歴史的に意義のある藝術とは?
歴史的に意義のある藝術作品と、消耗される作品の違いは何であろうか。私は、そこには運などの要素以外に明白な違いがあると思う。
それは、作品の方向が「今」にあるのか、「未来」に向いているかの違いだ。未来に対してメッセージを伝える、媒体としての藝術になるという意志があるか。その違いだと思う。
想像してみてほしい。
私(自我)が
「存在する時間」と、
「存在しない時間」で分けた時に、
圧倒的に後者の方が長い。
つい、私達は今に囚われてしまう。今の世代のことだけ考え、未来に無頓着な大人になりがちだ。
だが、藝術家として生きるには、「今」ではなく「未来」に向かって行動していく必要を感じる。
「存在する時間」にきっかけを築き、今に惑わされず、創造をし続け、「未来」に対して影響を与えようとする意志の強さが必要なのだ。
藝術とは何か、すべてはわからない。だがおそらく歴史的意義があり、今なお私達を魅了し続ける作品は、「未来へのメッセージ性を含む」ものだろう。
藝術とは、社会と向き合い、その時代に応じた独自の表現方法を開発して、作品を提示し(強いメッセージを発信し)ていくことだと思う。
芸術の役割は、様々な役割があるが、
「媒介」する、直接主張するとあまりにも目を背けたくなるような事実を、「翻訳」して伝えることは大切な役割だと思う。
時代の中で感じる事を、抽象化して作品に反映させ、
文字では伝えきれないメッセージを伝える。
その時代に用いれる道具(石、キャンパス、絵の具、映像)を用いて未来に伝えていく。
社会とアートは密接繋がっている。
その時代の社会問題に向き合い、その時代ならではの表現方法で、伝える。
それが藝術の数ある役割のうち、大きな役割の1つのなのだろう。
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