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たまにはのんびり過ごしませんか?

先週末、久しぶりに少しだけのんびりと実家で過ごしてきました。
私のふるさとは、瀬戸内海の小さな海の街。

運転して帰るふるさとへの道。
ぱっと開けた目の前に広がる海の景色。
やっと。大きく大きく息を吸い込む。
「はぁ~。帰って来たよ~」
大きくはいて。ついついつぶやく。

そこで気付く。
そうか、呼吸をするのも忘れるくらいに、息を止め、歯を食い縛り、毎日毎日頑張って踏ん張っていたのか!自分。と。

実家に帰ると上げ膳据え膳。おばの作ってくれる料理が並ぶ。
『かっこに何、作ってあげよっかなぁ~』と、考えて作ってくれた茶碗蒸しと山積みのおいなりさん。
何て美味しいんだ。何て幸せなんだ。。。

母とテレビを眺める。
「見てみて!あの顔(笑)」「見てみて!綺麗な景色!」「かっこ、見てみんさい!すごいよぉ」
小さい頃から、テレビを一緒に観ていても、ドライブ中の景色でも、母は私によく「見てごらん」「すごいよ!見てみて」と言っていた。

「見てごらん。あの夕日!とっても綺麗だよぉ。これまでで一番綺麗な夕日だねぇ」
「この前も『一番綺麗』って言ってたじゃん」
「そうだっけ?」夕日に照らされた母の優しい笑顔。

小さい頃の私は、母が教えてくれる、キラキラした美しい世界、圧倒的に広がる広大な景色、見たことのない動物や外国のにぎわいなどにドキドキ、わくわく。母の「見てみて!」が大好きだった。

「きれいだね」「きれいだねぇ」
「おいしいね」「おいしいねぇ」
「楽しいね」「楽しいねぇ」

毎日毎日の何気ない会話の中。
母の言葉に共鳴し、私の言葉に共感してくれた母。いつも変わらず。今も変わらず。
テレビを観ても、美術館に行っても、景色を見ても、ドライブしても。どこに行っても楽しくて。。。

そっか、それは母が隣にいてくれたからだ。
母が私に楽しみ方を教えてくれていたからだ。
母が私とその楽しさを共有してくれていたからだったんだ!

息子くん達の小さかった頃。
うちのウッドデッキに、おっきなわんちゃんが迷い込んで来た。
「見てみて!ママ!!」
驚いた私に、冷静な息子くん
「ちゅんくんとちょーたんに、あちょぼあちょぼって、わんわん来てくれたよ♪嬉しいねぇ~」

「見てみて!ママ!!」「お月様がついてくるよ!」
「見てみて!ママ!!」「ありんこが繋がってる!」
「見てみて!ママ!!」「僕ね、こんなに大きくなったよ!」

息子くん達の驚きや喜びを、ともに共有できた日常の幸せ。
母から繋げてもらった幸せのタネを、私は息子くん達にも上手に繋げられているだろうか?

久しぶりに。ふるさとの海を母と二人で散歩した。
子ども達のにぎやかな声はないけれど、母とのおだやかな時間が流れる。
「ほら。かっこ。見てごらん」
ずっと変わらない母の言葉。
ずっと変わらない母の愛情。
ずっと変わらず『そこにある』ふるさとの海。

息子くん達にもどうかどうか繋がりますように・・・。
『そこにある』幸せが。

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