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保育園コラム

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保育士として日々考え、感じていることをまとめています。
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記事一覧

ままごと遊びについて思うこと。

ままごと遊びについて思うこと。

記事『保育園でのままごと遊び:子供たちの発展を促す秘訣』では、
ある5歳児クラスのままごと遊びの姿を見て疑問を感じ、
子どもたちに見立て遊びの経験ができるようにと、私なりに工夫して種まきを行ったことを書きました。

記事『子供の創造力を最大限に引き出す:ままごと遊びのアプローチ』では、
具体的にどのような道具を用意して環境を整えてあげると良いのかについて書きました。

私は10年以上保育士を続ける

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ペットになりたがる子どもたち。

ペットになりたがる子どもたち。

以前の記事では、ままごと遊びは乳幼児期の子どもにとって大切な遊びであること。
ままごと遊びをより豊かに楽しむためにどう取り組んできたか、私の実体験をまとめました。

この記事は新しい保育園で働き始めた頃の話ですが、ここに記さなかった実体験が他にもあります。

それは、ままごとコーナーでハムスター(またはうさぎ、ねこ、いぬ)になる子どもの姿です。
ままごと遊びと言えば、お母さんやお父さん役といった役

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マルちゃんの保育歴史。

マルちゃんの保育歴史。

きっかけ。

私が保育士になろうと思ったのは小学生の頃。

私は幼稚園に通っていましたが、年の離れた妹は、両親が共働きを始めたため3歳児で保育園に入りました。

仕事が忙しく平日はほとんど子どもと関わることがなかった父と、家事に仕事に育児と毎日せわしない母。

母は大変だったのだろう。
私たちを怒ってばかりいてその当時はとても嫌でした。

そんな背景がある中で私が感じていたのが、保育園の先生に対す

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マルちゃんが思う異年齢保育の良さ。

マルちゃんが思う異年齢保育の良さ。

ある保育園では、3、4、5歳児は異年齢保育を行っていました。
異年齢グループ(クラス)を長く担当していた私が感じる、異年齢保育の良さや、もっとこうだったら良いのになぁと考えたこと等を記していこうと思います。

異年齢保育の良さ年下の子どもに与える影響

まず3歳児は、2歳児クラスから進級するとガラリと環境が変わります。
友だちや先生、保育室の構成や玩具、生活の流れや習慣など…。
進級したての4月頃

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子どもの主体性を育むために。

子どもの主体性を育むために。

ある年の保育園での話。
いつものように保育室で子どもたちと過ごしていた時に、5歳児の女の子が私に話しかけてきました。
「ここの保育園に来てよかったと思う」
そう話しかけてくれた女の子は、一年前に転園してきた子でした。

『どうしてそう思ったの?』
私が質問すると、
「遊ぶものがたくさんあるから。前の保育園はお部屋におもちゃが出てなくて、自分がしたい時にできなかった」
『遊びたい時はどうするの?』

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【続編】 保育園の行事について、思うこと。

【続編】 保育園の行事について、思うこと。

前回の記事・・・行事は大切だと思います。
一方で、行事中心の保育に違和感があるという思いを書かせていただいています。

今回はその続編ということで、発表会の振り返りとそのあとで思ったことを書いてみました。
少し思いが強くなり、専門的なところまで踏み込んでいる箇所もありますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

発表会が終わりました。発表会を終えました。
子どもたちが日々の遊びの中で楽しんだ絵

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「ありがとう」は魔法のことば。

「ありがとう」は魔法のことば。

「ありがとう」は感謝を伝えるだけでなく、共感の言葉として、私は子どもによく言葉をかけます。

片付けをしてくれた時。
泣いている友だちを慰めてくれた時。
ごはんを「美味しい」と伝えてくれた時。
「全部食べれたよ」と報告してくれた時。
など。

感謝の気持ちだけでなく、
葛藤した気持ちやそれに至るまでの過程を認め、受けとめる言葉の「ありがとう」
「ありがとう」と言われた子どもは、嬉しそうな、また、誇

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保育園のクリスマス会について、思うこと。

保育園のクリスマス会について、思うこと。

今年のクリスマスは日曜日。
金曜日に少し早めのクリスマス会を行った保育園が多いのではないでしょうか。
私が働いている保育園でも金曜日にクリスマス会を行いました。

保育士による出し物があったり、みんなでクリスマスソングを歌ったりして、クリスマス会は大盛り上がり。

クリスマス会が終わる頃、どこからか「シャンシャン」と鈴の音が聞こえ、音の鳴る方へ行ってみると、そこにはリボンがついた袋と手紙が・・・。

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保育園の行事について、思うこと。

保育園の行事について、思うこと。

「行事は誰のためのもの?」とずっと疑問を抱いて保育士を続けてきました。

行事の為に頑張ることって子どものためなのでしょうか。

保護者の方にすごいをものを見せることが良い行事なのでしょうか。

行事ですごいものが見れたら、日々の保育はどんなものでも良いのでしょうか。

日々の業務に追われていると忘れがちになるこのような感覚。
最近ふと思い出すようなエピソードがあり、いい機会でしたのでコラムをつら

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おすすめ絵本と、思うこと。

おすすめ絵本と、思うこと。

絵本を読み合う。ある園ではみんなで絵本を読み合う時間があります。

絵本を「読み聞かせる」とよく言いますが、私は絵本を「読み合う」と表現します。
言い方の違いだけかもしれませんが、読み手主体ではなく、互いに絵本の世界を共有するものとしてこう表現しています。

絵本を読み合うことがなぜ大切なのでしょうか。
絵本を読み合うことで、自分が絵本の世界に入ったかのようにイメージします。
登場人物の気持ちにな

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