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7年かかってようやくこの子(猫)に出会えた

猫のぬいぐるみ??

うちの事務所の様々なプロフィール写真には、
猫のぬいぐるみを抱いている写真を使っています。

この子は、私が7年間、探し求めいていた子です。
今は、事務所に福を招いてくれる招き猫になっています。
今回は、私がこの子を探し始めたお話です。


「オキシトシン」って何?

「(介護施設の)高齢のご利用者さんに、夜、ぐっすりと寝てもらうためには、
夕方にオキシトシンが出るようにしてあげることが良いのよ。」

看護大学の先生(教授)に聞かせてもらった言葉です。

今から7年前、平成28年の年末のことです。
社会福祉法人さんでの会議の帰り道、京都へ向かう京阪電車の中でのことでした。

法人の理事に就任される先生から、
オキシトシンについて、初めて聞かせてもらいました。

会議の中で、このようなお言葉がありました。
「利用者さんに、ぐっすりと睡眠を取ってもらえるようにしていきたい。」


オキシトシン???」、「なんですか、それ??」

「人間のホルモンの一種で、幸せホルモンの一つなのよ。」

「オキシトシン」という言葉、
私にとって、初めて耳にするカタカナです。

とても家まで正確に覚えて帰れそうにありません。

先生に、何度も何度も「オキシトシン」と言ってもらって、
さらに、自分宛てにメールをして忘れないようにしました。

オキシトシンの出し方

「どうしたら、オキシトシンって出るのですか?」
という私の質問に対して、

先生は

「まずは、スキンシップが良いのよ。背中を撫でたり、さすってあげたり。」

「撫でたり、さすったりすると、された方だけでなく、
撫でた方にも、オキシトシンが増えるの。」

「ご高齢の方には、夕方頃にスキンシップをすると
寝る頃にオキシトシンがたくさん分泌されていて、良く眠れるのよ。」
とおっしゃっていました。

「それと、夕暮れの明るさ、薄暮を目にするのも
オキシトシンの分泌にとって良かったりするよ。」とおっしゃっていました。

私は、その時、『なんと!! すごく良いことを教えてもらった!!』
と興奮しながら家に帰りました。

子どもたちともスキンシップを

先生からは、
「スキンシップは、お子さんたちにも、もちろん良いことなのよ。」
と聞かせてもらったので、
家に帰って、早速、子どもたちの背中をさすさすと撫でることになりました。

心なしか、気持ちが良さげな表情をしています。

幸せホルモンの勉強を始める

これまで、言葉すら全く知らなかった「オキシトシン」の性質

それからは、ネットや図書館でたくさん調べるようになりました。

合わせて、オキシトシン以外の様々なホルモンも学びました。

セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリン、
セロトニンと睡眠のためのメラトニンの関係などです。

『人の体の中にこんな世界があったのだ』と、とても新鮮な驚きでした。

会計とは全く関係ない世界ですが、面白く学んでいます。

介護ICT・介護ロボットとスマート介護士

オキシトシンを初めて知ってからの7年間は、
福祉施設で手軽に使うことができて「オキシトシンの分泌を促す製品」を
探す日々でした。

自分の能力では、自ら製品を開発できそうにはありません。

介護ロボットなどで、何か開発がされていないかなと調べ始めました。

その当時、
介護ICT、介護ロボットの導入支援の補助制度もあって、
顧問先の法人さんでも、介護ICT、介護ロボットの導入が進んでいました。

『私も介護ICT、介護ロボットの勉強をしていこう』と
思った時に見つけたのが、
社会福祉法人善光会さんが主催されている「スマート介護士」の資格試験です。

この資格は素晴らしいと思い、私も勉強して試験を受けました。

「スマート介護士」の勉強のおかげで、
介護ICT分野の全体像から関連する様々な知識を得ることができました。

善光会さんの取組みを拝見していると、
介護ICTの導入がとても進んでおられる先進的な法人さんだといつも感じています。一度、見学することができたらと願っています。

ぬいぐるみとの出会い

オキシトシンの分泌を促す取組みを調べていく中で、
「ペットセラピー」も効果があることを本で読みました。

実際に、小動物を飼育されている施設さんもいらっしゃっいました。

私も子どもの頃に柴犬を飼っていたこともあり、愛着が湧きます。
ペットの効果を試してみたいのですが、
うちの事務所はテナントで飼うことはできません。

そんな時に、「ぬいぐるみ」でも一定の効果があることを知りました。
ぬいぐるみを撫でる行為に効果があるようでした。

『なるほど、ぬいぐるみか』と

頭の中に「ぬいぐるみ」への意識が高くなっていた、

その時に、偶然目にした報告書の中に大きな発見がありました!!


厚生労働省の介護テクノロジーについての
調査研究報告書の中に「オキシトシン」の言葉が。

報告書を読んでいくと、事例として
私の持っているこの猫の1世代前のぬいぐるみが紹介されており、
そのページには、ぬいぐるみの写真とともに
オキシトシンの効果についての記載がされていました。

事例でも紹介されているのですが、
このぬいぐるみの猫は、撫でると「ニャー」と何通りかの声で鳴きます。

そして、撫でる場所によって、
「ニャー」や「ミャー」、「グルグル」「ンギヤー」と
鳴き声が変わります。
実際の猫の声を録音しているとのことです。

これは買わずにはいられません。
早速、探して出して、うちの事務所に招くことになりました。

ぬいぐるみの猫ですが、撫でると反応してくれるところが
癒されます。
仕事の合間に、撫で撫でとしています。

オキシトシンの言葉を知ってから
7年かけてようやく出会えたこの猫が
顧問先さんとうちの事務所に幸せを招く招き猫になった気がして、
写真には、この子も一緒に載せるようになりました。

『この猫たちが、日本のどこかの法人さんのところでも
みんなに喜ばれていますように』と願っています。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。


事務所のちょこっとブログには、この子が鳴いている動画も
掲載しています。ぜひご覧下さい。



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