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それが人生だ。

生きている中で「真理」と言えることを発見するのはなかなかむずかしい。いや、逆にすべてが「真理」だと言ってしまったほうがいいのかもしれないが、僕が興味があるのは「普遍的な真理」である。

こんなことを書くとなんだかカッコつけてるように思われるかもしれないが、要するに僕は「考えるのがめんどくさい」のである。だからこそ「普遍的な真理」を知りたいのである。「普遍的な真理」を知ってしまえば、そのことについてもう考える必要がない。だって、それはもう〝そう〟なのだから。

だが残念ながら、「普遍的な真理」に出会うことなんてほとんどない。出会った気がしても、それはたいてい時間の洗礼とともに崩れ去っていく。今は真理だと思っていることでも、本当にそうかどうかなんて、実のところ確かめようがなかったりする。むしろ学べば学ぶほど明らかになっていくのは、「普遍的な真理など存在しない」ということである(笑)。

しかし最近、「これは真理だ」と言ってしまっていいんじゃないか? という言葉を発見した。青年から中年に差しかかり、ようやくつかんだ真理を、ここで惜しげもなく披露しよう! これだ!

「それが人生だ」

なんじゃそりゃ、という声が聞こえてきそうだが、まあ落ち着いて聞いてほしい。

今あなたがパンを食べていたり、天気がいいからと出かけてみたり、友達の言葉を思い出して腹が立ったり、正月前の大掃除にとりかかったり、明日の仕事のことを思ってゆううつになったり、好きな子の笑顔を思い出してうれしくなったり。

何をしていようと、何を思っていようと、「それが人生」なのである。

人生というと、生まれてから死ぬまでの大きな時間としてとらえがちだが、実際には僕たちがこの瞬間していること、思っていること、感じていることのひとつひとつが、人生そのものなのである。そこに本当も嘘もない。だから、「それが人生だ」なのである。

多くの人は、その「結果」を気にして、自分が望む人生を生きることをやめてしまう。でも、「それが人生」なのである。プロセスそのものが人生なのであって、結果というものは実は存在しない。唯一結果が存在するとすれば、それは「死ぬ」ということである。死ぬまでのプロセスそのものが、人生の正体なのである。

何をしていようと、何を思っていようと、「それが人生だ」。そう考えたら、つまらないことで不機嫌になっていることがばからしくなってくるのである。


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