農業はエンタメだ!~IoT×野菜でゆるく繋がる新型農園コミュニティ~【前編】
高度な機械文明が発達した地球。
人間の傲慢を見過ごせなくなった緑化星人は、
星を緑に染め上げるため、邪悪な人類を滅ぼそうと侵略を開始する。
「我々人間はもう終わりだ…」
絶望的な状況の中、誰もがそう思っていた。
たった一人、あの男を除いて――
――――――――――――――――――――――――――――――――――
【スタンド名】プランティオ(碧星大天帝)
【本体】芹澤社長
【破壊力】C
【スピード】D
【射程距離】A(都市規模)→EX(惑星規模)
【持続力】B
【精密動作性】C
【成長性】A
【能力】万物に生命を与え、緑化する。その能力の使い方は多岐にわたる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
※この物語はフィクションです。実在の人物や団体等とは関係ありません。
プランティオ株式会社の事業内容やビジョンを紹介するはずが、
編集スタッフの悪ふざけで奇妙な冒険を繰り広げてしまった!!
……芹澤社長、大変申し訳ございませんでした。
ここから先は(真面目に)、プランティオのIoTプランター・IoTファームが生み出す、新しい形の農園コミュニティについて紹介していきます。
<リード・文=中嶋>
■都市の“スキマ”を緑化する
プランティオは、今注目を集めている都市型農園スタートアップである。
AIで作物の成長を管理し、IoTを活用してリモートから生育の手助けをしたり、収穫時期を確認することができる、全く新しいプランターや屋上菜園の開発をしている。
間違ってもスタンドではないし、
ディ〇ブランドーと語感が似ているけれど、
時間を止めたりするわけではない。
さらに言えば、ア〇ッキオとも似ているが、
ギャングだったりするわけでもない。。
誕生して70年――
これまでイノベーションのなかった「プランター」というプロダクトに対して、AIとIoTの力で新たな進化を促したのがPLANTIOなのである。
(創業者の芹澤孝悦さんは、プランターの生みの親である人物を祖父に持つという因果があるのだが、これはまた別の機会に……)
IoTプランターやIoTファームを設置するのは、ベランダやビルの屋上など。
都市の“スキマ”を活用して緑化を行いつつ、野菜を生育・収穫することが
可能で、コラボ飲食店のerba da nakahigashiではその野菜を使った料理まで
楽しめる。
しかしながら、それ以上に価値のあるプロダクトであることを説明するためには、もう少し話を掘り下げる必要がある……
■農業=エンタメ!?
大学卒業後、芹澤さんはITベンチャーへ。
エンタメ系のコンテンツプロデューサーとして活躍していた。
当時「農業なんて1ビットも興味なかった」という芹澤さんは、
なぜか趣味としてベランダでメロンを育てたらしい。
サボテンすら枯らしたことのある筆者からすれば、
初見のゲームでハードモードに挑むようなものなのだが……
メロン栽培は無事成功したそうで、当時を思い返した芹澤さんは
相当なカタルシスを得たと言っていたので、きっと千疋屋で
箱入り12000円でもおかしくないメロンが出来たのだろう。
・・・食べたい。
このときのメロン栽培が全ての原体験だと芹澤さんは語る。
何も知らない状態から作物を育てるというハードなシミュレーションゲームをクリアした芹澤さんは、
「農業というコンテンツは極上のエンターテインメント・・・
いや、アグリテインメントになる!」
という確信を得て、プランティオの構想へとつなげていくわけだ。
■“共給共促”で野菜を分け合う世界に
この話のポイントは、
「農業をやりたかったわけじゃない」
というところだろう。
言葉を選ばなければ、家庭菜園の延長線である。
しかし、ただの家庭菜園ではない。
スゴイ家庭菜園なのだ!
ちょっと頭の悪い言い方をしてしまったけれど、本当にスゴイのだ!
家庭菜園という「自給自足」的な営みから、みんなで育てみんなで分け合う「共給共足」のコミュニティへシフトし、テクノロジー×都市型農園という新たなパーマカルチャーを根付かせる。
これがプランティオがつくる未来のうちの1つなのだと思う。
江戸の長屋文化を現代版にアップデートすると言い換えてもいい。
……どういうことなのか、ぜひ後編も読んでいただきたい!
漫画構成=こうや豆腐(@toufu_0141)、神代徒華(@rakugaki_toka)
取材・文=齋藤春馬(@st_hal_)/編集=中嶋、檜山(@mek_sake)
編集部Twitter:@if_comic
編集部Facebook:ifmanga
編集部Instagram:ifmanga