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私のぽんこつ働き者時代「愛のムチ」

劇場で仕事を始め、たくさんの上司に出逢った。
女性が圧倒的に多い会社だったから自ずと上司も女性ばかり。本当にいろいろ勉強させてもらった😌✌️ 
上司たちは皆、働き者。すごい時間の残業をこなし、なのにいつも笑顔。そして皆、変わり者だった。

社員になりたての頃、直属の上司だった女性がいる。お互い、もう会社は離れたものの今でも交流は続いている。あの時から今も変わらず尊敬している人の代表格✨
その上司からは仕事のイロハのみならず「女性の振る舞い」についてたくさん学んだ。殆どは、“見て”学んだけど、具体的に教えてくれることもあった。

・人目につく食堂では食事せず、事務所内で食べる
 (表に立つ女性は食事の姿を見せないとか…)
・ペットボトルはラッパ飲みせずストローで飲む
 (アゴを上げた姿は上品じゃない&口紅が取れる為)
・化粧ポーチの中を見ればその人が分かる
 (整理の仕方や清潔さを見る)

当時から、私は何においてもひよっ子🐥だったから「なるほどー。そーゆーもんなのか。ふむふむ。」と、この際ぜんぶ吸収することにした。
それまでの人生でそーゆー事を具体的に教えてくれる大人の女性は、母を除いて、周りに居なかったから。
…にしても、教えてもらったことは今考えても理にかなっているなーと思う🤔

真の女性になるのだ♡

さてさて、本題のK課長のお話。
所作は実に女性らしくて、ちょっと“乙女”な感じ。
めちゃくちゃ仕事を抱えていて忙しいのにバナナ🍌を持参しては、まな板とペティナイフをわざわざ準備。皮をむき小口切りにしてフォークでひと切れずつ食べていた。お上品で感激😱♥

そー言えば、私も実家でバナナが食卓に並ぶ時は、皮がついたままでカットされているか、ミックスジュースとして出てきた。母よ、素晴らしいー。
私もそれ以降の人生において「バナナ🍌はカットして食べるもの」ということに決定した。

さらにある日。
東北出身であるK課長は手作りの「ずんだ餅」を会社に持ってきた。ビッックリするくらい美味しくて、当時料理が全くできなかった私はさらにK課長を尊敬した(´。✪ω✪。`)✨


*

あいかわらず超多忙なK課長。
いつも楽屋食堂のワカメうどんを事務所に運び入れて食べていた。K課長の担当拠点はここだけではなく幾つも抱えていたから、コンサートの担当をしていない時間帯でも会社専用携帯が鳴り止まない。
この日も、食堂のワカメうどんを事務所に持ち込み、いざ食べようとした瞬間、、

プルルルル・・・

20分後、麺は伊勢うどんの如く膨らみ、すべての出汁を飲み干していた。。そして心なしかワカメの量が増えていた。電話を切ったK課長は出汁なしの極太麺をすすってた。

🌀🍜🌀


またある日も、カップヌードルにお湯を注いで待っている間に入電。またもや15分の間にドラマが。
隣で見ていると、これまた麺がスープを飲み干し、麺の膨らんだ圧力で蓋を押し上げ、フタを閉じるために貼ったセロテープが外れている。
さらに間を置き、もう一度目をやった時、カップからアフロヘアーみたいな麺がモリモリっと溢れ出てきてた。私は当時、カップ麺を食べたことがなかったから謎の料理に見えた😒 
私はずーっと思っていた。
「カチョー…麺じゃないもの食べりゃいいのに」

ー*
後に訪れる私の「カップ麺デビュー🎉」↓
※こちらに登場するやさしい上司は別のお方デス。笑

ー*
私はいつも電話のせいで帰ってこないK課長を追いかけてゆき、、

「カチョー・・・。•̆₃•̑
 なんか、麺がすごいことになってますよー」

と呼びに行く係だったよーな気がする。
「また伸びちゃったー💦」と小走りで戻り、カップから出たアフロをすする。
・・・にしても課長カワイイ(*^^*)

*


これら(↑)は社員になってからの話。
社員になる前の2年弱のあいだ、ここでアルバイトをしていた。私は業務にも慣れアルバイトスタッフとして一人前に業務をこなせるようになっていた頃、K課長の担当する公演に勤務した。
チケットをもぎりながらお客様のご質問にスムーズに答える。特に失敗もなく、私なりに達成感😌🌼
「デキタ!!😌✌️」
開演してロビーが落ち着いた時、K課長が私に近寄ってきて笑顔で言った。

「〇〇さん(←私の名字)
 その喋り方、どーにかならないの?」

・・・ガーーーン😱
生まれてこの方、喋り方を指摘されたことなんて
無かった😱😱😱
でもでも確かに…😃
私はK課長が仰るように語尾を伸ばす癖がある。
(。・з・。)💦


「(お手洗いは)1階に下りていただいてぇー
 右に曲がった突き当たりにございますー
 今の時間帯でしたらぁー、ホール内のお手洗いを
 ご利用いただいた方がいいと思いますがぁー…」


てな具合い。
開演中にもかかわらず、そのままK課長に別室へと連れて行かれ発声練習の個人指導を受けた。
椅子に座らされ一枚の紙を渡された。
私は言われた通り姿勢を正し、やってみた。

😃「あおうえい かこくけき さそすせし
  たとつてち なのぬねに

  ・・・

  生麦 生米 生タマゴ
  赤パジャマ 青パジャマ 黄パジャマ
  新春シャンソンショー…」

カミカミで読み終えた。
なんか、、全然ダメだし、すごく恥ずかしいー😳💦
口を大きく開けてはっきり話し、語尾は伸ばさないようにと注意を受けた。
むーー。むずい。でも、がんばるぞ✊😳

実はK課長は、生影(なまかげ)アナのプロだった。
生の影アナとは、開場中や休憩中に舞台裏から注意事項やお知らせを喚起するあの声だ。それをテープではなく生でアナウンスする人。過去、アナウンスや司会業の仕事もしていたらしく、K課長の影アナは穏やかな笑声(えごえ)。やっぱり尊敬😌✨

ちなみに私は滑舌はすごく良くて「新春シャンソンショー」はちょい苦手だったけど、なぜか「きゃりーぱみゅぱみゅ」みたいな語呂は得意だった✨✨
きゃは٩(♡ε♡ )۶✨ 不思議ーー🌼 (←また語尾伸ばしてる。笑)

「かき、かけ、かこ…くけき…?」
なんだ、この順番。フシギー。

Ayumi☽

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