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こうもりあそびばの記憶と記録

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こうもりあそびばでの出来事の記憶を記録していきます。
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悩みをもたらす子どもたち

悩みをもたらす子どもたち

こうもりあそびばにときどき現れる、関わり方に悩んでしまう子どもたちには、ある共通性がある。
もっとも、子どもは一人ひとり違うものだし、あまりひとくくりにしたくないとは思っている。

そうした共通点は、一人ひとりに異なる特性のなかでも、単に私が苦手とする側面とも言える。
子どもに属する特性というよりは、私が意識してしまう部分ということ。



それらは、次の2つの側面を併せ持っているということ。

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こうもりあそびば的『居るのはつらいよ』

こうもりあそびば的『居るのはつらいよ』

以前、こうもりあそびばに毎日のように来ていたAちゃんたち。
彼女たちは、ことあるごとに掃除を始めた。

最初は掃除してくれることをありがたく思っていたけれど、だんだん私は、もっと遊べばいいのに…と思うようになった。
なぜなら彼女たちは、掃除をするとき、いつもイライラしていたからだ。最後は必ずけんかになった。
掃除は義務でもなんでもないのだから、やめたらいいのにと思った。もっと自由に遊んでほしかった

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「ゆっくりペース」

「ゆっくりペース」

(登場人物は仮名です)

こうもりあそびばは、誰もがふらっと立ち寄れる場所であってほしいと思っている。

あそびばでは名前を知らない子ども同士が、いつの間にか一緒に遊んでいるということがよくある。
一緒に遊ぶなかで次第に互いの名前を知り、学校名を知り、学年を知る。属性を知るよりも前に、その子との関係ができる。それは子ども同士もそうだし、私と子どもとの関係もそうだ。

マイが特別支援学級に在籍する子

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こうもりあそびばの春

こうもりあそびばの春

(※2013年3月のブログ記事の転載です。一部改変しています。)

 こうもりあそびば(こうもり広場)には、季節変化があるなぁと感じています。

 冬の寒い時期は、人数は少なめです。私一人で遊んでいることもあります。
 こうもりあそびばは、基本的にこうもり(私)の遊ぶ場なので、一人でいる時間もそれはそれでいいのです。

 一方、暖かくなると子どもの人数は徐々に増えて、夏頃にはスペースに収まり切らな

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レフュージア

レフュージア

 アカネがこうもりあそびばにやって来たのは2012年春頃のこと。

 最初に出会った瞬間のことはなぜだか記憶に残っていない。
 彼女は気付いたら、いつもこうもりあそびばにいた。

 小学校高学年だったアカネは、私のことを「さと」と呼んだ。「さとちゃん」と呼んだ時期もあったが、それはほんの束の間で、ほとんどが呼び捨ての「さと」だった。
 彼女がこうもりあそびばに来た時はすぐにわかった。ある距離まで近

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パイオニア

パイオニア

 2011年春。
 こうもりあそびばが現在の場所に移転して最初に現れたのが、当時小学校6年生のコージだった。

 ちょっとふくよかで優しそうな彼は、私が一人で絵を描いている時にやってきた。

「ここはなんですか。何してるんですか」
 自転車にまたがったまま、笑顔でそう訊ねてきた。
「絵を描きよーとよ」
 好奇心旺盛な彼は、すぐにこのヘンテコな場所に興味を持った。

 翌日からコージは毎日のようにや

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こうもりnote始めます。

こうもりnote始めます。

noteを使ってみたいなと思ったので、まずは試験的に、私のやっている「こうもりあそびば」のエピソードを書いてみようと思っています。

そんなわけで、まずは「こうもりあそびば」って何なの?っていうことから書きます。(無料で全部読めます。)

■こうもりあそびば(こうもり広場)はどんな場所?

こうもりあそびばは、マイマイ計画の活動の一環としてやっている、私の遊ぶ場です。

基本的なスタンスは、住宅地

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