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#文芸評論
文芸批評断章20-21
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島村抱月は『自然主義の価値』(6)において、次のように言う。すなわち、文芸の目的には快楽と実際的意義とがあり、両者を総括して美となる。一方に偏るのでは文芸ではない。道徳を説くだけでは単なる修身書であり、快楽のみを目的とすれば遊戯や飲食と変わらない。「両者は是非とも溶解して一になつてゐなくてはならぬ」のであり、「此の境を吾人はまず大まかに美と名づける」と。(現代日本文學大系 第96巻 文藝評論
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島村抱月は『自然主義の価値』(6)において、次のように言う。すなわち、文芸の目的には快楽と実際的意義とがあり、両者を総括して美となる。一方に偏るのでは文芸ではない。道徳を説くだけでは単なる修身書であり、快楽のみを目的とすれば遊戯や飲食と変わらない。「両者は是非とも溶解して一になつてゐなくてはならぬ」のであり、「此の境を吾人はまず大まかに美と名づける」と。(現代日本文學大系 第96巻 文藝評論