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子育て

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2021年6月の記事一覧

愛着に視点を置いた不登校への対応

愛着に視点を置いた不登校への対応

子どもが親を求めて安心を得ようとする行動を「愛着(アタッチメント)」といいます。
それに対して、子どもの非言語的な感情表現から気持ちを汲んで応答するのを、
前回お話しした情緒的応答といいます。

乳児と親の間では、
子が空腹や眠気などの生理的な不快感を取り除きたいという欲求を、
泣いたりぐずったり抱っこを求めたりして愛着行動として示します。
それに対し、親からの情緒的応答で満足感が得られると、

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共感力を育てるには

共感力を育てるには

前回の感情コントロールの問題に次いで、
「どうすれば、人に共感できるようになるんでしょうか?」
という相談を受けることがよくあります。

共感とは
「相手の気持ちに自分の気持ちをあわせること」
を言います。

共感できる人というのは、相手の気持ちに立つことができる人、
つまり「相手の事を自分の事としてとらえることができる人」
ということです。
この、相手の事を自分の事としてとらえる、というのを

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「人の気持ちがわからない」悩みを持つ子の保護者にお伝えしていること

「人の気持ちがわからない」悩みを持つ子の保護者にお伝えしていること

「人の気持ちがわからない」「感情のコントロールが苦手」
ということを保護者の方が心配されて受診して来られる患者さんが結構いらっしゃいます。

そういうお子さんの話を聞いてみると、
人の気持ちの前に、「自分の気持ちがわからない」
ということが大半です。
自閉スペクトラム症の人に多いのですが、
そもそも気持ちというものに目を向けることが苦手だから、
自分の中の負の感情について
「なんか嫌な感じ」
で全

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反抗期の子どもへの対応

反抗期の子どもへの対応

「以前はそれなりに親の言うことも聞いて動いてくれていたのに、
反抗期になって、ちっとも言うことを聞いてくれない。
どう対応したらいいですか?」

こんな相談をよく受けます。

反抗期は、子どもの心の発達過程で、一般的に歩行を開始した1~2歳の頃と思春期に訪れます。
この2つの時期に共通するテーマは、「自立」と「依存」です。

1~2歳の時期。
一人歩きができるようになり行動範囲が増え、
自分ででき

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