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のえ
2023年9月9日 17:56
雨上がりの世界を空が映して水たまりの底は海につながる足をひとつ踏み出せば戻れなくなる安心ここではないどこかにふるさとをかんじてその向こう側から呼ぶ声が聞こえる求めているの 誰を?今そっちへ行くよ雨降りの予感にこころふるえて水たまりの底から宙(そら)が見えるその向こう側から呼ぶ声が聞こえる求めているの 誰が?今そっちへ行くよ2004年か2005年に作
2023年5月3日 17:20
内緒なんだ君がここにいるって事教えないんだ僕が君を知っているって事太陽が昇る前の世界で誰にも知られず深呼吸特別だって思われたくって僕らは僕らで僕らを隠す
2023年5月1日 19:25
あの子の歌は人の幻ちいさな少女の悪夢のような歌耳元で囁く甘い歌声世界は少しずつ狂い始めるネル その子の名前はネルネル 君の歌を聴かせておくれ冷たい歌が響く世界の中心ちいさな悪夢が薔薇のように笑った遠くで囁く蜜のような声聴いたものは全て正気を失うネル それでも君の歌が聴きたいネル その悪夢をもっと見たいあくまで冷めたふりする世界の中心誰もが知ってて誰も知らないあの
2023年5月1日 19:19
何千万年時は過ぎめぐる風は伝えゆく遠い昔誰かが知ったかの国の滅びへの飛翔を汚れ無きを謳った王の罪純白の病が国を蝕む潔癖さは強情な城壁となり拒めば拒むほど病は進む誰も気づきはしない清めることこそ昇華と信じ崇め奉るは我らの清き純血の国王白き祈りは王の望みへ王の望みは民の武力へ異物となった異邦人寄り添い歩き荒野に散らばる錆びた大地に降りた彼らは国を求めて流浪の民へと
2023年5月1日 19:06
君と僕が手を合わせて夜が開く幻への通り道誘う呪文は君の名前で通り抜けたら君を忘れるその前に指を絡めて契約僕はずっと君の名で呼ばれる
2023年5月1日 19:02
開けましてジゼルの森であなたとわたしにらめっこ鬼ごっこ喧嘩別れはごめんよセシルわたしと同じ名前のあなた彷徨わないでジゼルの森で愛と憎しみ 愛しいの?哀しいの?出会えなければ知らないセシルあなたと同じ姿のわたし鏡合わせジゼルの森ですれ違ってダンスダンス三拍輪舞あなたのためにくるりまわってスカートちょきん日が昇って消えるのお話ジゼルが居なくてセシルがちょこん手をつない
2023年5月1日 18:57
マリィ・メアリィ永久の夢マリィ・メアリィ目覚めぬ絆断れないからココに来るの断てないからココに居るのマリィ・メアリィ青い目の夢での友達君の名前
2020年7月30日 14:28
語り部はまだ夢の中に居たかったそこには実在しない想いたちが確かに居たうとうとと ゆらめいているあいだに語り部は森の中にいた言の葉の木々がさざめくページをめくるように 木の葉を手に取ればそこはまた別の物語があった語り部はしばらくまどろみの森の中で実在しない物語たちを読むことにした
2020年7月29日 20:57
「あまやかし」やっぱりあなたの言う通りあんなに甘いものなんて意味のないものなのでしょう?そんなに欲しけりゃ寄っといで全部偽り只であげるからあんまり甘いと虫歯になるのこれが本当のことなのねやっぱりあなたの言う通りこれは必要ないものなの?味気ないもの想像するのそれがほんとのことなんだってそれが安全それが健全そんなに欲しけりゃ堕ちていけ甘いものは虫歯になる
2020年7月29日 20:55
「娘と鳥」しらない しらないあの鳥のなく意味をしらない しらないその羽ばたきの理由をねぇどうやって通じ合えばいいの?風がぬぐったあの空をすべる満点の声を上げる鳥たちの群れその輝きに奪われた心恋のように巣食った誤解私もきっとあのように飛べるのだ背が伸びるたびに空に近づき風を感じるたびに空に祈った鳥たちの声はますます高らかにまるで私を呼んでいるという錯覚交わせ
2020年7月29日 20:13
「鳥と娘」しらない しらないあの鳥があんなにきれいに鳴く意味をしらない しらないその羽ばたきが向かう場所をもし共になれたとしてでもどうやって交わせばいいの?しらない しらないあの娘が私を見つめる理由をしらない しらないその瞳が映す姿の想いをそれゆえに恐ろしく射抜かれた様に無力になるのだ交わすことなく 知ることもなくしかしその想いを誰が責めようか追われる鳥は
2020年4月23日 05:46
風が吹くのをやめてしまえばあの大きな海原の脈打つさざ波は時を止めてしまうだろう大地が呼吸をやめてしまえばこの大きな海原の泡立つ鼓動は息を止めてしまうだろう私が息を止めてしまえばこの胸の高鳴りはすっかりやんで聞こえずに居なくなってしまうだろうこの心のさざ波は私の息のある間海原と風の間のように決してやむことのないうねりと嵐と さざ波と穏やかな時まで揺れ続ける
2018年5月29日 12:03
「盲目の森」04/04/25何千枚もの木の葉を重ねて出来上がった書物につづられる言葉は過去それはほどくことの許されない愛の記憶それは忌まわしき魔物の呪いの歴史解かれることを禁じられた書物は森の中迷子の迷子の羊の中に食われぬようにと隠してあると僕を知らないあなたは言った決して食べてはいけないよあなたの僕はこの森の中の羊水鏡に映る造られた希望呪いの言葉を知るかのご
2018年5月29日 12:01
07/09/05待ち合わせはいつも鏡の中時計はずっと五分ずれてるからいつだって遅刻振られたウサギは陰鬱を振りまきながら街を練り歩くずっといつだってそこに思いを寄せてたそれは私を見続けていたわたしウサギは自らを裏切り火の中に飛び込んだでもだってそんなのウサギが決めたことウサギを抱きしめた人間はウサギを食べましたおいしくねおいしくね非力なんかじゃなかったよきっとだって待