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大学院卒の広汎性発達障害者(ASD/ADHD混合)。 専門は応用行動分析学。障害者施設…

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大学院卒の広汎性発達障害者(ASD/ADHD混合)。 専門は応用行動分析学。障害者施設の生活支援員(一般雇用:5年)→就労移行支援通所(半年)→上場企業子会社の事務職(障害者雇用)。社会福祉士・介護福祉士、教員免許等資格多数。 発達障害者当事者イベントの登壇歴有。話したがり屋。

マガジン

  • アラサー発達障害者、就労移行支援に通う

    30歳の発達障害(ASD/ADHD)当事者が就労移行支援通い、就職に至るまでの記事です。精神(発達含む)枠の障害者雇用に興味のある当事者の方、障害者支援に携わる方、親御さん向けです。不定期更新。個人情報に関わる内容など、機密性が高い記事などは適宜有料化する場合があります。

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私が発達障害とわかり、そして障害告知し、手帳を取るまで

この文章は私が過去に教育機関誌に投稿した成人発達障害当事者の体験記の追記、改訂版です。主に健常者(教育関係者)の方に向けて書いたものです。 1. 私の障害特性と学んできたこと 私は、社会福祉施設に介護職員として勤めているmakoto5910と言います。社会人3年目に担当医から「広汎性発達障害」の診断を頂きました。私の特性・特徴として、「臨機応変な行動を苦手としている」「一つの物事に熱中しやすく、他の物事が目に入りにくくなる」「自分の態度や言葉が相手にどう伝わるか理解できない

    • 働く発達障害者が社会を生き残るためのコツ

      1.当事者活動 まず、社会で生きていくにあたり決して無理しないで下さい。例えば、会社に入社した時、最初から全力で、人間的・技術的に器用であることを強く求める会社は一般雇用・障害者雇用問わず、あなたをいずれ食いつぶす危ない会社です。逃げましょう。 ただし、危険から逃げるだけでなく、社会で生きる発達障害者は自分の障害特性、自分の限界、仕事の中でできる工夫、社会福祉制度を知る、理解者となる人を探すなど、「当事者活動」をする必要があると私は考えています。 「当事者活動」という言

      • アラサー発達障害者、就労移行支援に通う④:(電話応対編) ADHD当事者が電話応対の壁を破ってみた

        発達障害者の電話応対 仕事上の「電話応対」と聞いて「電話大好き!」と言える発達障害者の方、というと相当少ないのではないのでしょうか? 電話応対が嫌いな皆様方、ご安心ください。私も出るのもかけるも大嫌いでした!その私が、就労移行支援の訓練で壁を破って、今では電話応対を抵抗感なく行えるようになりました。その訓練で重要と思ったエッセンスを今回紹介したいと思います! まず、電話応対について いずれも発達障害者が特性上苦手なことばかりです! 私は、前職の介護職では、緊張すると「

        • アラサー発達障害者、就労移行支援に通う③(体験入所~入所編)

           就労移行支援体験記①の続きとなります。お読みでない方は下記アドレスから解説編をお読みください。 体験入所の申し込み まず、私の障害である発達障害を専門とする就労移行支援事業所をインターネットで探し、隣町にあったA事業所が該当することを知り、A事業所に、体験入所及び事前相談を申し込みました。  体験入所は事前に市役所で手続きする必要はなく、原則無料です。事業所側と直接やりとりすればそのまま体験入所できます。  体験利入所の前後で、利用希望者の状況確認として、診断名や特性

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        • アラサー発達障害者、就労移行支援に通う④:(電話応対編) ADHD当事者が電話応対の壁を破ってみた

        • アラサー発達障害者、就労移行支援に通う③(体験入所~入所編)

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        • アラサー発達障害者、就労移行支援に通う
          6本

        記事

          アラサー発達障害者、就労移行支援に通う②(準備編:雇用保険と障害年金)

          前回の記事をご覧になってくださった方、ありがとうございます。もしまだご覧になってない方はぜひ①の解説編をお読みになって下さい。前の記事からかなり日が空いてしまいすみません。 この記事では主に就労移行支援施設利用中のお金の準備について解説します。今回は主に「雇用保険」と「障害年金」について解説します。実際に、私もこの2種類のお金をもらいながら生活をしておりました。 ※制度についてはあくまで個人が執筆したもののため、内容についての詳細は各関連機関にお問い合わせ下さい。 就労

          アラサー発達障害者、就労移行支援に通う②(準備編:雇用保険と障害年金)

          アラサー発達障害者、就労移行支援に通う①(解説編)

          初めましての方は初めまして!お久しぶりの方はご無沙汰しております。 広汎性発達障害者(ASD/ADHD併発タイプ)のmakoto5910です。 この記事(シリーズ)は主に障害者雇用や一般雇用で合理的配慮(※)を企業にお願いしながら働くことを目指している方々に向けて書いています。 自己紹介私は関西にある心理系の大学院で発達障害や知的障害者支援について学んだ後、5年間障害者支援施設の介護職として一般雇用で5年間勤めました。勤務して2年目に発達障害が発覚し、会社に告知して働い

          アラサー発達障害者、就労移行支援に通う①(解説編)

          祖父と原発~2011年3月11日~

          私の父方の祖父は某電力会社で役職に就き、原子力発電所の建設に向けて土地の買収に向けて交渉を進めた人物でした。(有名人ではないです) 「大変だったけど、原発ができた時は本当に嬉しかった」 と笑顔でよく言っていましたし、実際に私の地元、ひいては日本の未来に大きな成果を残すことができたと誇りに思っていたようでした。 そこそこ収入もあり、バブル崩壊の煽りをくらいはしたものの、我が家はある程度豊かでした。実際、家族を旅行に連れていってくれたり、かなり高いレストランに連れていってく

          祖父と原発~2011年3月11日~

          「仕事」をすることについて~「できる」から「好き」につなげていくには

          仕事をしている誰もが こんな仕事俺がやるべき仕事じゃない!辞めてやる! と思うことが一度くらいあるんじゃないでしょうか。 テレビやSNS、動画サイトの向こう側にいる成功者を見て、羨ましく思ったことがあるんじゃないでしょうか。 そうした感情に至るまで、多くの過程があると思いますが、中でも今回は「今の仕事はある程度できるが、全くやりがいを感じずつまらなく感じている」ということから今の仕事に対しやる気が出なくなるということについて注目したいと思います。 「できる仕事」につ

          「仕事」をすることについて~「できる」から「好き」につなげていくには

          2020年8月25日ハッタツソン講演文

          2020年8月25日に合同会社Ledesone(レデソン)が開催するイベント「ハッタツソン2020」に発達障害当事者として「働く」について講演させて頂くことになりました。 makotoプロフィール介護職(一般雇用、障害告知済)4年勤務 精神障害者福祉手帳3級(広汎性発達障害)社会福祉士  関西の大学、大学院で心理学について学び、発達障害や知的障害のある特別支援学校生徒の就職実習に支援者として立ち会うなどの活動を行う。大学院時代、自分の考え方を関係者に押し通そうとして関係

          2020年8月25日ハッタツソン講演文

          今度ハッタツソンのイベントで「働く」ことについてトークさせて頂くことになりました!

          今度ハッタツソンのイベントで「働く」ことについてトークさせて頂くことになりました!

          こんな夜更けにラーメンかよ

          ※一部の表現に、やや過激と思われる表現がありますが、特定の領域、施設、人物を侮蔑する意図はありません。また、特定の施設の運営について全面的に賛同する、または宣伝する意図はありません。 深夜のラーメン提供介護業界では、ある高齢者支援の事業所の夜間の利用者対応を巡って大きな議論になっています。詳しい状況については以下のリンクをお読み下さい。 ある時、これまで病院でペースト食対応だった利用者さん(近藤さん)が、移行先の事業所(当該事業所:ぐるんとびー)で深夜にラーメンを希望され

          こんな夜更けにラーメンかよ

          教育のオンライン化から考える新たな権利

          私のいる会社は介護職のため、オンライン化とは無縁の仕事をしています。しかし、昨今の社会情勢が気になるので、電機屋に行ってみますと、とにかくまあSkype等に使うカメラやマイクがない。 店員さんに聞いても「オンライン化で需要が一気に伸び生産が追い付いておらず、当面入らないです」と言われてしまいました。他にも店員さんの話を伺っている内に、コミュニケーションがパソコンや携帯電話などを介したものに一気に偏ってきていると思いました。 これを聞いてふと思ったのが、教育のオンライン化は

          教育のオンライン化から考える新たな権利

          なぜ「できないこと」を「意識の問題」にしてはいけないのか

          コロナウイルスの蔓延が悪化してきました。収束は未だ見えない状況です。 さて、標題のことについてですが、「できないこと」について読者の皆様が考える時、特に「できないこと」をなかなか「できること」に改善できない時 私(あの人)は意識(意志)が弱いから〜  って考えたことはないでしょうか? これなんですが、状況の改善を目指す上での考え方としてはあまりいい方法ではありません。なぜかと言うと 単なる個人攻撃や言い訳で終わってしまい、何の改善策も提案しない からです。  他

          なぜ「できないこと」を「意識の問題」にしてはいけないのか

          コロナウイルス騒動に伴う収入減と発達障害者

          コロナウイルス騒動が深刻化し、東京都ではロックアウトもありうるという話も出てきました。コロナウイルス騒動に伴う収入減という観点から発達障害者が困ることは、ということを今回書いてみます。 コロナ騒動により仕事が激減してしまった業界もあり、仕事がなくなり収入が途絶えた、というような人を目にします。makotoの友人にもそうした方がおり、ナレーターや司会などを生業にしています。その人は「結婚式やセレモニーが一気に減り、本当に仕事がない・・・」と言っていました。 こうした収入減が

          コロナウイルス騒動に伴う収入減と発達障害者

          健常者と障害者について

          健常者と障害者、時に二項対立的に捉えられる時もあると思います。 実際、府中センター闘争や青い芝の会の川崎バス闘争のように、多数派、社会(健常者)側の不誠実に対して障害者が実力行使で本気で戦う時期もありました。 そして、Twitterやニュースを聞く限り、障害者差別は今も変わらずあると感じます。そして先日死刑判決が出た障害者支援施設大量殺傷事件の犯人の植松死刑囚とその事件に対する社会の反応を見ると、「障害者なんていなくなったほうが本人のため社会のため」と考える人がまだまだい

          健常者と障害者について

          「発達障害バー」から考える私にできること

          東京にある「発達障害バー」という発達障害のある当事者が集まるバーが去年NHKなどで取り上げられました。下のアドレスは株式会社LITALICOによる東京の発達障害バーThe BRATs創業者光武克さんの記事とバーの公式サイトへのリンクです。 私も実際にそのバーに何度か足を運んだことがありますが、時折イベント等を開催するものの基本は「たまり場」のような感じで、居場所、情報交換、リフレッシュ、似た障害のある仲間探しなど各々目的をもって来られる方が多いような印象を受けました。Twi

          「発達障害バー」から考える私にできること