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あいまい表現:聞く(きく)

普段、何げなく使っていた言葉、

  「人に聞く」
  「音が聞こえる」
  「話を聞く」

英語学習をしていて気になることがあり調べてみた。
何が気になったかと言うと、

  「人に聞く」とは
  「人に尋ねる」の意だった

ことに(今更ながら)気づいたからだ。
(無意識に使っていたから困らなかったのだ)

  「音が聞こえる」
  「話を聞く」

とは、

  「音が耳に入ってくる」
  英語での hear, listen の意味である。

同様に、
 
  「人に聞く」

とは、

  「人に尋ねる」
  英語での ask の意味である。

人に尋ねた自分の声が、
そして相手の答えが耳に入るから、
「双方の音が耳に入ってくる」とも言えるのかもしれない。

調べてみると、「人に聞く」とは、

  日常では「聞く」と表現しているが、
  正しくは「訊く」という表現であった。

「話を聞く」も

  注意して耳に入れる意味で、
  正しくは「聴く」という表現である。

自分は「訊く」の漢字を忘れていたが、
「聞く」「聴く」「訊く」と、

  「表現の音が同じ(きく)だけど、
   無意識に使い分けていたんだなぁ、
   英語の使い分けと同じだ」

と少し感動したのだ。

でも不思議だ。
「訊く」の方が、「聞く」よりも画数が少ないのだ。
なぜ、面倒な「聞く」の方を書くようになったのだろうか。

いや、新聞などでは
「訊く」もしくは「尋ねる」を使っているのだろう。

「尋問する」が一般的だが、「訊問する」とも書ける。
なぜか「訊く」が一般的みたいだが、「尋く」と書けないこともない。

私が「聞く」を使っていただけなのだ。たぶん。
最初に習ったのが「聞く」だから、それを便利に使っていたのだろう。

英語の学習にもちょうど良いし、
これからは使い分けていくつもりだ。

ただ、「尋く」と「訊く」は、同じ意味のようではあるが、

個人的には

  「尋く」の「尋ねる」に対し
  「訊く」は「訊き出す」の印象が強い。

だから、自分の定義としては、

  ask  =「尋く」で定義している。

「尋」1字では「たずね求める」の意があるようだ。
askの「求める」ニュアンスにピッタリな気がしている。
「尋ねる」では、私の日本語力では「求める」意が少し不足していたのだ。

これで過去形の表現も問題なくなる。

  私は話を聞いた。
  私は話を聴いた。
  私は話を尋いた。

どの英語に対応するかがハッキリ分かるようになった。

  私は話を訊いた。

そしてこれも。私の日本語力では別のニュアンスを持っていた。
学習していく中で、対応する英語表現を見つけるのを楽しみにしている。

これからは「きく」の言葉を使う時、
どの漢字が当てはまるかを意識するようにしたい。

  
太字箇所は、2023/4/16に追記した。


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