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本
本って、いろんな世界に連れて行ってくれる。
いろんなものを見せてくれる。
いろんなことを教えてくれる。
そんなきれいごと、あんまり好きじゃないけど、ほんとにそう思う。
質の高い幸せか、量の多い幸せか、どっちがいい?
ミルとカントの哲学を勉強していると、そんな問いが浮かんでくるけど、本を読むと、やっぱり質の高い幸せに勝るものはないと思う。
日々の幸せは、内面の富。
大きな幸せは、人生の富。
そんなところだろうか。
そんなませたことを言うつもりはなかったが、そうなんだろうと思う。
質も量も、生きていく上では大事で、どちらも、わたしを彩る要素になる。
どちらも私を輝かせてくれる。
本はそんなことも教えてくれる。
人生を、生き方を、生き様を、教えてくれる。
本を読む時間は、自分と向き合う時間。
実は、あんまり感じていないかもしれないけれど、間接的に、そしてゆくゆくは直接、自分と向き合っていることになる。
本はすごい。
人間を人間たるものに仕立て上げる最高のスパイス。
だけど、悲しいことに、本は、贅沢品。
すべて人に共有できるものでもないし、みんなで分けえるものでもない。
かなしい。
人は、こうやって格差を生んでいくのだろうか。
こうやって、生きる力を搾取していくのだろうか。
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