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1から学べる社会福祉法人会計勉強会のストーリー⑩ 80点の出来の資料

1から学べる社会福祉法人勉強会の資料や書籍は、本質を伝えることを目的にしています。本質を伝えるために資料や文章へのこだわりについてお伝えしていきます。
今回は、資料の出来上がりは80点についてです。



ボク達の仕事の点数

「ボクらの仕事は、80点で合格だと思っている。」
この言葉は、事務所開業当初、社会福祉法人の顧問先さんとともに、一番最初に顧問先になって下さった一級建築士さんのお言葉です。

建築士さんが設計された建物は、建築の素人の私から見ても、大変洗練されて、美しさを感じます。
新しく建った建物を見せてもらう度に『いいなぁ。住んでみたいなあ』
『こんなところで仕事がしたいなあ』と繰り返し、思っていました。
どちらかと言うと、建物の機能面よりも、デザインの素敵さ、見た目の印象からそのように思っていました。


神は細部に宿る

建築士さんが事務所の顧問先になってもらったことで、設計した建物へのこだわりについて聞かせてもらうことができました。今思うと、自分だけにいただいた特権のようで、大変幸運なことです。

建物には、細部一つ一つまで、細やかな考え方や工夫がされていることを教えてもらいました。技巧という表現になるのかもしれません。

近代建築の巨匠 ミース・ファンデルローエの言葉
 神は細部に宿る  God is in the details

デザインではなく

建築士さんが設計された住宅やビルは細部までとても美しく見えて、私はとても惹かれていました。
しかし、建築士さんは、「大切にしていることは、住環境であり、デザインは後からついてきているだけ」とおっしゃっていました。
よくよくお話を聞かせてもらうと、細部までの工夫は、住んでいる人が快適に、また心地よく過ごすために行なっているものでした。

京都市内の建物巡り

私が、建築士さんに京都市内にある名建築を教えて欲しいとお願いしたことから、色々な建物を教えてもらいました。
レストランなど中に入れる場合には、連れて行って下さって、どこが素晴らしいのか、どこが違うのかを解説して下さいました。建物を見ながら専門家から解説が聞けるという贅沢な時間でした。

私は建築の素人ですので、建築士さんが設計された建物を私が評価したところでなのですが、世界的な素材メーカーの日本法人のサイトやカタログに、施工事例として、この建築士さんが設計された建物が掲載されていることから、同じ業界の方がご覧になられても素晴らしいお仕事をされているんだと思いました。

仕事の点数は80点

その建築士さんが「自分たちの仕事は80点で合格と考える」とおっしゃっいました。私から見たら、100点満点の建物であってもです。

私が不思議に思い、尋ねてみますと、建築士さんは答えてくれました。

「最初から80点でOKだと、80点を目指して仕事をする訳ではないよ。
100点を目指して必死に考えて仕事をして、完成してから振り返ってみると、自分につけられるのは80点だったなということ。それで80点なら、まあ合格と自分自身は理解している。」

私は、『なんとまあ、深い』と感じました。そしてまた、このようなこともおっしゃていました。

「最初に考えた案について、何度も考え直して、回り回って、また、最初の案に戻ったら、それは意味があってOKだと考えている。」

勉強会の資料

私が勉強会の資料を作る時には、建築士さんのお仕事や言葉を思い返して、細部まで丁寧に作る気持ちで作業をしています。

出来上がった時には、自分なりに満足のいく資料なのですが、勉強会が終わった後やずっと後で振り返ると、やはり100点ではありません。

自分で振り返って80点というのは、100点を目指して仕事をして、ようやく取れる点数なのかもと思います。

これからも、資料の見た目ではなく、細部までの丁寧さと振り返った時に80点はつけられるように資料を作っていこうと思っています。

最後までお読み下さり、ありがとうございました


ご参考

1から学べる社会福祉法人会計勉強会のエッセンスを、
ふわふわ会計 note版」として会計に興味のある全ての方向けに記載しています。

勉強会の内容を書籍にして出版しています。
(第1巻〜第9巻 出版中)

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