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「発達障害バー」から考える私にできること

東京にある「発達障害バー」という発達障害のある当事者が集まるバーが去年NHKなどで取り上げられました。下のアドレスは株式会社LITALICOによる東京の発達障害バーThe BRATs創業者光武克さんの記事とバーの公式サイトへのリンクです。

私も実際にそのバーに何度か足を運んだことがありますが、時折イベント等を開催するものの基本は「たまり場」のような感じで、居場所、情報交換、リフレッシュ、似た障害のある仲間探しなど各々目的をもって来られる方が多いような印象を受けました。Twitterを確認したところ、一人で来店される方が多いようです。

他に関西にも同様に発達障害バーがあり、場所によってはイベント形式で時折開催される形式のバーもあるようです。

私自身、こうした場所に行くことにより「このような特性をもっているのは自分だけではない」「悩みながらも皆生き方を模索している」「時に立ち止まれる場所があると安心」といった気持ちが生まれてきて、非常に居心地のよい場所であったと思います。

私は当事者兼支援者であるため何か自分の立場を社会のために役立てることができないか、と考えています。

福祉業界に入ってからわずか数年の身ではありますが、当事者と制度上のサービス利用の間には大きな溝があり、まだまだ円滑なサービス利用になっていないような気がします。特に、成人後発達障害が発覚した、あるいは疑われている方、成人後精神障害を発症したなどの方々などを見ているとそれを強く感じます。最近だと親や家族の無理解が壁になっているケースを見かけます。

ネットやバーで聞いた話で、社会福祉サービス(特に行政などのフォーマル・サービス)を利用するにあたって

「そもそも窓口がどこかも分からない」 「制度の存在すら知らなかった」 「行政の窓口で説明されている内容がよく理解できない」 「行政に相談して差別されないか心配(差別的なことを言われた)」 「家族に制度利用を反対されている」 「窓口で相談したが、自分の価値観やニーズを理解してもらえなかった」

などの話が出ています。こうした話を聴いていると、まだまだ福祉と人の間に大きな壁があるなと感じます。

「福祉をもっとカジュアルに」と言ったら怒られるかもしれませんが、もっと福祉と人にある壁を壊して、もっと近くなってよいのではないかと感じています。また、福祉を必要としている人や悩みを抱えている人が集まれる場所がもっとあってもよいのではないかと思っています。当事者として、そうしたことを手助けできる活動をしたいと考えています。そうしたことを考える上で、この発達障害バーは非常に参考になったと感じています。



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