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『こころの授業』小学生バージョン

今週小学校で担任の先生と『こころの授業』をさせてもらいました。
子ども達はとても可愛い!けど残酷です。
私は日頃は大人向けの研修や講演会で講師をしています。
大人はたとえ面白くなかったとしてもお愛想してくれ聞いていてくれます。しかし、子ども達は・・・。
つまらなければあくびも出ます。
退屈だったらそっぽ向いて手遊びをはじめてしまいます。
なので私は大人相手より、子ども達の前で話す方がドキドキしています。

去年は中学生バージョンの『こころの授業』を、中学校の先生方、市教育委員会の先生や市役所の保健師さんと一緒に創りあげ、今年度皆さまのお陰様でうちの市全域の中学校で実施していただくことが出来ました。

子ども達が子どもでいる間の『命』だけでなく、
子ども達が大人になっても、自分自身と自分の『命』を大切にできる。
そんな一助となるように。。。

小学生バージョンは去年の夏の教員研修で私の勤務している3校の小学校の先生達と一緒に
「子ども達の未来の為に、子ども達に『今』つけてやりたい力って?」
という問いを考えるワークショップをして内容を吟味しました。
「子ども達に足りないこと」「子ども達ののばしてやりたいこと」「こんな子どもに育ててやりたい!」などなど。
子ども達の為に真剣議論する先生達の頼もしさに、心からありがたいなぁと感じました。

ここ最近のコロナ禍で一層、学校や地域などの集団で自然に身についていたソーシャルスキルを習得する機会が減っています。
しかし悲観しているだけでは始まらない。
その学習機会は、コロナ明け私達が巻き返して保障していかなくては!
「子ども達に『今』つけてやりたい力は何ですか?」

コロナ禍の3年間。
子ども達の経験不足は否めません。
例えばお友達と過ごす時間が減りました。

そうするとトラブルも減りました。一見、親から見れば喧嘩やトラブルがないのは良いことだと感じるかもしれません。
でもこれは人間関係を学ぶ機会や練習する機会が減ってしまったとも言えるのです。

お友達との「ちょっと嫌な感じ」を体験するから、仲直りできた喜びをしっかり体験できるのです。
「ちょと嫌な感じ」で練習できていれば、「ちょっと」ではない「嫌な感じ」に遭遇しても、『自分には関係を修復できる力があるから大丈夫!』と乗り越えることができるのです。
反対に練習できていなけれど「嫌な感じ」に大きく驚き自分の殻にひきこもってしまう子も出てきてしまいます。

トラブルだけではありません。
お友達との「ちょと良い感じ」の心地よさ。
大笑いまでせずとも、ただ隣にいる。
ただ同じ空間にいる。
それだけで何だか励まされたり、何だが「そのままで良いんだよ」と言われているような。そんなゆったりした心地よさ。

この「ちょっと良い感じ」の体験できていなければ、何もせず一緒に居る時間、どうして良いのかわからないような居心地の悪さに感じてしまう。
もしくは、過度にサービスして話しすぎて気疲れしてしまう。
そんな子どももいるかもしれません。

『今』だからこそ大切な学びを。
『こころの授業』を実施した今回のクラスの子ども達は、やんちゃで素直な子どもらしい子どもの多いクラスです。
私のドキドキをよそに彼らは授業の内容を楽しんでくれているようでした。。。

そんな時!クラスの雰囲気が一変。
ガヤガヤしていた空気がピタッと止る。
子ども達は目を見開き、耳をそばだてている。
こちらにざっと顔を向け、口もつむんでいる真剣な表情の子ども達の『一瞬』

イライラやムカムカなど『怒り』との付き合い方について。
これはは悪い感情なんじゃないんだ。
上手く付き合うことが大切なんだよ。
『怒り』の後ろにはみんなの「本当の気持ち」が隠れているよ。
『怒り』を乗り越えて「本当の気持ち」を伝えてみようね。

彼らは固唾を呑んで聞いている。
「あぁ子ども達は自分の気持ちとの付き合い方に困っていたんだ。何とかしたいと思っていたんだ」
とはっとする。そんな一生懸命な子ども達が愛おしい。

感情のコントロールはわたし達大人でも難しい課題です。
それを一生懸命、子ども達は子ども達なりに考えてくれた。そんな彼らの本音が垣間見れたその『一瞬』

クラスが安心できる『場』であれば、
リラックスしておしゃべりも出来きる。
クラスが安全な『場』であれば、
自分にとって興味関心のある大切なところを真剣に聞くことも出来る。
担任の先生が丁寧に育ててきた子ども達との関係性が伝わってくる。。。

大切な大切な子ども達。
どうかどうか。『こころ』も『身体』も大切に。
「嫌な感じ」になってしまった時には、あなたの周りにはあなたの幸せを心から願っている大人がいることを思い出してみて下さい。
相談室で待っています。。。

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