おかしな人なのだけれど。 たまーに ホントごくごくたまに。 すっごく深いことを言うのですよ。 先日。 何かの話の流れでなった 食品ロスの話題。 その時 母がこんな話をしてくれたの。 「もったいない。とか  命を戴いているんだ。とか  地球に優しくない。とか  そんなことを  ただ並べられても  きっと食べ残しは減らないわよ。  本当に命を戴いているって  実感しなきゃ無理だと思うのよ。」 そう言うと 自分の幼い時の出来

          【命を戴いているということ】

          【こんな夜更けにから揚げかよ】

          バナナではなく…から揚げ(笑) 無性にから揚げが食べたくなった。 夜中に何故 から揚げなんか? 自分でもようわからん。 けど。 どーしても食べたい。 LAWSONのからあげくんで 我慢しようか?とも思ったけれど… カリッとした揚げたてが どーしても食べたかったのよ。 で。 悩んだ末。 揚げた(笑) わざわざ 冷凍庫から鶏肉出して 解凍してからの~ 夜中の2時に から揚げ。 (笑)(笑)(笑) からあげ粉を使っただけの テキトーからあげだけど。 でも揚げた

          【こんな夜更けにから揚げかよ】

          【事実は小説より奇なり~】

          まだ50代の若さで この世を去ってしまった とある女性のお見送り。 ご自宅での葬儀の司会を 担当させてもらった私。 喪主を務めたのはご主人。 お子さんはおられなかったこのご夫婦。 でも。 二人には鎹なんかいらないくらい 強い強い愛情で 結ばれていたんだ…。 専業の農家さんをしているご主人は 30年前 農業研修に行った先で この奥さんに出会ったのだそう。 いつも明るくて 笑顔だった彼女。 惹かれあった二人。 やがて二人は 共に暮らすようになったのだけれど。 なかなか結婚

          【事実は小説より奇なり~】

          【ワタシの恩師】

          口語体でしか 文章が綴れないわたし。 まぁ… どうしても 文語体で書けと言われたら 書けないことも ないことはない。くはない(笑) だけど。 苦手なのよね。 文語体。 文語体で綴ると 書きたいことの 半分も表現できなくなっちゃうんだ。 それはそれで 如何なものか?💧と 自分でも思うのだけれど(笑) 学生時代から そうだった私。 作文を書くとよく 国語の先生に叱られていたんだよね。 「ふざけて書いているのか?」って。 まぁ考えてみればだ。 作文を口語体で書くって

          【ワタシの恩師】