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写真を使っていただいたnote

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みんなのフォトギャラリーのヘッダ等、写真を使っていただいたnoteをまとめたマガジンです。※記事ヘッダ用の写真はトリミングして利用したものはマガジンに含めていない場合もあります。
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#詩

詩〜snake shedding its skin〜脱皮

昨日の自分は脱ぎ捨てる 蛇が脱皮するかのように 疲れ切った心ごと 弱りきった心ごと 新しい今日の自分はぴかぴかで 心もつるつるの新品として 今日を生きる 傷つく事があったって 疲れて弱ってしまっても 今日を乗り切れば 皺くちゃに擦り切れた ボロボロになった自分を脱ぎ捨てる 蛇が脱皮するかのように そして新品の新しい自分で また明日を生きる       snake shedding its skin

【詩】おやすみの獅子

満月の夜に 狙いを定めた猟師 おやすみの獅子に 鼠がいたずら 獅子が起きて怒ってる 鼠に怒って追っかける 満月の夜に 狙いを外した猟師 獅子に気付かれ一目散 鼠は獅子にしたり顔 猟師は命からがらで 獅子は鼠と仲睦まじく 満月の夜に おやすみの獅子

無重力

 告白するならミルエンズ公園の前で。カウントダウンはエクアドルの赤道の真上で。  そんなことばかり言っていた夢みがちな彼女はいつだってまるで無重力だった。だけどやつらの反撃は静かに始まっていたんだね。  綺麗だった元の色がどんなだったかわからなくなるくらいに汚れたら、あとはもう誰にも気付かれないように消えてなくなる仕組みなら良かったのに。  何度もそう思ったけれど、この世界ではそういうわけにはもちろんいかなくて。  僕ならもしかしたらって気がしてたのに。だめだった。や

白日夢の詩

内側の世界に浸り、沈み、同化する時、本質の剥き出しの色に染まっていく。淡く、薄く、見せかけだった鎧の色が剥がれ落ち、本来の僕に近づいていくのです。他人の意思や、世界の我儘など関係なく、真っ新な場所に立ち、生まれ落ちたばかりの赤子のように、繊細ながらも一貫した考えを持つ生き物になる。思考を飲み込み、想いを吐き出し、誰にも止められず、ただひたすらに理想像を描き続けた。やっと、高純度の僕が生まれた時、無惨にも雑音だらけの空気に引き戻されてしまい、最も僕に近い僕は消え去ってしまうのだ

生きてる感覚を手に入れる

今をいくら綴っていっても 想いを文字として 打ち出したとしても それは過ぎ去りし 何秒も前の出来事 色褪せてしまう前に 想いを重ねても時間の流れは 滔々とぼくの身体を 浸して濡らして流れていく 身を預けて流されていくのも 楽だけど抗い求め泳いでいく方が 生きている感覚が手に入りそう

【詩】宣告

横断歩道を渡っていたら すれ違いざまに 見知らぬ人に声をかけられた どうしたのですか いまのあなたの言葉は死んでいますよ と、それだけ告げると その人は さっさといなくなってしまった 次に電車に乗ると 車内の中吊り広告にはみな あなたの言葉は死んでいます とだけ書かれていた さて座席にすわって文庫本を開いたら どのページも あなたの言葉は死んでいます という文字で埋め尽くされていた 気がつくと私は 警官らしき人びとに囲まれていた ひとりが厳かに告げる あなたの言葉は死

生まれてから、心

果てのない悲しみの丘に どうにもならない人生だと 唾を吐いて眠るのには無理があった。 生まれてきた意味なんてないのだと 言ってくれる優しさに触れないまま 育った怪物が蠢いている。 その怪物の周りにも花は咲いているのに 彼は気付かないのだ、 美しさを美しさと 教わらないまま育った者の結末は不穏だ。 知らないものを知らないものと自覚するのは難しいから 怪物に話しかける。 怪物が目を向ける。 悲しみと絶望の混じった優しい目がこちらを捉える。 ここから何かが始まる気がした。

. 約束は

約束は苦手 守らなきゃならない束縛感 逃げられない閉塞感 2011.08.01 赤川由衣

地と水際に彷徨う

起きて 太陽が微笑み 大丈夫 一緒だと 言う 夜中の目覚ましは 意味有りげに 一度だけ 澄んだような 痛みのような 音色を 搔き鳴らし 舞う 弦 爆ぜる 何か 動かないといけないから ひととき 汗 汗の中に 希望のような 闇 失望源 随分遠くで トンネル先の 正しい呼吸 どうやって 整える 心臓が 肺が 自活する

左手の鎖

鳥たちが羽を休め 次に飛び立つ時を待つ 左手に繋がれた鎖 鈍色の空がのしかかる 小さな者たちが鎖をほどく 腹にためた力を一気に使い 翼は自由を得る 分厚い雲を突き破り 太陽へと近づいていく いずれまた 鎖に繋がれることを知りながら 自らそれを求めるように 束縛と解放の空と大地を 鳥たちは行き来する

死ぬまで生きるということ

「全部前世に置いてきた」 そういうと微笑んで私を許してくれた 生まれている今、生まれ変わる事はできない けれど、見えないベールを突き破った時 それは「生まれ変わる」に等しいのかもしれない あなたが私を許して生まれ変わったのなら 許された私もそのベールを破るだろう あなたに寄り添い死ぬまで生きる それは1番近くで生まれ変わり続けると言う事。

心のやすらう場所

心のやすらう場所 私は彷徨う いつもやすらう場所を求めている気がする 瞑想で、心の中が静まると いつも周りの音が聞こえてくるようになる その音に、何か生きているものを感じるようになる 普段、聞こえてるつもりでも 実は聞こえていないのかもしれない 心を静かにして耳をすますことで 初めて開かれる世界がある 私は、そのことを今まで拙いながらも 詩で表現してきたのかもしれないし、 これからもそうなのかもしれない つまり、今ここに 生き生きとした豊かな世界が 広がっているということだ

いらない

リスクだけ置き去り 甘い汁すすりたい あの人の不幸は 明日への活力 うつむく姿を 見て見ぬフリして あの人の居場所は 明日にはもうない いらない物はいらないと言えば いらないことがなくなるかも 思うよりも早く 腐敗は進んで あの人の願いは きっと届かない 答えは知ってる 気づいてる本当は あの人の本音は 誰より分かってる いらない

脱皮の呪文

脱皮の呪文               ナツメユキ ヨーグルトってね  はちみつを舐めるために 古代ローマ人が作った食べ物なのよ 君はおかしなことを時々言うよね でも信じたふりをしておく 僕の故郷では ヨーグルトにフロストシュガーをかけていたよ という言葉は宙に浮いて消えていった 君は僕の話を聞いていない 生乳の読み方って なまちち なのかしら せいにゅう なのかしら それによって食べるか食べないか  決まってくるの オーケー Google 答えてあげて こん