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読書記録

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#読書感想文

安倍司著「食品の裏側」/「簡単、安い、便利」にはわけがある。

安倍司著「食品の裏側」/「簡単、安い、便利」にはわけがある。

著者 安倍司さんは、山口大学卒業後食品添加物の専門商社に入社。
タラコ、たくあんなど 添加物の効き目を目の当たりにしこれは魔法の粉だと感動。日本一の添加物屋になるべく、加工食品業者に悪魔の囁き営業を繰り返しバンバン売りまくった結果、「食品添加物の神様」とまで言われた。
しかし末っ子長女の3回目の誕生日に食卓に並んだミートボールをひとくち食べて凍り付いた。自分が開発したミートボールだとすぐにわかり食

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嶋中労著「コーヒーの鬼がゆく〜吉祥寺『もか』遺聞」/コーヒーおたく道を極めた偉人たち

嶋中労著「コーヒーの鬼がゆく〜吉祥寺『もか』遺聞」/コーヒーおたく道を極めた偉人たち

風邪で寝込んでいた後半、体が楽になって来た頃読んだ本です。
これは、嶋中氏の別著「コーヒーに憑かれた男たち」と共に私の愛蔵書です。

かつて吉祥寺井の頭公園近くにあった幻の喫茶店「もか」店主 標交紀(しめぎゆきとし)氏をご存知でしょうか。
私は前著「コーヒーに憑かれた男たち」を読んで彼の存在を知りました。
読み終わった時「こんな凄い人がいたんだ…」としばし脱力したことを覚えています。
珈琲道に血道

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山我浩著「原爆裁判〜アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子」(2522字)

山我浩著「原爆裁判〜アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子」(2522字)

朝ドラ「虎に翼」が明日で最終回を迎えますね。
朝ドラで描かれた主人公に関する書籍を読むのは、私の楽しみのひとつです。実在した人物像を一歩踏み込んで知る事ができるので。
今回はこの本を読んでみました。

死の商人・エドガー・サンジェ
ベルギー最大の財閥系鉱山会社ユニオン・ミニエールの幹部エドガー・サンジェは、原子爆弾が開発される20年以上前に、赴任したコンゴで異常に純度の高い「ウラン」に目をつけた。

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さとうみつろう著「神さまとのおしゃべり」/現実とは、あなたを映し出す鏡

さとうみつろう著「神さまとのおしゃべり」/現実とは、あなたを映し出す鏡

ごく平凡な妻子持ちサラリーマンの
みつろうは、いつも何かに不満を持ちながら日々を送っている。
そこへ現れた神さまは、
「お前の願いは全て叶っている。お前は既に幸せじゃ」と言う。
神さま曰く、ある人の「現実」とは、その人だけの解釈、観念。
だから、人の数だけ異なる「現実」があり、現実とは、その人が信じた通りに見えているだけの幻であると。

…単純に考えれば、
じゃあ、この私(私ね)の生まれた家の貧困

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辻村深月著「傲慢と善良」/他人軸を捨てた時人生は変わるかもしれない。

辻村深月著「傲慢と善良」/他人軸を捨てた時人生は変わるかもしれない。

noteのお友達
しんちゃんさんの記事を読んで、私も読んでみました。
ネタバレを含みますので、これから読む方はスルーしてくださいませ。

辻村深月さんの著作は3冊位読んだと思うのですが、最初に読んだ「朝が来る」が面白くて、ドキドキして夢中で読み進めた事を覚えています。

あらすじ

しんちゃんさんは、この小説を読んで何度も鳥肌が立った と書いておられます。それは、
人が人を選ぶというプロセスが

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石井妙子著「女帝小池百合子」

石井妙子著「女帝小池百合子」

2020年5月に発行された暴露本を読みました。発売時は興味なくスルーしてたのですが、都知事選が終わった頃急に読みたくなりまして。

巷でよく耳にする「学歴詐称」について、カイロ大学時代に同居していた 北原百代さん(この本では仮名になっていますが、のちに文庫本発刊の際実名を公表されました。)だけが知っている、小池さんの赤裸々な真実(正体)が明らかにされています。

百代さんは、何十年も彼女の本当の姿

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稲垣栄洋著「生き物の死にざま」/立ち読み中落涙しそうになった本。

稲垣栄洋著「生き物の死にざま」/立ち読み中落涙しそうになった本。

書店にて、
タイトルに惹かれ手に取り
立ち読みしながらうるうるしてしまいお持ち帰りせずにいられなかった本です。

虫の話題は苦手だけど(虫だけでなく動物や魚やいろんな生き物全般出てきます)
読んで良かった。

私が書店で落涙しそうになった話を少しご紹介します。

子に身を捧ぐ生涯ーハサミムシ
石をひっくり返すと慌てて逃げ出すハサミムシがいる一方で、
ハサミを振り上げて威嚇はするものの 絶対にそこか

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昼田祥子著「1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話」/それは誰のための服なのか。

昼田祥子著「1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話」/それは誰のための服なのか。

著者は、ファッションエディター、つまりファッション誌を作るお仕事を22年続けておられる方。つまり、読者に服を買え買え言ってきた方だそうです。
1年365日24時間服に人生を捧げてきた著者がメルカリに出会い、給料のほとんどを注ぎ込み集めて来た1000枚もの服を手放し始めた。
それをきっかけに気付いた自分の内面について考察されている本です。

著者は、「おしゃれになりたい」の裏側にある自信のなさ。何か

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柴田哲孝著「暗殺」

柴田哲孝著「暗殺」

深田萌絵さんが紹介されていた本を読みました。
萌絵さんは確か3日で2回読んだとか。私はこんなに時間があるあるなのに5日くらいかかりました😅
本日午前中に読み終わり、
今日が安倍元総理の命日だった事に気付きました。なななんという偶然。

【多くの謎】
⚫︎事件直後の検証がすぐ行われなかった(3日後に行われた)
⚫︎右頚部から入った銃弾が心臓まで達し致命傷となったが、これは容疑者が打ったものではなく

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高野弘之著「母子手帳のワナ」/予防接種の闇

高野弘之著「母子手帳のワナ」/予防接種の闇

まず、先ほど知ったこと↓

現在の母子手帳のワクチン接種項目に、新型コロナウイルスの項がシレッと追加されているそうです。
こうして乳幼児にもバンバン打つ。
妊婦にも打つ。
打たれた子供も生まれた子供もきっと長生きできない。恐ろしい人口削減計画です…

衝撃を受け、、
これまた下書きに保存していた読書感想文を投稿します。
嫌な話ばかりでごめんなさい。
でも、1人でも多くの人に知って欲しい事実がありす

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鈴木宣弘著「世界で最初に飢えるのは日本」/食糧危機問題がヤバい。

鈴木宣弘著「世界で最初に飢えるのは日本」/食糧危機問題がヤバい。

最近繋がったあみあみさんの記事で視聴したこちら↓

恐ろしい内容でした。25年ぶりに改訂された農業基本法がヤバいんです。
今苦しんでいる農家への支援は全く行わず(海外では普通に行われている施策です。)田んぼを潰すことに何百億円もの補助金を出し米作りを減らそうとしているだけでなく、農地にしてさつま芋を作ることを奨励、そこに向かわない農家には罰金を課す。
はぁ⁈
いったい何がしたいんでしょうか。

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青山透子著「日航123便墜落の新事実」/政府の、国民を救わない保身体質を暴く本。事実であるならその罪は果てしなく重い。

青山透子著「日航123便墜落の新事実」/政府の、国民を救わない保身体質を暴く本。事実であるならその罪は果てしなく重い。

私たち夫婦が結婚した翌年の夏、夫の実家へ初めて帰省した翌日に起きたのが、坂本九さんも犠牲となったあの日航機墜落事故でした。夫の実家の茶の間で皆でずっとテレビ報道を観ていたことをとてもよく覚えています。 

森永卓郎さんの「書いてはいけない」と、元日本航空客室乗務員 青山透子さんの本を読み大きな大きな衝撃を受けました。

この事故にこんな大きな疑惑があることを私は今の今まで知りませんでした。

陰謀

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脇屋友詞著「厨房の哲学者」/重要なのは、「何」を選ぶかではなく「何か」を選ぶこと。

脇屋友詞著「厨房の哲学者」/重要なのは、「何」を選ぶかではなく「何か」を選ぶこと。

脇屋氏は知る人ぞ知る中国料理の巨匠ですね。この本を読んでいて、中国料理の世界で日本人が大成するという事の凄さを知りました。

占い師だったという脇屋氏のお父様は、家庭内で絶大な権力を持っており、中学を卒業したら赤坂の中国料理店で働く事が勝手に決められたのだそうです。

中学を卒業後すぐに(高校進学を親から許されなかった)親元を離れ朝早くから夜遅くまでひたすら重い鍋を洗っては運ぶという苦行に、脇谷氏

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絵本「まゆとおに」/やっぱり北風より太陽なんだと思う。

絵本「まゆとおに」/やっぱり北風より太陽なんだと思う。

お友達のmuさんの記事を読み、興味を持ち購入して読みました。

ある山に住むやまんばの娘まゆと鬼のお話です。
やまんばと言ってもスリムでカッコいい素敵なママです。そしてまゆは、人を疑う事のない純真無垢な、だけど驚異的なパワーを持つ女の子。(私とはえらい違い)
鬼と出会い命を狙われるものの、
結果的に鬼と仲良しになっちゃう。
またやまんばママが懐の深い人情溢れる人で。
鬼をハナから危険視するのでなく

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