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大人になって漫画を読む時間が増えました。

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最近の記事

『パリピ孔明』1巻を読んでみました

この漫画を読んだら、いつのまにか世界史(中国史)、漢文の勉強になっていました。 今回紹介するのは、転生ものの作品でアニメ化もされた『パリピ孔明』です。三国志×クラブミュージックという異色の組み合わせが話題となった本作、どちらのジャンルにも疎い自分がついていけるかな、、と不安に読み進めましたが前知識いらずで、中国の三国時代をいつのまにか勉強できている作品となっておりました。 漫画の主役は、三国志に出てくる名軍司「諸葛亮孔明」。五丈原の戦いで死期を迎えた彼は、なぜか現代日本に

    • 『疾風の勇人』4巻を読んでみました

      この漫画を読んだら、いつのまにか社会科(昭和史、近代日本の政治史)の勉強になっていました。 アメリカ視察を終えた池田は、講和交渉の進展という成果を持って帰国します。これで日本は一気に独立に向けて動き出す、と思われた矢先、朝鮮半島で戦争が勃発します。北朝鮮と韓国の戦いは、ソ連とアメリカの代理戦争でもありました。 朝鮮戦争により日本に特需がもたらされます。戦争により物資が必要になったアメリカから大量の注文を請け負うことで、日本は好景気となります。しかし多量の物資供給により物価上

      • 『疾風の勇人』3巻を読んでみました

        この漫画を読んだら、いつのまにか社会科(昭和史、近代日本の政治史)の勉強になっていました。 池田は吉田総理よりアメリカ視察を命ぜられます。日本の大蔵大臣としてアメリカの財政や経済政策を肌で体感してくること、、というのは表向きの理由で、隠された本当の任務は講和の交渉でした。 日本とアメリカが講和条約を結ぶことが知れるとソ連は黙っていません。講和の交渉は秘密裏にすすめる必要がありました。そしてアメリカ内でも講和推進派と反対派があり一枚岩ではありません。ことの運び方、交渉をする相

        • 『疾風の勇人』2巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか社会科(昭和史、近代日本の政治史)の勉強になっていました。 前総理の吉田茂に能力を買われた官僚の池田。地元広島から立候補して初の選挙でトップ当選を果たし、政治家としてのスタートを切りました。そればかりか議員一年目で大蔵大臣に任命されるという前代未聞の政客人生の幕開けとなりました。 講和を実現するには、日本が経済で自立しなくてはなりません。そのためには物の物価上昇が激しいインフレ状態を緩和する必要がありました。 アメリカから経済顧問として赴任し

        『パリピ孔明』1巻を読んでみました

          『疾風の勇人』1巻を読んでみました

          漫画を読んでたらいつのまにか勉強になっていた。という体験がずばりと当てはまる良本に出会いました。今回紹介する『疾風の勇人』です。 日本の政治系を学べる漫画がないかなと調べていた際に、たどり着きました。当初は日本の政治制度、選挙制度を学べる漫画をさがしていたのですが、いくつか読んだものの漫画の面白さとしてのめり込めるものがありませんでした。 が、『疾風の勇人』は圧倒的に面白く、近代日本の政治史の勉強にもなります。なにより漫画に出てくるカッコいい男たちは実在の人物であり、漫画の中

          『疾風の勇人』1巻を読んでみました

          『ダーウィン事変』4巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか現代社会、倫理の勉強になっていました。 チャーリーは最愛の両親を亡くし、人間を信用することができなくなります。米国の法的立場でも、保護者のいないヒューマンジーを「人間」か「野生動物」か「物」か決める前例はなく、国にとって都合のいい解釈で州の管理下に置かれそうになります。 そんな時に、周りの人間がチャーリーをサポートして、「人」として生活ができるような環境が少しづつ戻ってきます。チャーリーの中で、人間に対しての信頼や愛情が回復していくように見え

          『ダーウィン事変』4巻を読んでみました

          『ダーウィン事変』3巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか現代社会、倫理の勉強になっていました。 テロリスト集団のALA(動物解放同盟)はチャーリーをおびき寄せるためにルーシーを誘拐します。チャーリーは一人でALAの元を訪ね、そこで分かったのはテロリスト集団内のメンバーの実態です。ALAの主犯格であるファイヤアーベントは、動物を人間の元から解放するという目的の裏に、ある真意を隠していたのでした。 チャーリーは学校生活やルーシーとの出会いから、より人間らしく成長します。しかし、周りがチャーリーに求め

          『ダーウィン事変』3巻を読んでみました

          『ダーウィン事変』2巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか社会、倫理の勉強になっていました。 半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」チャーリーは、初めて人間の友達ができて高校生活が楽しいと思い始めます。ただ学園の生徒たちにとっては、人間なのか動物なのか、はたまたテロ組織の一員なのか、噂が噂を呼びチャーリーに近づこうとする人はいませんでした。チャーリーの友達となったルーシーは、彼を学園生活になじませる為に奮闘します。チャーリーには学校になじまなければならない理由があったからです。 そんな中、学

          『ダーウィン事変』2巻を読んでみました

          『ダーウィン事変』1巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか理科、倫理の勉強になっていました。 書店員を中心に各界のマンガ好きが「今、一番薦めたい漫画」を選ぶマンガ大賞2022が発表されました。今年の大賞に選ばれたのは『ダーウィン事変』。人権や差別やテロなど人間が抱える普遍的な問題に、ヒトとチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」のチャーリーが向き合うサスペンスアクションです。 
作品名にダーウィンという進化論的な言葉が入り、理科学的なものを学べる漫画だ!とさっそく読んでみました。
このnoteに

          『ダーウィン事変』1巻を読んでみました

          『へうげもの』4巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか日本史(特に安土桃山時代)の勉強になっていました。 織田信長の後を継いで、天下統一を果たしたのは羽柴秀吉でした。1585年に朝廷より関白職を任命され、1586年に豊臣の姓を受けて太政大臣に就任。 豊臣政権が確立されました。 太閤検地や刀狩令など全国に及ぶ多くの政策をおこない国内を統合した事は秀吉の功績として教科書に記載されています。 ちなみに「太閤検地」とは、日本全土の田畑の測量。「刀狩令」とは、武士以外の農民や僧侶に、武器の所有を放棄させた

          『へうげもの』4巻を読んでみました

          『へうげもの』3巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか日本史(特に安土桃山時代)の勉強になっていました。 本能寺の変の後、各地の武将が今後の日本の行き先を予想して、どう振る舞うべきか思案します。織田を討った明智側につくか、秀吉率いる信長亡き織田勢につくか、各武将の思惑が交差します。 もし選んだ軍勢が戦で敗れた場合、自分達の立場が危うくなるからです。 毛利、徳川といった名高い武将達が立場を表明するなか、次の天下は誰がとるのか段々と如実になっていきます。 「織田信長」「豊臣秀吉」「徳川家康」と受験

          『へうげもの』3巻を読んでみました

          『へうげもの』2巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか日本史(特に安土桃山時代)の勉強になっていました。 漫画のタイトルでもある「へうげもの」は、ひょうきんな人という意味で、主人公の古田佐助は、信長からひょうげた奴だとからかわれながらも、しかし何かやり遂げそうでもある、と評価されています。 印象的なのは、普段厳しく緊張感をまとっている信長が、佐助のとぼけた行動に「うひゃひゃひゃひゃ」と笑うさまが、愛されていることを感じさせます。佐助も信長を尊敬しており、いい上司と部下の関係を築いているように見え

          『へうげもの』2巻を読んでみました

          『へうげもの』1巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか日本史の勉強になっていました。 歴史ものが苦手です。NHK大河ドラマや、映画の時代劇ものも、難しそうで中々見ようと思いません。妻も同じく歴史ものは苦手なので、家でそういう作品を観ることはないです。 ちょんまげとか、刀とか、ござるとか、そうろうとか、現代とのギャップに頭がついていかないのです。妻は西洋のドレスとか出てくる作品は好きなようです。 『へうげもの』は、歴史ものの中でもかなり異色の作品なのではないでしょうか。信長とか秀吉とか登場人物は

          『へうげもの』1巻を読んでみました

          『数学ゴールデン』3巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか数学の勉強になっていました。 主人公の春一が目指すのは数学オリンピックの日本代表です。3巻では、「夏のプレ合宿」という数学オリンピック代表を目指す学生が全国から集まる合宿に参加することになります。ここで出会うのは、過去の数学オリンピックのメダリストなど新たな数学の化け物たち。ビビる春一、けれどビビってしまうような場所で数学に挑戦できることに興奮も覚えます。 その熱はだんだんと伝播していって・・・という巻になっています。 数学のレベルアップとと

          『数学ゴールデン』3巻を読んでみました

          『数学ゴールデン』2巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか数学の勉強になっていました。 主人公の春一は、一人で黙々と数学の問題集を解いていた中学時代でしたが、高校では数学仲間ができ一緒に問題を解くという体験をします。 春一は「僕の一言でトークが広がっていく」といってドキドキしたり、「簡単な質問なのに考えすぎて変な間を作ってしまった」と反省したりで、私も学生時代そんな体験があり懐かしく、そして青く感じました。 2巻の中で印象的だったのは、数学の強敵と出会い切磋琢磨する中で春一がテスト中に覚醒して必殺

          『数学ゴールデン』2巻を読んでみました

          『数学ゴールデン』1巻を読んでみました

          この漫画を読んだら、いつのまにか数学の勉強になっていました。 楽しく漫画を読んでいるだけで勉強になっていた、そんな体験を娘にさせたくnoteを書き始めて数ヶ月。Googleで「漫画 勉強」など入れて検索してみることもあります。 そんな中気づいたのが、数学について勉強になりそうな漫画があまり無いことです。多いのは、「歴史」や「科学」。 数学だけ好きにならないじゃん!と娘の数学離れを危惧していたときに見つけたのが、『数学ゴールデン』という漫画でした。 『数学ゴールデン』は20

          『数学ゴールデン』1巻を読んでみました