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子育て知恵袋―安心してください(スイッチ)入ってますよ!

2023/5/30(火):子育て知恵袋㉙


 子育てについて元保育士の知恵をお伝えしていく今日の投稿。
 今日は、保育士としてはちょっとびっくりだった、保護者さんの心配事やイラっと事について誤解を解いていけたらいいな…と思っています。

はじめに

 私は保育・教育関係の仕事についている友人も多かったため、最近まであまり知らずにいたのですが、ここ最近保育や教育に触れてきていない人達から「保護者」としての疑問や要望、不安に不満を耳にする機会が増えてきました。
 
 そこで言いたい!
 子どもたちは子どもたちで「やる気スイッチ」入れて頑張ってるんだよ!

「子どもの手抜き・保育者の嘘」疑惑

 「保育所で食べてるって言われるのに、家では全然食べへん」
 まるで子どもが「家で子どもは手抜きをしている」「先生が子どもに無理やり食べさせているんだ。子どもがかわいそう」「園で外面良くしているんだ」「先生の言葉、嘘やろ?」…そんな風に、まるで子どもや先生が嘘をついているかのような言い方をする保護者さんがいます。また、「子どもががんばってくれないなんて、私の料理はダメなのか…」「どうして家では食べてくれないの?」なんて自分のやり方に自信を無くして悩んでしまう保護者さんもいます。
 

子どもの仮面とスイッチ

 でも少し想像してみて欲しい!
 あなたはおうちと仕事、保育園のお迎えなどの社会に出る時全く同じ状態でいるでしょうか?どこか無意識に「やる気スイッチ」を入れていませんか?「外で見せていい顔」の仮面を付けていませんか?
 自宅にいるとついダラダラとスマホを触ってしまうけど、仕事場にいるとちゃんと仕事ができる…そんなもんじゃありませんか??
 それは子どもも一緒。
 おうちを出て外の世界に出たらがんばってスイッチを入れて、「○組の○○君」としての仮面を付けて踏ん張っているんです!
 それは外ではがんばる!という意識が芽生えている成長の一つであり、おうちで「OFF」なのは、自分のそのままで甘えていられる場所である!という証拠なのです。
 
 どうかがんばっている子どものことを「嘘つき」「手抜き」呼ばわりすることはしないでやって欲しいと思います。

プロと競うな!使っていこう!

 園には一緒に頑張るお友達がいて…その存在は仲良しのお友達でもある反面、負けたくないライバルでもあったり「こんな風にやったらいいのか」というモデルでもあったりします。
 そして彼らを取り巻く環境は、子どもたちを育てるために作られた生活環境であり、子どもを育てることのプロである先生たちが見守り援助しています。先生の言葉は、「がんばるスイッチ」を一番入れてくれる力を持っています。それが「プロの仕事」なのだと思います。

 そのプロの仕事、プロの声掛けは「子どもを脅して可哀そう」なんて言われるような安易なものではなく、巧妙な言い回しに溢れています。(専門用語でレトリックと言いますが…)
 正直、毎日当たり前にかかわってくれている先生は、「その道のプロ」です。どうぞ先生を敵対視するのではなく、上手に情報を受け取って頼って、教えを乞い、便利に使っていけばいいのです。

 良くも悪くも園生活と家庭生活は全く違うもの。

 どうか子どもの姿も、先生の言葉も信じてみてください。
 「保育園では食べれるのに何で食べへんの!」
なんて怒るよりも、子どもの頑張りを信じたうえで褒めて励ましてあげられた方が、子どもも嬉しくておうちのご飯も食べたくなりますよね。
 どうぞ子どもが園生活でできていることを先生から教えてもらったら、それを一度信じて子どもとできたことを一緒に喜んであげてください。 
 そしたらきっと親子でちょっと嬉しい気持ちになったり、いつもと違う姿も見られるはずです。

子どもも尊重すべき一個の人間じゃない?

 外で踏ん張っている様子を「そんなわけない」「嘘ついてる」と言うのは、大人には「失礼だから言ってはいけない」「お仕事をがんばってくれているのだから、おうちでは息抜きを…」なんて思えるのに、なぜか子どもにはつい口に出してしまう保護者さんも多いようです。相手に対して言われたくないことを言わないというのは子どもも同じはずなのに、「子どもだから言っても大丈夫」「子どもだから言ってやらないと…」な発想を持ってしまうこともありますが、気を付けたいと思いませんか?

 運動会で、参観日で、お迎えの時のふとした仕草に、家ではフニャフニャな我が子が偉くお兄さんお姉さんな顔をしていて驚いた経験はありませんか? 
 そんな風に子どもたちは外でがんばって、自分もお母さんと離れて寂しいくせに小さい子が泣いていたら「お兄ちゃんの仮面」を付けて励ましてあげたりもしているものです。
 「意外とがんばってるやん」と思った日を思い出して、どうぞ子どもを見直してあげてください。

 がんばって!信じてみてくださいね。

今日はここまで!
最後まで読んでくださってありがとうございます。
では、また明日。


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