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受験戦争で学んだことはなんだったろう。

学歴とかは1ミリも気にしない家庭に育った割に、小学校4年生から中学3年まで、毎日のように塾に通っていた。両親ができる限りの教育はしてみようという姿勢だったのか、言うほどお金のある家でもなかったはずなのに、今思い返すとありがたいことだ。

小学生の頃は桐杏学園という、頭にハチマキを巻いて「開成中学、絶対合格するぞー」とか叫ばされるような塾に平日は週3日~5日も電車で通い、週末は日曜テストなる模試を毎週やるという、当時からちょっとおかしいんじゃないかと思うほど厳しい塾で勉強をしていた。毎週日曜にテストを受けて、木曜日に結果が届く。全員順位がついて、クラス分けに反映するというエグいシステム。
毎週日曜日のテストは池袋まで受けに行くのだけど、その時に父が必ず好きな本を一冊買ってくれた。そのおかげで西武の地下の書店にはとてもいい思い出がある。本のためだけに行っていたと言っても過言ではない。あとは、毎週テストをやらされることで、試験で緊張すると言うことがまるでなくなり、今でも緊張感に欠ける人間になってしまったように思う。

塾には塾の友達がいて、すごく楽しく遊びに行く感覚だった。ちなみに今となっては、この学校以外のコミュニティがあったというのは凄く良かったのかなと思う。小学校高学年以降は、学校の友達と塾の友達がいて、どちらとも程よい距離で遊んでいるような状態でした。
ただ、中には血尿が出るほど勉強を頑張ってる奴もいたりしたな。小学生からすごい気合いで尊敬はすれど、僕はなんとなく無理だな〜って思っていた。

僕は塾にいる時間に勉強をしたかというと、全然してなかった。授業中も漫画書いたり、本や漫画を隠れて読んだり、お菓子を音を立てずに食うスキルを身につけ、長袖にイヤホンを通し頬杖をつくフリで隠れてラジオを聴くという技術を開発したりしていた。サボるためのあらゆる手段を生み出すのに精を出すという日々。
結局勉強は帰ってきてから家でやったり、毎週テスト前にチラッとやったりと自分自身で孤独にやることでしか身に付かなかったなと思う。それすらたいしてやっていなかったけれど。座学で身につくのは知れていて、孤独にやってみるしかないのではないかと思う。

そもそも勉強ってなんだろう?勉強をしたことがあったかな?と思うと、したことがないようにも思う。よく考えてみれば、勉強ってなんだ?

それでも運よく成績は悪くなかったのだけど、中学受験は見事失敗し全滅。高校はそこそこいい大学の附属に滑り込んだにも関わらず、遊び呆けて大学へのエレベーターに乗れず、予備校で1年浪人。

こう思い返して書き連ねてみると、人生で勉強をしたことがないような気がする。なんだか急に焦ってきた。今、勉強をしろと言われたらどうやったらいいのかわからないかもしれない。サボるスキルだけは、負けないけど。

みんな、勉強ってどうやってんだろう…。子供に勉強しろなんて言えるわけもないなと、思うのです。

勉強って何をどうやることなんだろう。

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