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詩のまとめ

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2023年4月の記事一覧

Twitterにあげた詩まとめ⑨

Twitterにあげた詩まとめ⑨

『むかしばなし』

痛いとかくるしいとか
それが愛だと思ってた

他人にはしないから、
簡単にできることじゃないから

蹴り飛ばしたのはあたしの意思で
やっと鎖が解けたの

乱癡気騒ぎとアルコール
あたしの葬式を冒涜して!

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『0.92』

何度でもあたらしい身体に蘇る
―朝が来るから

夜になればまた永眠する
数時間、永眠

あたらし

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Twitterにあげた詩まとめ⑧

Twitterにあげた詩まとめ⑧

『西暦20??年』

校庭でおしくらまんじゅう
雪が降ってたよ
ランドセルが砂まみれだ

椅子から崩れ落ちた時
目玉焼きが頭に落ちた
髪の毛が卵まみれだ

もう要らないから
脳みそはどこかに転がす予定である

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『きみが痛い』

生きていることが痛い
あなたを言い訳に今日まで生きている

ね、わたしあなたの養分になれなかったって知ってるの

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これはただのファンアート

これはただのファンアート

中瀬ミルさんの『おちてくね』が好きすぎる。
ので、詩を書きました。

あの人の内臓には愛されるがあって、
それが苦しかった。

愛されるが欲しくて何人もの自分を殺して分別もせずに捨てた。

殺して消して捨てて無かったことにしたから
愛されるがうまれると、思った。
(寄り添う内臓がどこから来るかも知らなかった)
でも軽くなったはずの自分が落ちていった。

褪せていった内臓が
色の無い地獄が
わたしを

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Twitterにあげた詩まとめ⑦

Twitterにあげた詩まとめ⑦

『約束(期限付き)』

「夏になったら海を見に行こう」
銀世界を背後に従えて、鼻を赤くしたあなたが言う
夏になるまで一緒にいる、約束。

あなたはいつも先の約束をする
いつになったら今の僕と約束をしてくれる?
いつか今の僕と生きてくれる?

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『生きてた』

目が覚めたら薄暗い灰色だった
早朝か夕方かわからない、でも私にとってやさしい色だ

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Twitterにあげた詩まとめ⑥

Twitterにあげた詩まとめ⑥

『夏の少女』

かき氷にシロップをかける
ここは夏、えいえんに夏

私は今年も君を待つ
えいえんの夏の中で

私は夏の少女
自然と戯れる、白いワンピースに麦わら帽子で

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『損失はいつも此処に』

暗い藍の空に散りばめられた数多の星の中に
きみはいるの?あなたはいるの?

失うには早過ぎた、と思うけどずっとずっと失いたくなかったと思う

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Twitterにあげた詩⑤

Twitterにあげた詩⑤

『乙女の無邪気』

「ずっと手を繋いでいよう」

「ずっとってどのくらい?」

死ぬまで、アイスの棒を軽く噛みながらきみは答えた

嫌、死んでからもずっとがいい

街頭の下
叶わないであろう最後のわがまま

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『凪と澱』

言の葉が
伝えたい相手に届かず
地面に落ちて
朽ちた時

音がするんだ
おまえにわかるか

俺はその音が頭からはなれ

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Twitterにあげた詩まとめ④

Twitterにあげた詩まとめ④

『4月のおわり』

春がくる、春が過ぎる。
歩く速度が早過ぎる。きみの手が山吹色の風を切る。
知ってる?この先に青い夏があるんだよ。
笑うきみが砂のようにさらさらと消えた。

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『砂漠の花』

歌をうたう。
月に向けて一人で。逃げ去ってきたこの場所、月と僕だけの場所。
でたらめな歌をうたう。
誰も聞いていなくていい。
僕は僕で勝手に生きて

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Twitterにあげた詩まとめ③

Twitterにあげた詩まとめ③

『練り飴』

直射日光に晒された粘土のようだ。
やわらかくぐにゃりぐにゃりとした腕が見える。
ああ今は君のせいにしたい。
額に落ちた白い雨粒。君の涙じゃないか?

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『眠れぬ夜は』

スマートフォンの明かり。
ただの、光。
あなたはもう夢の中だろう。
羊を数えてもう一度。
深呼吸をして夜と一体化する。
それでも駄目なら錠剤をひとつ、ふたつ

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Twitterにあげた詩まとめ②

Twitterにあげた詩まとめ②

『好きということ』

好きなものを馬鹿にされたり嘲られたりしてもそれは片時も穢れなかった。
ほんの少しの悪意如きで淘汰されるような、そんなものではなかった。
好きなもの、好きでいること。
それは私を構成する要素として武器としてここにある。
特別は、ひとつだけでいい。
私だけが持っていればいい。

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『純物質』

伝えたい言葉はいつも喉元ま

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Twitterにあげた詩まとめ

Twitterにあげた詩まとめ

『青春』

壊れやすさと幼さが同居する刹那の間が青春であるとするならば。
黒く爛れた僕の脳を〝青春〟で壊してみたかった。
猫はもう居ない。紙で切った指先がじわじわと痛い。
心臓の動きで僕には内臓があると知る。
今日はよく眠れるだろうか。
ずっと幼子のように過ごしたかった。

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『スーサイド』

白いベンチに腰掛けて君はにこにこ笑い、足をば

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