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茉由子さんは、もっと人に甘えられると伸びるよと言われフリーズした私

コーチという”相談業”について丸9年。
実は私、「相談できない人」でした。

「茉由子ちゃんはもっと人に甘えられるといいよね」

2021年の夏、同時期に2人の男性からこの言葉を言われました。

一人は私の趣味でもあり、大会に出場するほど熱中していたスキーを通して知り合ったプロスキーヤー。
もう一人は、出会ったばかりだったビジネスパーソン。

それぞれが食事の席の他愛もない会話の中で、私に「人に甘えられるといい」とアドバイスしてくれたのです。

この言葉を言われた時、「え〜、そうですか〜?」という当たり障りのない反応をしたのを覚えています。

ライトな反応とは裏腹に、心の中で広がっていくいや〜な感じ。

「私の何が『甘えられるようになるといい』と見せていたんだろう・・・」

会食からの帰り道、車を運転しながら「痛いところをつかれた」ような気分を抱えつつ、頭の中でぐるぐるとこの言葉を繰り返していました。


人に甘える、相談するなんて考えたこともなかった

この言葉を言われた当時、私は離婚協議の真っ只中。

「健やかなる時も病める時も」と神に誓ったはずの結婚生活が、たった3年ほどで終わりを告げようとしている。

しかも、平和的な話し合いでは解決できない状態で、代理人を通した話し合いが始まっている・・・。

”最愛”だったはずのパートナーとの関係が壊れ、対人関係に自信を無くしていた私は、2人の男性から投げかけられた言葉に、思いの他、衝撃を受けたのです。

いま思えば、愛のない結婚を続けるほど不毛なことはありません。
けれど離婚を決めた時にはそんな風には思えませんでした。

自分の過去の決断を、自らが否定するような感覚。

「離婚を選択した自分」を否定せず、正当化するためには、傷つき悲しんでいる姿は決して見せたくない。

2人の男性とのやりとりの中でも「大丈夫な私」「強い私」でいなければいけない、そんな思いが強く出ていたのだと思います。

相談する、それって恥ずかしいことじゃない?

よくよく考えてみれば、私の何を見てそう感じたのか、彼らに直接聞くこともできたはず。

質問はコーチである私のもっとも得意とするスキルなのに?

でも、当時の私にはそれができなかったのです。

「なんでそう思ったんですか?」という超シンプルな質問すらできない状態。

心の奥にある、恥をさらすような気持ちや、強い自分でいたいという気持ち。この心こそが、「甘えられない」とか「人を頼れない」という状態をつくっていたのです。

つまり、私のプライドの高さや、頑なさを象徴していたのだと思います。

以前noteにも書きましたが、思春期の体験から知らず知らずのうちに、「独立心の強い私」ができ上がっていたのです。

いまだからわかる相談できる人が伸びる理由

独立心が強いのは悪いことではありません。
でも、強く見せようとするのは、本当の独立心ではありませんよね。

きっと2人の男性は、私が辛いのを隠して強がっているのを見抜いていたのでしょう。

この時、彼らは「そんなに強がらなくてもいいんじゃない?」というメッセージを遠回しに伝えてくれていたのだと思います。

さらに、彼らの経験からなにか私にできることや心に寄り添おうとしていてくれたのだと、今はわかります。

でも、私はそれを「え〜、そうですか〜?」という言葉で跳ね除けてしまった。

もし、あの時「こういう状況で、しんどいんですよね・・・。〇〇さんは、こんな体験ありますか?」と聞けていたら、私はあの辛い状況をもっとスピーディーに抜け出ていたかもしれません。

現在多くの経営者と会合や、そしてセッションを通じてお話する機会がたくさんあります。

そこで目の辺りにしたのは、事業を長期に渡って伸ばしている、安定した経営を行っている、仲間が多くいるといった素敵な特徴をもっている経営者さんは、皆んな「人に頼るのが上手い!」ということ。

完全無欠の存在では決してなく、人を頼り頼られる愛される存在であることに気づきました。

相談したところで何かが変わるわけじゃない

このように言うと、「人のサポートを受けたほうが、いいのはわかるけど・・・」と、甘えたり、頼ったりすることに抵抗を感じる人もいると思います。

その気持ち、めちゃくちゃわかります。

頭でわかったことでも、心が納得しないと相談なんてできないですよね。

それでも私は伝えたい。

離婚協議中の私は一人悩んでも、その影響はせいぜい当事者である私達夫婦や家族程度。

しかし、リーダー、経営者となれば話は別です。

部下に、顧客に、取引先にと、一人で課題や葛藤を抱えている影響は計り知れないものがあります。

相談し、相談されることで心が通う

「相談なんて恥ずかしいし、そもそも他人に甘えるなんてダメなことだ」と感じているリーダー・経営者さん、自立と孤立は違います。

真に自立している方は、相談しながらも決断は自らが責任をもっておこなうことを知っているのです。

甘えようが、頼ろうが、それで葛藤が癒やされ、あなたの真の力が発揮されるなら、それは経営者としてくだした「英断」です。

過去の私のように「他人に相談するなんて考えたことない」という方が、私とセッションを通して、自分の描いた組織運営を形にしていく瞬間に立ち会ってきました。

私は、相談することに抵抗がある、そんなリーダーの気持ちを一番理解しているエグゼクティブコーチです。笑

いつかあなたとセッションを通じて、話せる日を楽しみにしています。


>> 経営者が自身の能力を最大限に発揮し、組織をよりよくするためのエグゼクティブコーチングを提供しています。
会社を良くしたい!と思う方、まずは相談してみるという一歩を踏み出したい方も、お気軽にお問い合わせください。

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